toxandoria:旧「toxandoriaの日記」

W,Ⅴ.O.クワインによれば、地理や歴史から物理学や数学、論理学までに至る知識や信念の総体は周縁部(フリンジ)でのみ経験と接する人工の構築物ないしは「境界条件が経験であるような力(持続的ダイナミズム)の場」とされ、この描像の下で理論(又はイデオローグ)と合致しない観察結果が得られたとき生ずるのは何らかの特定の仮説の撤回ではなく、信念体系内部の各命題に割り当てられていた真理値の再配分であり、そこには多くの選択の余地(つまり無限の可能性が絶えず拓ける状態)がある。中山康雄著『科学哲学』(人文書院)

未だに脱原発を異端視する気配の日本が真執に学ぶべき独・仏の原発事情(傲慢な『原発一穴資本主義』終焉への予感)

toxandoria2011-07-07



【プロローグ動画&画像】


Lara Fabian - Je suis Malade(I'm Sick)


P.ブリューゲル『狂女フリート』
・・・Pieter Brueghel the Elder(ca1528-1569)「Dull Griet(Mad Meg)」c. 1562 Oil on panel 117.4 x 162 cm Museum Mayer van den Bergh Antwerp


・・・実は、ごく普通の人間は、ある時代の「暴政」(何らかの原理主義に嵌った悪政)がもたらす過酷・残虐・醜悪・悲惨を直視して生きることは中々できないようだ。例えば、今もって、いつ何時(なんどき)に全国民の生命を急速に暗転させることになるかも知れぬ、渦中の福島第一原発過酷事故とそこから派生した深刻極まりない放射能汚染(一日当り広島型原爆の数百倍規模の放射能物質が放出されつつあると見なすべきともされる)についてすら、『もう、こんな原発事故のニュースは見たくないよ!』という類の、ごく普通の人々の声が漏れ聞こえ始めている。それが、自らと家族あるいは子供たちの生命を着実に蝕みつつあるかも知れないのに・・・。


・・・しかし、誰か(本来はこれがマスメディアの仕事のはず・・・)が、この余りにも過酷・残虐・醜悪・悲惨な現実を勇気をもって直視し、それを的確に息長く批判し続けなければ、必ずや、この時代の「暴政」(現在の日本の根底に居着くのが原発一穴資本主義)は増長するばかりとなる。


・・・中世末期のフランドルに生きたヒエロニム・ボッス、同じくマニエリスムからバロック初期の時代に生きたピーテル・ブリューゲルらの卓越した画家たち、あるいは彼ら自身は無自覚であったのかも知れぬが、間違いなく彼らは、このような意味での本来あるべきジャーナリズム精神(過酷な現実から逃げず、それを冷静に直視し批判し伝え続ける仕事)を先取りしていたと思われる。


・・・しかも、驚くべきことに、彼らの批判と直視の対象とされた当時のハプスブルグ家の暴君たち自身が、これら<ジャーナリズム精神を先取りするという意味で卓越した画家たちの絵画作品>の収集に血眼となっていたとされる。このことを思うと、つくづく「真実の美」とは何であるか、が考えさせられる。


・・・以下は、【中野考次著「ブリューゲルへの旅」(河出文庫版)、“狂女”の章】より抜粋(部分)・・・


狂女フリート、あの力強い魔女も全体の一部にすぎず、彼女も関わりの相対化に犯されずにいない。ともかくたしかなことは、とわたしは打ち切るように呟く。


この画家は主観対客観、自己対社会、自然対人生というような一筋縄の対比で割り切れる人物ではないということだ、と。


そういう近代人的二元論(デカルト的な)の発生する元まで彼の目はとどいてしまっているかのようだ。彼の目は同時にすべての層を見る。その言葉にまず耳を傾けねばならぬ、と。


・・・以下は、【中野考次著「ブリューゲルへの旅」(河出文庫版)、“傲慢”の章】より抜粋(部分)・・・


近代世界は、自然的な世界を改造して(例えば、原発一穴資本主義の如き方向へ)歴史的な世界をつくり出す。そして歴史的世界(人為的で野望と作為に塗れた)のみが、始めと終わりをもつのである。


自然はくりかえす。しかし自由(←自由原理主義の意味)はそこから脱却して目的をめざす。科学技術の進歩にしたがって世界が自然状態から文明社会へ改造されていくに従って、歴史的性格は深まっていき、そしてその内面構造を観察すれば、世界は自然のまま横たわっているのではなく、自由(←自由原理主義の意味)の上にもち上げられているように見えてくるにちがいないのである。


世界が人間(←自由原理主義で暴走する人間)のかたちに似せて改造されてくる。そこに人間の知性(例えば、原子村に繋がる御用学者らの如き)には深い崩壊の予感があらわれてくるのである。


この状況が、現代人をして終末論に直覚的に親しましめるものを生み出したと思われる。近代世界が古めかしい聖書的終末論になじむのは、近代社会の構造が終末論的になってきているということにほかならない。


<注>上の引用部分で、後半のパラグラフは中野考次氏が“大木英夫『終末論』から引用したもの、また(  )内の朱記はtoxandoriaが補足した。


(プロローグ)香山リカの言説どおり脱原発派は社会参画意識が希薄な異端(精神異常)者の群れなのか?


米倉弘昌会長ら経団連の訪欧ミッションが7月3日〜9日の日程でフランス、ドイツ、英国、ベルギーを訪問してメルケル独首相、バロワン仏経済財政産業相ら各国政府首脳や主要経済団体トップと意見交換することが報じられた(http://sankei.jp.msn.com/economy/news/110701/biz11070118080042-n1.htm)。その主な議題は原子力発電など日本のエネルギー政策の再構築で、東京電力福島第1原発事故の影響を踏まえて原発の安全性について議論を深めることとされている。


ほぼ時を同じくして、ジャーナリズムでよく持ち上げられる精神科医香山リカ女史が「京大原子炉実験所・助教小出裕章氏(熊取六人衆の一人)や、彼の「脱原発論」を支持する人たちは精神異常(適応障害)者の群れだhttp://diamond.jp/articles/-/12955https://twitter.com/#!/yoniumuhibi/status/87149756417196032」とブログで発言したよしで、関連する話題でツイッターなどが大いに賑わっている。


<注記>熊取六人衆
・・・原子力利用の危険性について研究し追究し続けてきた京都大学原子炉実験所に所属する原子力安全研究グループの元・現職を含む6人の科学者の通称。熊取は同実験所がある大阪府泉南郡熊取町に由来。彼らは川野真治(助教授)一人を除き、ほかは皆助教(旧・助手)の待遇である。


しかしながら、少し冷静にこの騒動を観察して考えさせられることがある。それは、今まで露骨に指摘されることは少なかったものの、ポスト3.11から今に至る間の福島第一原発の<余りにも過酷で恐怖に満ちた事故の展開>がテレビなどで一般の人々によって目撃される以前においては、もし我われが一般社会生活の中で「脱原発」を強く主張するというようなことがあれば、それは恰も自分が非愛国者かアウト・ロー(異端者)と周囲から見なされても仕方がないと心の中で思わされる空気がそこに満ちていたのではなかったのかということだ。ましてや、それが原発銀座などと呼ばれる地方の原発が集中的に立地する自治体での場合は、周囲からの「白い眼」の集中攻撃と排除の扱いを覚悟しなければならなかったはずだ。


ところで、この香山リカ女史の「脱原発論者=精神異常(適応障害、異端)」なる言説は、たとえそれが含みのある多義的意図の中で語られたとしても、「脱原発論」について、社会的閉塞感の持ち主でネットなどに閉じこもる二―トらへ恰好の受け皿を用意したにすぎぬという雑駁な意識レベルで語られたとするならば、香山女史は福島第一原発事故を冷静かつ客観的に凝視できていないことになるし、彼女の科学的理解力(原発の科学的な意味での限界と危うさについての理解)と国際的な政治・経済などについての理解が日本人の平均水準にも達していないことを恥じらいもなく自ら白状したに過ぎぬということになる。


また、そのような表層的意識レベルのまま、香山リカ女史が本気で「脱原発論者=精神異常(適応障害、異端)」論を述べたのであるとすれば、即座に、その上っ面の論理は「原発推進論者=精神異常(適応障害、異端)」なる真逆の言説として、つまり「山の妖怪」たるヤマビコの遮り難いおどろおどろしい残響が必ずや自らの耳の穴の奥に飛び込んでくるはずだ。だから、かくの如く、原発の危険性についての基本的な科学的知見を欠損した単なる言葉遊びに過ぎぬ軽薄極まりない論証は只々むなしいだけだ。


ところで、福島第一原発の過酷事故にもめげず日本の原子力推進政策(原発一穴資本主義)の堅持を日本政府(日本経団連・大労組等の左右に跨る野合交尾的意思を十分に汲み取った)が本気で打ち出していること、そのために安全が再確認(具体的に何もしないコトバの上だけ!)できた玄海、伊方、敦賀などのポンコツ原発https://twitter.com/#!/hanachancause/status/87429678125690880)から順に、かつ着実に再稼働させる予定であることを、訪欧した経団連のお偉方らはドイツ・フランスなどの首脳・財界人へ、どのように分かり易く具体的に伝えるつもりなのか?


<注記>「原発一穴資本主義」とは、「経済学第二の危機」を新自由主義(偽ケインズ主義、超市場原理主義)でブレーク・スル―するため、原発利用を主エンジンとしつつ意識的に格差拡大を謀って(トリクルダウンで)経済規模を持続的に拡大させるという考え方。バック・デ―タも含め、その詳細については下記記事◆を参照乞う。


◆国民・国庫ヒーヒー、大企業・高額所得層ウハウハの財界・財務省・マスコミ仕掛の舞台で踊るカラ菅内閣貧困ビジネス的断末魔http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20110302


◆福島「原発過酷事故」なる世界最悪の環境破壊は三権(政・官・司)・財界・大労組・原子村・御用アカデミズムによる<国民騙しの左右両派に跨る日本的交尾権力形成>の象徴http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20110617


(関連ツイッター情報)


7/6NHK昼ニュース/海江田経産相は、全国の原子力発電所を対象に安全性の余裕度を測るストレステストを行うと・・・←形だけEU(欧州連合)方式をパクり、<安全不安院>などと同類の過剰レトリックを増やしても無意味!フクシマの反省で具体的に何をどう万全に改善するのか?それよりも段階的脱原発の宣言が先ではないか! via ついっぷる/twipple 2011.07.06 12:10


・・・


まさか、脱原発を決めたドイツのメルケル首相らに対して、日本の高名な某精神科医は<原発推進論者は精神異常>だという素晴らしい「原発支援の論陣」を張って頂いているので安心して下さいなどと伝えるつもりではなかろうが・・・。これでは、是非お願いだからそれだけは言わないで欲しい、日本が更にバカにされる・・・と余計な杞憂が脳裏をかすめるばかりだ。


しかも、脱原発を決定したドイツ・スイス・イタリア・オーストリアの他にもスペイン・オランダ・ベルギー・スウエーデンも疾うの昔に段階的脱原発の方向が決まっており(http://www4.ocn.ne.jp/~wakasant/news/83/83-5.pdfほか)、初めてフランス型原発の導入(総発電量の約6%相当を分担するため)を計画していたポーランド国民投票原発導入の可否を決める方向へ傾いている。フランスについては、7/1朝日新聞が「未だにフランスの原発中心主義の意思は揺るがない(シリーズ電力の選択5)」と書いており、フランスは恰も日本の原発推進論者の希望の星となっているようだが、実は、直近のフランスの世論調査では国民の約8割が「反原発」の意思https://twitter.com/#!/hanachancause/status/84105224767283200へ傾いたことが分っている(フランス原発事情の詳細については後述)。


ロビン・フッドに見る香山リカ風「適応障害(異端、精神異常)」の源流と「ドイツ脱原発」を巡る歴史の共鳴


映画『ロビン・フッド
・・・この画像はhttp://suzukiri.exblog.jp/12506649/より。映画の公式HPはコチラ⇒http://robinhood-movie.jp/、監督リドリー・スコット、出演:ラッセル・クロウケイト・ブランシェットほか


(映画『ロビン・フッド』、それは適応障害者としての新たなロビン・フッド像の誕生)・・・http://info.movies.yahoo.co.jp/detail/tydt/id336827/より転載


・・・「グラディエーター」「キングダム・オブ・へヴン」を撮ったリドリー・スコットが、なぜまた同じジャンルの「ロビン・フッド」を撮らなくてはならなかったのか。その理由は本作を見れば分かる。


・・・この3作は、ローマ帝政崩壊の萌芽に始まり、十字軍遠征の功罪を経て、最終的に立憲民主主義(立憲君主制)の誕生に収束する、壮大なヨーロッパ史3部作になっているのだ。10年前の「グラディエーター」でローマ帝政に反逆する男を演じたラッセル・クロウが、本作で、彼は中世封建制度の圧政・暴政に反旗を翻す(実は、根本的には啓蒙思想イデオロギーによって反旗を翻すアウト・ロー(国王に対する確固たる授権規範の意思を持つ故に適応障害者と周囲から白い眼で見下される一人の人間)←tpxandoriaの加筆)男を演じる。ラッセル・クロウの役柄はきれいに「対」になっている。


・・・「グラディエーター」公開直後から続編の噂はあったが、それがこうした壮大な形で実現したとも見えるのだ。  もうひとつの動機は、“オレなら英国をこう描く”という英国人監督によるお国自慢ではなかろうか。まず、いい役を演じるのは、いかにも英国風な偏屈で味のある老人たちばかり。主要登場人物はみな壮年以上で若者はいない。


・・・色調は、英国の曇天と冷気だけが生み出す独特のもの。村の建造物や古い剣の造形にはケルト文化の名残がある。こうした細部まで行き渡る監督の美意識が、骨子は単純なこの物語に、深い奥行きを与えている。クライマックスに海辺の攻防戦を持ってきたのも“海の覇者”英国の誇り故だろう。


・・・そして、「プライベート・ライアン」の上陸場面のリドリー・スコット版ともいうべきこの場面では、跳ね上がる水しぶきの形状までが、物理法則ではなく、監督リドリー・スコットの美学に沿って変貌するのだ。(平沢薫)(eiga.com)


(映画『ロビン・フッド』鑑賞、toxandoriaの感想)・・・過去の記事http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20101220より転載・・・


・・・監督リドリー・スコットは『ブレードランナー』(1982/ゾンビならぬ本格的なレプリカント(人造人間)が登場する未来SF映画の傑作、参照⇒http://www.cmn.hs.h.kyoto-u.ac.jp/CMN8/kato-br.html)いらいのファンであり、期待に違わず、久しぶりに、その映像美(特にシャーウッドの森など自然描写が美しい)を堪能した。


・・・ストーリーの詳細は省くが、今までのロビン・フッドとは異なり、ロビン・フッド誕生史、つまりロビン・フッドが実は立憲君主制についての先見的な啓蒙活動家であったため、結果的にアウトロー(映画の中でも触れているが、現代日本風に言えば、周囲の圧倒的『原発推進派』が支配する空気の中で反原発または脱原発を主張する“適応障害者(精神異常者、異端者)”に相当する厄介者、または有害な人物)の烙印を押されて村八分を受け、遂にはシャーウッドの森の中へ家族・仲間らと移住するまでの物語ということになっている。


・・・ロビン・フッドの実像は殆ど伝説的なものだが、ジョン欠地王(John/位:1199年 - 1216/プランタジネット朝第3代国王/悪政・無能・暴君のラベルを貼られた気の毒な王であるが、最終的には諸侯の反乱で、マグナ・カルタ(大憲章/国王ジョンに対する革新派の貴族らからの授権規範要求)への署名を余儀なくされた)の時代に設定し、まるでポーランドシュラフタ的(http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20110106)な意味でサムライであると同時に立憲君主国民主権思想の啓蒙者でもあった(極端に言ってしまえば、フランス革命期までの啓蒙主義思想家・民主主義者は適応障害者・精神異常者同然の異端者と見なされることすらあった)というロビン・フッドの新しい人物像解釈が面白かった。


・・・この類の人物像(悪徳権力へ命を賭して対決する役柄)はラッセル・クロウに嵌り役で(というより積極的に自分からやりたいらしいが・・・)、その姿は『消されたヘッドライン』(参照⇒http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20100111)の米国の政治スキャンダルの闇(=上院・院内総務と米国最大の戦争請負会社(悪徳に嵌った軍事ケインジアニズム(≒原発一穴資本主義)の象徴)と政治の癒着構造)に激しく迫る敏腕記者カル・マカフリーの人物像(例に漏れず、異端者あるいは異常者と見なされてしまう)に重なる。なお、個性的で古典的な美貌のケイト・ブランシェットも、なかなか良い演技を見せてくれる(画像はhttp://www.ehills.co.jp/rp/dfw/EHILLS/event/cinema/101126/index.phpより)。


・・・ところで、ここで再び連想されるのが冒頭プロローグで触れた「脱原発論=適応障害(精神異常、異端)」論なる精神科医香山リカの言説だ。プロローグでは、この香山リカ女史の言説が、余りにも原発そのものの実像(現代科学技術の制御能力を遥かに超えるという意味で破滅的リスクを内蔵した恐怖のマシンとしての)についての表層的で軽薄なコトバ遊びの類だと述べておいた。


・・・しかし、いやしくも香山リカ女史は精神科医であるからには上っ面の言葉遊びと見なすべきではないのかも知れぬ。とすれば、俄然、香山リカの「脱原発論=適応障害(精神異常、異端)」論は非常に深刻な意味を帯びてくる。


・・・映画『ロビン・フッド』の時代である13 世紀から約600年を経たフランス革命辺りから漸く民主主義についての正しい理解が過半以上の市民層に広く浸透するようになる訳だが、それまでの間は、時と場合によっては啓蒙・民主主義思想を信奉する輩は精神異常者(適応障害者)の一群(又は時の統治体制と司法制度に異議を唱えるアウト・ローの群れ)と見なされることがあったのは歴史的事実だ。この観点からすれば、香山リカの「脱原発論=適応障害(精神異常、異端)」論は、悪意に満ちた、あるいは狂信的で擬装的な錯誤イデオロギーという歴史的にも非常に重い負(マイナス)の意味が加わるのだ。


・・・しかしながら、この民主主義なるものについてのロング・スパンの歴史的観点から見ると、予知不可能な何かが契機となって、今度は一気に反転現象が起こる可能性が高まる。つまり、今や香山リカ女史や原子村の住人、あるいは財界人らによって「脱原発を正義と信ずる精神異常者の群れの象徴」とまで揶揄され徹底的に見下された小出裕章氏ら熊取六人衆の人物像は、なんと現代日本版のロビン・フッド脱原発アウトロー派を代表するヒーロー)として、不死鳥の如く見事に蘇生することにもなり得るという訳だ。


・・・それは、小出裕章氏らが、原発が現代科学技術の制御力を遥かに超えた「暴走するマシン(原発は強引に原発一穴資本主義を推進するための便利で使い勝手が良いツールであり、かつ原子村住民らのヤラセ型・錬金術マシンでもあった)」に過ぎぬという、原発推進論(派)の誤謬の核心部分を冷静かつ客観的な目で逸早く見抜いていたからなのだ。


・・・また、このことは、人間としての謙虚さを十分に弁えた少壮の原子力科学者であった小出裕章氏が1970年に女川原発宮城県)の立地反対運動に加担したとして東北大(仙台)を追われ、続いて同じく東大も追われ、遂には京大原子炉実験所に辿り着くまでの一種の排除のエピソード自体が、「絶対安全神話を前提とする国策としての原発推進論」なるものが、実はたまたま暴政化した政治権力の奇貨の下で優越し増長したにすぎず、それが「錯誤の政治イデオロギー」であったという現実を見事に示唆している。


・・・つまり、「絶対安全神話を前提とする国策としての原発推進論」は、原子力委員会やら原子力安全保安院などの賑々しくも無意味な過剰レトリックで粉飾した「原発推進論原子力平和利用を騙る原子力推進政策)」なる、れっきとした「イデオロギー(実は国民騙しの擬装イデオロギー)」であり、それは、決して「人間のために役立つ安全な科学技術」などと呼べる代物ではなかったのだ。従って、その時々の体制(実効権力)に与し野合する「原子力推進派」からすれば、「脱原発派」は、常に有害で恐るべき悪魔的アンチ・イデオロギー(それを信奉する輩は体制側が定義する意味での精神異常者、異端者)だという村八分の、あるいは原子村の住民らの「白い眼」による厳しい批判の対象となる訳なのだ。


2 自力で原発製造技術開発を実現し、更に『脱原発』を決めたドイツ/その歴史的事情


・・・そして、そのスケールと組織力のあり方は違えども、その「日本の原発批判に対する村八分の空気」の醸成と瓜二つと思われるプロセスが、実は欧州現代史の中にあった。それは20世紀前半のドイツが経験した「ナチス犯罪」である。ナチス犯罪の出発点である「ユダヤ人と社会的弱者層らへの差別・排除政策」については夥しい情報が存在するが、ここでは「ナチス犯罪を回顧したシュピーゲル誌の記事http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20080214」から、一部分を下に意訳・転載しておく。


・・・今も現代ドイツのメディアは「内なるヒトラーとの闘い」を真研に続けている。例えば、シュピーゲル誌(Jan.30、2008)は『ヒトラー神話の謎』(The Fuehrer Myth / How Won Over the German People)という回顧・分析記事を書いている。既に戦後60年以上も経つというのに、絶えず、息長く「ドイツが犯した戦争責任」の実像を自ら探り続け、それを世界へ向け発信しつつ自画像を厳しく凝視し自らのアイデンティティを再構築しようとする真摯なスタンスは、日本のメディアでは今や殆ど見られないことだ。


・・・ここから転載の始まり/この前の部分は省略・・・


(マイノリティ(ナチス社会への適応障害者ら)に対する強力な憎悪の醸成)


●一般に国家全体の統一意識というものは、まさに、そこ(国策としての方向性)から締め出された人々の存在があるが故にこそ、自らの限定的アンチテーゼとしての存在意義を獲得するものだ。従って、必然的に、そのような概念はナチス的解釈の一部にも存在しており、そこからナチの民族差別が生まれた。


ヒトラー流の「民族の純潔」を創造する手段として「同質民族国家の強化」ということが目的になるが、その「民族の純潔」のために利用されたのが、例えば“同性愛者、ロマ(ジプシー)、極端な自己中心主義者(おたく、ニート、フリーター)など、既存の偏見対象となっている人たちであった。そして、彼らは、激しく非難すべき「国家の敵」と見なされ、彼らは「ヒトラー国家統一」のための補強材として利用されたのであった。


●それに加えて、ボルシェビキ(急進)派労働者と超富裕階層の人々、および最も目に付いたユダヤ人たち(彼らは貧富両階層に跨る存在であった)も国家の敵として利用された。特に、彼らはドイツ国家の存続に害を及ぼす内外からの脅威に対決するヒトラーの大仕事と、国家の擁護者としてのヒトラーの主張を強化するために利用された(ヒトラーは、「軍備増強(軍需経済)」と「ユダヤ人や超富裕層から資産を収奪し再分配する」などの経済政策を行ったが行き詰まり、やがて侵略戦争(対外軍事侵略による生存圏の拡大)へ突き進む)。


●特に、ヒトラー反ユダヤ主義パラノイア(偏執病的な反ユダヤ感情)は大多数の一般国民のそれとは明らかに異なっていた。一方、当時は過半の人々がヒトラーの長所の方を高く評価していたため、その反ユダヤ主義が当時のドイツ社会のマイナス面へどれほど大きな影響を与えたかについては明確に意識されていなかった。


●しかも、ナチスの独占的プロパガンダが「ある程度の大きさのマイノリティ集団」に対する嫌悪感をあからさまに国民の中に叩き込み始める前から、一般国民の心にはユダヤ嫌いの感情が既に広く潜在していたのは事実だ。しかし、一方では、その後の数多くの調査・研究が、当時のドイツ国民には「ユダヤ人の迫害」に対しても多様な心的態度が存在(批判と支持が混在)したことを明らかにしている。


●「ユダヤ人の迫害」に対する、その“多様なドイツ国民の反応”についての分かりやすい事例は、「1935年のニュルンベルク法」(ドイツ人の血と尊厳のための法律/“11分の8”までの混血がユダヤ人と見なされた)と「水晶の夜(Kristallnacht)」(1938年11月9日-10日、ゲッペルスの扇動でナチス党・突撃隊(SA)が全土のユダヤ人住宅、商店街、シナゴークなどを襲撃・放火した事件)に対するドイツ国民の反応(賛否両論が存在したこと)の中に見られる。


●にもかかわらず、かくしてナチス党の支配体制が磐石の基盤を築きつつある中で、多くの人々は“外部から押し寄せてくる戦争の危機の中であるからこそ反ユダヤ感情をより深め、結果的に“由々しきユダヤ人問題=反ユダヤ人感情を強く意識させられることになったのだ。


・・・ここで転載は終わり/この後の部分は省略・・・


・・・このようなプロセスで巧妙に仕掛けられた“ナチス的社会への適応障害、精神異常、異端”らマイノリティに対する強い憎悪心の醸成がベースとなり、やがて「ナチスの犯罪」は、第二次世界大戦までポーランド強制収容所などに約300万人いたとされるユダヤ人が精々で1万人足らずまで激減する(うち約100万人は米国へ亡命したとされる)という、あのアウシュビッツが象徴するクライマックス(大惨劇)にまで繋がったのだ(http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20100803)。


・・・思えば、第二次世界大戦後におけるドイツと日本の間での精神レベルにおける質的落差は特に「教育と司法の両分野」で著しい。ドイツの第二次世界大戦後における国民教育の根本は、かくの如き「ナチス戦争犯罪」への徹底的な反省から出発している。そして、この分野で特に貢献したのがカール・ヤスパース(Karl T. Jaspers/、1883 - 1969 /精神科医実存主義哲学者)である。


・・・しかしながら、現実的には戦後の西ドイツが、ナチス犯罪に些かなりとも加担した全てのドイツ国民を裁くことは事実上不可能であったので<ワイマール憲法に基づき、国民一人ひとりの罪の重さに応じて『私』たる個人のナチス犯罪を裁く形でドイツの国家としての正統性を確保する>ことが前提となった。これを受けて、ヤスパースドイツ国民一人ひとりに対し、夫々の分(資質・才能・理解力など)に応じて戦争犯罪の責任分担を自覚させるという教育理念を創った。


・・・そして、まさにこのヤスパース型のドイツ教育の理念こそが、<戦後ドイツの「ナチス戦争犯罪」に対する持続的反省、およびワイマール憲法に始まるドイツ民主主義の伝統を更により深く進化させるべきこと(民主主義進化論の意義)という二つのポイントを現代に至るまでの長きにわたり全ドイツ国民へ徹底させること>に役立ってきたという訳なのだ。


・・・従って、フクシマの原発事故を受けたドイツ・メルケル政権が「脱原発」へ大きく舵を切ることに成功した背景には、ドイツ伝統の独自の独創的で厳密な科学技術的視点からの再検証(原発のリスク、過大な次世代負担、脱原発の未来像等の検証)と共に、このような意味でドイツ民主主義の根幹となるヤスパース型の教育理念と歴史認識に基づく「ナチス犯罪/香山リカ風に言えば適応障害(精神異常・アウトロー・異端)らに対する強烈な差別・排除意識」への深い反省がドイツにおける国民共有のエートス国民主権を支える倫理的精神)として存在することが無視できないのだ(ヤスパース◆、および民主主義進化論★の詳細については下記を参照乞う)。


◆2007年春、ドイツ旅行の印象[ハイデルベルク編]、http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20070801


★“民主主義進化論”の象徴「オヴァートンの窓」を偽装する記者クラブ・メディア「買弁ジャーナリズム化」の犯罪、http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20110106


・・・日本人のごく一般的な感覚からすれば驚くべきことかも知れないが、実は、このような<科学的・歴史認識的な非常に厳格な総合判断>によって決定した「ドイツの脱原発」と「フランスの原発推進政策(今のところの)」が、その歴史認識的な意味でのエートス国民主権を支える倫理的精神)という意味で紛れもなく共有する部分があると見るべきなのだ。が、このことについては、以下の「フランスの原発事情・・・」で再び触れることとする。


・・・ともかくも、「3.11フクシマ」が起こるまでの初等教育用「原発推進教育」の副読本「原子力わくわくランド(文科省製作)」の中で、“プルトニウムは飲んでも安全です!”と教えていた日本と、ドイツ教育との質的落差が余りにも大きいことに愕然とさせられるが、その背景には、このようなドイツ国家自身の戦争責任(ナチス犯罪の苗床を提供した適応障害(精神異常・アウトロー・異端)らに対する強烈な差別・排除意識)に対する真摯な反省を持続すべきだという、国家の主権者たる、一般ドイツ国民の強い共有意思があったのだ。


・・・無論、今もれっきとした「原発推進国」であり、かつ日本の原発推進派や原子村に屯(たむろ)する人々が、自らの「救いの神」の如くに崇拝し、かつ頼りとする<原発大国・フランス>ではあるが、残念ながら、そこには “プルトニウムは飲んでも安全です!(文科省製作の標語)”などと「正真正銘の科学的ウソ」を教える初等教育用副読本などは存在しないのだ。


(関連ツイッター情報)


エッ、ホント〜?⇒【QT】「プルトニウムはとっても安全!飲んでも大丈夫だよ!」 小学校低学年向け副教本『わくわく原子力ランド』より抜粋 2011.6.2617:41:59 hanachancause


@hanachancause 【小学生用、参考資料2/原発ワクワクランド】「原発は絶対に安全だよ!」出典、http://www.bra-automation.co.uk/article/35175/ 2022.6.2215:49:00 hanachancause


・・・かくの如く悲惨な福島第一原発過酷事故を起こした後の今ですら、しかも、その事故の局面展開の方向が未だ一向に見えぬうちから、まるで物の怪にでも突き動かされる如く<口先だけの安全宣言に従って、老朽化したポンコツ原発から順送りに、それらを再稼働させようと焦り狂う日本政府と、それを必死で後押しする日本経団連ら財界首脳の異様な姿>には驚かされる。


・・・同時に、国民の総意による「脱原発or反原発(段階的脱原発)」なる理念型政治を徹頭徹尾の姿勢で実現してきたドイツと日本を比べた場合に実感される違いを自覚したとき、言い換えれば「香山リカ風の高みから見下した作為的的差別プロパガンダ、「脱原発適応障害」論が一定の幅を利かして支持される現代日本とドイツとの間に存在する余りにも大きな意識レベルの落差という現実に直面するとき、我われは、もはや言葉も出ない想いになるはずだ。


3 フランス原発の現在と近未来、そして日本への影響


EU全体の事情)


これは、前にも書いたことだが、<国民騙しの左右両派に跨る日本的交尾権力形成http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20110617>に加わりつつ官庁の御用機関化してきたメディアも未だに国民を騙すことに必死のように見える。例えば、一般の善良な日本国民は、「日本はEUと異なり電力自由化ができる地政学的環境ではなく、また、EU電力自由化の前提は原発であるので、ドイツとイタリアはフランスから一方的に原発電力を輸入していることになり、ドイツは自分勝手でズルイ国だ」との原発推進派のプロパガンダにコロッと騙されてしまう。


しかし、ここでは先ず「EU電力自由化の前提が原発」だということがウソである。実は、電力源は何でも良く、EUの自由電力市場全体で電力を増やすことさえできれば、欧州各国間でスパゲッティ型の相互取引が増えるという仕組みなのだ。しかも、ドイツは今まで殆どが電力輸出国で、原発を止めても輸入増は5〜10%との試算もあり、自然エネルギーの代替が可能であると見込まれている(1990年に再生エネルギー買取制を導入済み)。また、イタリアも電力輸入は10数パーセントが現況なので同じく自然エネルギーの代替は可能である。


このような発想の延長として、EUでは北アフリカまで視野に入れた「自然エネルギーを活用する大送電網計画(北海沿岸諸国のスーパーグリッド構想http://ourworld.unu.edu/jp/europes-renewable-energy-supergrid/の拡大)」が進みつつある(情報源:7/1朝日)。その中核となるのがドイツ・デザーテック社が取り組むデザーテック計画(北アフリカ・中東の大“太陽光発電”で全欧州の15%を賄うプランhttp://greenpost.way-nifty.com/softenergy/2010/01/desertec-90f1.html)だ。


また、これに呼応して2010年7月にはフランスがトランス・グリーン構想http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20100916/216254/?rt=nocntを発表した。これは、ドイツがデザーテック計画で発電した大容量の太陽光電力を欧州まで運ぶ送電網をフランスが担う計画だ。その他にも、英国スコットランド自治政府、スペイン、ドイツ、デンマークポルトガルなどではローカル地域が主体的に自然エネルギーの普及を行いやすい土壌を創る努力が持続的に行われており、このような傾向は欧州各国へと拡がっており、デザーテック計画のような国境を越える大構想を個々に内側から補完する役割を担いつつある。


従って、原発推進派への気遣いかどうかは知らぬが、未だに日本のメディアが好んで流す「脱原発を決定したドイツとイタリアがフランスから一方的に高い電力を買わされている」という極めてケツの穴が小さなウソの流布には驚かされる。そもそも「原発は発電量の自在なコントロールが不可能」なのでフランスの原発電力が余剰である時には、自由市場を介して他国は、より安く買っている。


<注記>「原発が発電量の自在なコントロールが不可能」であることについて
・・・実は、軽く見過ごされがちだが「原発が発電量の自在なコントロールが不可能である」ことは、その「尿路もケツの穴もないゾンビ=トイレがないマンション=高濃度放射線廃棄物の処理方法と同最終廃棄物の捨場が地球上で見つからない」という根本的欠陥と並ぶ原発の致命的欠陥である。日本の原発技術が原発開始から40数年を経た今でもなお未成熟のままであること、電力会社と経産省が必死で「原発の電気が一番安い」あるいは「原発が全部止まると電力不足で日本は大停電になる」と真っかなウソを吐き続けざるを得ない最大の原因でもある。しかし、この論点の詳細は又の機会とする。


・・・


それが自由市場取引ということで、欧州諸国が高い原発電力を一方的にフランスから買わされるなら電力自由市場取引の意味はない。そんなことは独占的な立場で電力を高く買わせ続けたいと思う強欲な日本の原発推進派の願望に過ぎない。それどころか、仮に「原発大国フランス」で深刻な原発事故が引き続き起こるようなことになれば、上で見たEU全体の構想から俯瞰すれば自ずと分かることだが、事故続き(詳細、後述)などへの対応で必然的に値上げせざるを得ないフランスの原発発電は市場価格で劣勢に置かれる可能性すら生まれつつあるのだ。


また、「8割が原発で発電した電力」と日本のメディアで喧伝されるフランスの電力事情だが、実は、「総発電供給能力比」で見る限り、フランスの原発発電は60%未満であるし(添付した画像・表6のデータ内容はやや古く57%となっているが、今も6割程度と推測される/表の出典→http://www.rist.or.jp/atomica/data/pict/01/01090512/06.gif)一方、フランスはEU指令の自然エネルギー枠20%へも急接近中である。しかも、そもそもEUには「発電は原発で行う」などという原則はないのだ。従って、この種の報道を未だに明確に修正しないNHKも、この点では原発推進派へ過剰に気遣いするプロパガンダ・メディアだ。


だからこそ、いま日本で急ぐべきはEU電力市場の自由化(但し、電力の公益性維持のため一定のEU指令による規制あり)に匹敵する効果をもたらすとされる、送発電分離(送電線国有化)、送電会社による自然エネルギー発電(小水力発電風力発電等)の買取制度などを一刻も早く実現することであり、島国とはいえども、例えば各県を一つひとつの小国と見なすイメージへ発想を切り変えて、欧州スーパーグリッド型などをモデルに電力供給の斬新なネットーワークづくりへ向かうことはできるはずなのだ。


(フランスの原発を巡る現状と近未来)


フランスが原発大国となった理由は第二次世界大戦後にフランスが国策のベースとしてきたド・ゴール主義にある。それは米ソ対立の冷戦構造下での埋没を避けて世界の覇権国としての地位を確立し、それを維持するため採られた強固な国家意思であり、米ソ対立冷戦構造とバランスさせつつ米ソと対等な核戦力(独自の核科学技術)を保持するということであった(幾度かの左派⇔右派の政権交代でも、この基本は変えられなかった)。従って、フランスでは非常に優れた独創的な最先端の核技術研究・開発が進んでおり、スリーマイル原発事故いらい新たな原発建設を停止した米国も一目置かざるを得ない存在となってきた。


しかしながら、日本に比べ格段に大きいとされる「原発大国フランス」の規模的イメージは間違いである。それどころか、この狭い島国の日本に54基もの原発がひしめく「日本こそが既に世界一の異常な規模の原発大国」なのだ。それは国土面積をカギとして比較すれば明らかになる。例えば、http://blogs.yahoo.co.jp/saipan_is_number1/60498495.htmlによれば、原発一基当たりの国土はフランス1.07万km² 、日本 0.69万km² なので、フランスの原発1基当りの国土は日本の1.55倍の広さがある。


更に、日本の平坦地が国土の約3割であること(フランスは山地が少ない)を考慮すれば、この開きは更に約5倍に拡大するので、日本は紛れもなく「世界一の過密原発大国」である。だから、これを更に60基超まで増やそうとした民主党の新エネルギー政策(原発増設・推進政策)は殆ど狂気の沙汰であった(無論、54基まで増やした自民党も狂気の沙汰!)。


また、フランスは、周知のとおり「大革命(1789)」でアンシャンレジームを打倒し、その後、国民主権に基づく本格的なブルジョア市民社会を世界に先駆けて実現した、まさにその歴史的事実をこそ大いに誇りとする国でもある。従って、フランスにも“原子村”は存在するものの、日本の原子村や超党派・地下原発議連など日本の原発推進派の政治家や官僚らの如く、メディア・プロパガンダの口先三寸で過半の国民を騙そうとするような手法は殆ど通用しない。


その代わり、原発推進政策の条件としてフランス国民が政府へ強く要求し実現したのが「双方リスク・コミュニケーション」と呼ばれる、<非常に厳密な市民目線を取り入れた双方型客観評価>で原発への監視・評価を実現するということだ。そして、特に近年のフランス政府が最も腐心してきたのは「高レベル放射性廃棄物の最終処分場の確保」と「次世代型の原子力発電技術の開発」ということだ。なぜなら、この二点のリスクについてフランス国民の議論(懸念)が今や二分されているのが現実であるからだ。


それを具体的に言えば、フランスでは、原子力利用の問題を「双方リスク・コミュニケーション」の手法、つまり政府・行政・研究者・企業・一般国民が関連する情報を共有し、スムースに相互理解できるようにするための制度化が実現されてきた(http://e-public.nttdata.co.jp/f/repo/402_e0608/e0608.aspx)という訳だ。また、以前から、フランスでも「緑の党」や中立的な評価機関の役割が重視され、その成果が政府によって公認されてきた。


例えば、原子力利用についての中立的な評価機関(NGO)であるACRO(Association pour le Controle de la Radioactivite de l'Ouest 、http://www.acro.eu.org/accueil.html)は、1994年に閉鎖された「ラマンシュ核廃棄物貯蔵センター(CSM)」の調査のためにフランス政府が組織したCSM調査委員のメンバーに任命され、その調査結果を政府は情報開示してきた。


周知のとおり、1940年代におけるアメリカの「マンハッタン計画」(枢軸国の原爆開発に焦ったアメリカが原爆開発・製造のためオッペンハイマーなどナチス・ドイツからの亡命ユダヤ人らを中心とする科学者、技術者を総動員した国家計画)は、一般的な意味で科学者を政府の下請機関へ貶めた歴史的契機であったと見做されている。ズバリ言えば、この時から大方の従順な科学者たちが“国家(政府)の下請け機関と化すアメリカ・モデルの御用学者(原子村)方式が完成した訳だ。


そして、特に日本の場合は、旧・日米原子力利用協定(1968〜 )及び新・日米原子力協定(1982〜 )の下で敗戦国としての強い縛りがあったため、この「大方の従順な科学者たちを国家(政府)の下請け機関」と見なす<アメリカ・モデルの原子村方式>が導入され、それに対するメディアの異論や批判がないまま、一般国民も殆ど無自覚のまま現在に至ってしまったという訳だ。


因みに、原発放射性廃棄物最終処分場及び核燃料再処理工場などが豊かな自然環境に恵まれた、風光明媚で、かつ歴史的にも重要な場所に隣接するのは日本だけのことではなくフランスでも事情は同じだ。例えば、1994年の閉鎖後も周辺の環境汚染問題が懸念されている「ラマンシュ核廃棄物貯蔵センター(La Manche CSM)」はイギリス海峡に面したノルマンディー地方コタンタン半島(Cotentin Pen.)の北側内陸に近いカーン(Caen/ノルマン・コンクエスト(1066)で名高いウイリアム征服王に始まる古都)の郊外にある(カーン城の画像はウイキメディアより)。


そこから50km圏内(直線距離)には同じく百年戦争(1338-1453)の貴重な事跡で歴史的価値が大きいバイユー(Bayeux/http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20050306)、ルアーブル(Le Havre/セーヌ川の河口にある大貿易港/画家モネが活躍した場所)などの都市が点在する。また、コタンタン半島の先端にはカトリーヌ・ドヌーヴ主演の映画『シェルブールの雨傘』で知られる美しい港町シェルブール(Cherbourg)がある(画像はhttp://plaza.rakuten.co.jp/crosowski/diary/200902110001/より)。


ともかくも、別の角度から見れば、このように非常に徹底したフランス型の「双方リスク・コミュニケーション」で国民へ説明し共感を得つつ原子力利用について国民の信用を繋ぎ続けるというフランス流の原子力政策の遣り方の根底には、国民主権を徹底的に尊重するという啓蒙主後発祥地としての誇りの他に、もう一つの重要な視点があることに注目すべきだ。それは、フランスが世界で第一級の科学技術水準を誇る一方で、同時に「その科学技術に関して徹底的に謙虚な意識をも併せて持ち続けている」ということだ。


周知のとおり、近代フランスは、近代ドイツと並び持続的に先端科学の地平を切り開き、絶えず新たな科学の芽を発見するとともに独創的な応用科学技術を創造してきた国だ。が、だからといって自らの科学と技術に対する誇りはあるものの傲慢さに溺れることはなく、むしろ日本人から見れば過剰に臆病と見えるほど謙虚な側面がある。それは、彼らが、人間は一旦傲慢化した途端に新たな科学知の発見はできなくなるという経験知を十分に理解しているからだ。この点こそが、日本の「原子村や司法・検察などが自己に好都合で傲慢な想定シミュレーション」へ過剰に嵌る思考パターンとの決定的違いだ。


そして、実はこのような観点から見ると、先に述べた「ドイツの脱原発とフランスが現在進めている原発推進には、今現在の両者の判断と選択にまで至った思考プロセスの中で共有する部分がある」との指摘が理解し易くなる。もう此れ以上の説明は不要だろうが、一つ付け加えれば、現時点における「ドイツの脱原発」と「フランスの原発推進」は、何れも<自らの力と責任で切り開いた科学技術と近代における歴史経験が綜合された成果物>だということだ。


しかしながら、おそらく今の日本人には、この点こそが最も理解できないかも知れない。それは、日本国民の殆どが、アメリカ・モデル(科学技術者らが実効権力の下請機関化していること)の影響下で「国民主権(授権規範原則)」、「その主権者たる国民一人ひとりが、分に応じて自ら考えることの重要性」、「歴史経験への反省」の三つを放棄してきたからだ。


ということは、日本の各メディアが絶対に揺るがぬと見る、そして日本では、そのように繰り返しプロパガンダされる「フランスの原子力政策」も、フランス国民の意思しだいで「脱原発」か「段階的脱原発」の方向へ変わる可能性は十分あるということだ。ましてや、日本財界(経団連など)の如く国民を「原発一穴資本主義」と心中させるような、いい換えれば、これは如何にも日本人好みの路線であるが、「昔懐かしい竹槍方式の原発玉砕(過酷な原発事故多発)による国家体制と全国民の破滅」という阿鼻叫喚の中へ主権者たる国民を道連れにするようなノン・センスがフランス人にはあり得ないのだ。


無論、フランスの原子村や実効権力(日本の民主党日本労働組合総連合会(連合)との関係と同じことで、この中には国営の原発関連企業、例えばアレバ社などに属する多数の労組員の立場が含まれる)の力で支えられている現在のサルコジ大統領(政権)下での「脱原発」か「段階的脱原発」への切り舵は考えにくい。だからこそ、来年の大統領選挙が注目される訳だ(サルコジの好敵手とされたストロス・カーン元IMF専務理事が婦女暴行罪などで米司法当局に逮捕されたが、それが冤罪化しつつあることは周知のとおり/この詳細は後述する)。


既に、「3.11フクシマ」後に行われた直近の世論調査では、フランス国民の約8割が反原発へ傾き、自然エネルギーによる発電への転換を歓迎する国民層が増えていることも伝えられている。折から、来年の大統領選で政権交代を目指すフランス社会党の幹部らがフランス緑の党との連立に言及したとの情報も漏れ聴こえている。一方、同じく来年の大統領選で政権奪還を目指すフランス社会党の統一見解は「20〜30年を目途に自然エネルギー政策へ重点移行し、併行して原子力の割合を減少させる」ということになっており、フランス緑の党のセシル・デュフロ党首は「25年で段階的脱原発へ進むことを目指す」と語った(https://twitter.com/#!/hanachancause/status/76978911501754368)。


このような形で反原発の国民意思が拡がりつつあるドイツ・フランスなど欧州諸国の空気には、これだけ甚大な福島第一原発過酷事故が未だ終息もせぬうちに、しかも3.11大地震の更なる巨大余震と余波(地震)の発生可能性が日本列島全体へ及びつつあるという警告が強まる最中にも拘わらず、日本政府(経産省)が、必至で「口だけ安全宣言なるカラ手形」、「原発停止による大停電の脅かし」、「経団連原発一穴主義=全原発止まれば日本経済沈没!」なる<三種の神器>に加え、更に<ヤラセ説明会、ヤラセ・原発再開賛成メール>などの詐欺師まがいの手練手管までを繰り出して、玄界・伊方・敦賀などポンコツ原発から順次に再稼働させようと悪あがきする姿とは全く異質なコモン・センスが感じられる。


(関連ツイッター情報)


日本は<ヤラセ原発>立国だった?!RT @ilidb: RT @scarpredator: ヤラセメール。東電がすでにヤラセのシンボルってみんな思ってるよね多分posted at 19:07:31 hanachancause


コレは薄気味悪いですネ! RT@aricha1125: RT@takeiteasyya: 九電社長ヤラセメールの動機について「原子力を愛し会社を愛し」だって。住民や地域は愛していないんだろうね。愛しているのは、「会社の利益や原子力ムラの利権」だけってことか。背筋が寒くなる。posted at 19:06:15 hanachancause


1【QT/日本企業の自家発電能力は原発60基分!http://nikkan-spa.jp/18472】←(1)経産省自身が原発60基分出力相当の自家発電能力約6千万kwを認めている、(2)揚水発電原子力夜間余剰https://twitter.com/#!/hanachancause/status/69853050612875264、の二点がポイント。posted at 10:13:36  hanachancause


2【QT/日本企業の自家発電能力は原発60基分!http://nikkan-spa.jp/18472】←(2)は、夜間余剰でさえあれば揚水発電原発余剰に限らぬと電事連自身が認めていること。要は米圧力下で政府・政財官学界&地方原発銀座の交尾既得権力が形振り構わずとにかく原発を推進したいだけ。posted at 04:58:24 hanachancause


原発撤退で電気代2121円増、維持なら372円増 : 読売 ←電気代シミュレーションと想定不可能な原発リスク(制御不可能な致命欠陥を抱える原発の宿命的特性と、想定不可能な自然破壊力に対して極めて脆弱な原発)を両天秤で量ることはできないゾ! via Tweet Button 2011.07.06 13:58 hanachnacause


meimama1031同意! @hanachancause NHK昼ニュース/海江田経産相は、全国の原子力発電所を対象に安全性の余裕度を測るストレステスト←形だけEUをパクッて、“不安院”などと同類の過剰レトリックを増やしても無意味!具体的に何をどう万全に整備・改善するのか?だから、それよりも段階的脱原発の宣言が先ではないか! via web 2011.07.06 12:16 hanachnacause


@bronks4215 これも詐欺師の仕業?⇒検査中原発、実はフル稼働、地元反発避け手続き先送り(7/6朝日) via ついっぷる/twipple 2011.07.06 11:58 hanachnacause


宮城県復興計画、野村総研が全面関与、村井知事:地球規模で物考えられぬので地元民は入れない←此処迄バカにされ黙ってる宮城県民や仙台市民は情けない、野村総研経団連に従うれっきとした原発推進派、女川プルサーマル原発地震の揺れ対策ナシでメデタク再開 via ついっぷる/twipple 2011.07.06 11:55 hanachnacause


【QT】higashiyoneRT @ANAFUZZ: 村井宮城県知事。調べれば次々とボロがでるわでるわ・・・福島原発隣接の最大被災県なのに脱原発否定。地元の放射能調査に消極的。宮城県の復興計画を住民不在で野村総研に丸投げ。地元漁協の意見も聞かず、大企業参入に有利な漁業特区構想・・・ via ついっぷる/twipple2011.07.06 11:48 hanachnacause


停止中の原発「再稼働は必要」 自民・谷垣氏 ←海江田・経産相と同じく左右交尾権力、経団連原発銀座の代弁に過ぎない、谷垣自民は国民主権の意思(反原発、嫌原発)を直視せよ! via ついっぷる/twipple 2011.07.06 11:43 hanachnacause


三権ぐるみ電力犯罪の核心!RT@hatatomoko15%節電違反は百万以下罰金だが、その前、東電は電気事業法第18条「供給義務」違反!同117条で2年以下の懲役若しくは3百万円下罰金。原発再稼働ゴリ押しの為、意図的に揚水・IPP・PPS活用を怠るのは犯罪。原発人災罪の上に又罪を重ねるか。 via ついっぷる/twipple 2011.07.05 13:18 hanachnacause


公私混同型の地元利権政治に喰われる日本! RT @Nuclearwatching: 「町民の理解進んでいる」 岸本町長、推進の立場一貫 。原発関連の交付金や税収は、年間予算の7割に当たる約40億円。 > 交付金は麻薬か!交付金欲しさに足が抜けない。 via ついっぷる/twipple 2011.07.05 10:49 hanachnacause


原発ごみも難題 再稼働で3年後にも満杯 玄海3号機 ←リラッキングなんて意味ありげな用語を使ってるが使用済み核燃料プールの超危険性はフクシマ事故で確認済み。玄海町長らは玄海原発が<尿路もケツの穴もないゾンビ>であること知らなかったのか! via Tweet Button 2011.07.04 14:42  hanachnacause


NHK 佐賀・玄海町長 再開容認伝達 ←まさに狂気(傲慢な原発一穴資本主義)の沙汰!安全確認の具体的内容を分かり易く全国民へ向けて述べてみろ!今や原発は狭隘な一地域の利害得失の問題ではないゾ! viaTweet Button 2011.07.04 12:06 hanachnacause


RT @tanpopomax: RT @hanachancause 東電、またも情報操作=広野「火力復旧」、夏もOKへ!← 電力不足キャンペーンなる、国民騙し戦略 via ついっぷる/twipple2011.07.04 08:53 hanachnacause


【QT】元京大原子炉実験所講師小林圭二氏、高速増殖炉発電を目指すのは世界で日本だけ、米・仏も撤退。でも「もんじゅを止めないのは国の原子力政策や電力会社の原発運転が破綻するから」使用済核燃料の行場が無くなる(東京新聞)←今でもない! via ついっぷる/twipple 2011.07.04 06:28  hanachnacause


・・・


フランスの原発も様々な事故が結構な頻度で起こっており、一般のメディアでは殆ど報じられなかったが、直近にはトリカスタン原発で変電設備?が爆発し炎上した模様だ(下記)。なお、その他の原発事故については下記◆を参照乞う。


◆近年における世界の原発関連事故(日本は除く、順不同)http://ima-ikiteiruhushigi.cocolog-nifty.com/nature/2008/07/3_e9bb.html


(関連ツイッター情報)


【QT】【連鎖するフランスの原発事故】フランス、トリカスタン原発で変電設備?が爆発、炎上。
2011.7.4 06:21:33 hanachancause


なお、フランスでも、目下、最も国民が不安視しているのは核燃料廃棄物の最終処分の問題だ。日本でも、高速増殖炉もんじゅの稼働を見込む六ヶ所村の再処理工場と核燃料サイクル施設が稼働できず暗礁に乗り上げているため、再処理をやめて使用済み燃料(核廃棄物)の直接処分が語られるようになってきたが、それにしても最終的な高濃度の放射性核廃棄物を受け入れる場所は見つかりそうもない。


(関連参照)フランスの核燃料最終地層処理方式と問題点(地層処分の対象廃棄物は、使用済燃料の再処理などから発生する高レベル及び長寿命中レベル放射性廃棄物とされている)


▼フランスにおける高レベル放射性廃棄物処分http://www2.rwmc.or.jp/overseas/briefing/fra/FRA-1.asp


(関連参照ツイッター情報)


原発事故の他にラアーグ「アレバ社、再処理工場」安全対策の内部告発http://www.asyura2.com/11/genpatu12/msg/650.html」などで懸念が拡がっている様子! RT @risingsun19: RT @Ucchi50:世界中で続発する原発事故/日本での情報統制が厳しく隠蔽内容が不明だが、フランスでも今年に入ってから9~11基の原発事故があったらしい。  2011.7.4 18:15:27 hanachancause


・・・


つまり、既に世界で中止した(手を引いた)高速増殖炉もんじゅ型原子炉)の危険性とも相まって日本の原発政策は、現実的に不可能となっているのだ。これをゴリ押しするのは、万が一の高リスクな過酷事故へ多くの日本国民を追い込み、遂には日本列島そのものを高濃度放射能汚染の危機へ追い込みかねないということだ。その意味で何時か通った道と同じ「原発玉砕」以外の何物でもないということになる。しかし、今度は重篤放射能汚染なので日本国家の再建は不可能となるだろう。つまり、最悪の場合は日本国の消滅である。


しかも、このような「原発大失敗国ニッポン」の原発を「原発一穴資本主義」に取り憑かれた日本経団連経産省・外務省らが必死でベトナム、トルコなどへ売り込みを図っているが、コレは狂気の沙汰ではないか。むしろ、残念ながら日本は狭量な国土であること、激しい地震列島であることなどを自覚して、早々に自然エネルギー利用、送発電分離、スマートグリッドなどへ大急ぎで方向転換すべきだろう。


そのうえで、該当分野での教育、研究開発、技術革新の方向へ日本の優秀な頭脳と財政投資を再配置するとともに、日本の未来の子どもたちが本当に心身共に健全な社会を実現し、そこで生きいきと生活することができるように、そして彼らが絶えず新たな夢と希望が持てるような方向へ政治・経済・社会のダイナミズムと先進的ベクトルが流れるように、国策の方向性を急ぎ再設計すべきではないのか。


(参考1)フランスは「原発事故は起こり得る」が前提となっている(日本原発の絶対安全神話と真逆)


たまたま、直近のフランスにおける「原発を巡る様々な動向」(2011年6月27日号の「日経ビジネス」に原発大国フランスの原発政策が特集)について要点を纏めたブログ記事に出会ったので、以下に関連部分に絞り転載しておく(『ざまあみやがれい!、http://blog.livedoor.jp/amenohimoharenohimo/archives/65747577.html


原発事故は起こり得る」(原子力代替エネルギー庁=CEA=ベルナール・ビゴ長官)という立場。


●日本の原子力安全・保安院に相当するフランス原子力安全機関(ASN)が1973年に設立された。当初は保安院同様に産業省の傘下にあったが、2006年に独立機関に位置づけし直された。


●「フランスでは歴史的に国民は原発を受け入れてきたが、最近はそれほどでもない」(ASNアンドレクロード・ラコスト委員長)


●ASNは原発施設に対し年間約1000件の検査を実施。そのなかの2割は「抜き打ち検査」。この抜き打ち検査は原子炉を停止せず行うため定期検査ほど広範囲のチェックは出来ないが、原発業界との緊張関係を保つために効果的。


●「事故が起こり得る」という考え方は地域住民の安全対策に現れている。


甲状腺癌を防ぐ安定ヨウ素剤の事前配布。原発から10キロメートル以内の、合計40万世帯とホテルや学校、病院など2000施設が対象。


●毎時約100ミリシーベルトという高い放射線量の中でも、10キロメートル先から遠隔操作して動かせる屋外ロボットを常に待機。ロボットが6台。放射能対応の建機が4台、放射線測定用ヘリコプターが1台。どれも事故発生後24時間以内に現場に到着できる体制。


●パリのEDF本社では約70人が非常時に鳴るポケベルを常備。事故後2時間以内に危機管理センターに集合する。


●これらが機能するかを試す防災訓練が日本より充実。国家レベルの訓練が、毎年各原子力施設で順番に行なわれる。昨年は7回実施。(日本で国が実施するのは年1回)しかも事業者側に対し内容は当日まで明かされない。今年最大の訓練は1月に実施され約1500人が実際に避難した。


水素爆発への対応。国内58基の原発には全て爆発を避けるために、水素を水に変換する水素再結合装置が導入。作動に電力も水も必要としない「パッシブ(受動)型」と呼ばれる装置。事故が起きた福島第一原発では電力が必要な「アクディブ(能動)型」の装置はあったものの停電で作動せず。日本ではこの装置(※おそらくパッシブを指す)は半数近くの原発で導入されていない。


フランスは国内の原子力技術を1本化して技術やノウハウを蓄積し安全性を高める方針。日本のようにPWR(加圧水型軽水炉)に加えてBWR(沸騰水型軽水炉)の原子炉もあるという状況では少ない人的資源が分散してしまう。


(参考2)ストロス・カーン(元IMF専務理事)事件の背後に潜む闇、『世界原子村』の利権相関、暗闘の気配、その日本への影響?


(ストロス・カーン事件の展開)


●以前からウォッチしていたIMF元専務理事ストロス・カーンを巡る奇怪な事件が、ほぼ予想どおりの展開となってきたのでツイッターで纏めておいた(以下に記す)。


●既に、後任のIMF元専務理事にはカーンと同じフランスからラガルド女史(サルコジ派)がアメリカの支持を得て就任した。いうまでもなくIMF専務理事の立場は米国政府のドル・シニョリジ権力(軍事覇権国家基軸通貨ドルの特権としての強大なドル紙幣増刷権の独占)の内情を始め、全世界の財政・金融トップ・シークレットに触れることが可能な立場だ。


●特に、日本の民放テレビ・ワイドショーでは、ストロス・カーンの特異な性癖、女たらし・女好きなどの下半身ネタにスポットを当てて面白おかしく取り上げるレベルに止まっているが、この事件の奥には、おそらく国際的なエネルギー資源利権・原発利権・軍事利権あるいは米仏政治の暗部(暗闘・交尾・談合)などが底しれぬ闇となって重なり合う影の部分での、何らかの陰謀が絡むのではないか。


●元来、toxandoriaは陰謀論を好む立場ではないのだが、この事件は余りにも不可解かつ不自然だ。当然ながら、元々ストロス・カーンが持ち合わせた女好きや脇の甘さという側面もあるのだろう。が、姦計を謀る側からすれば、そのような特異な性癖の持ち主であればこそ謀略を仕掛ける側の真意を包み隠したまま、特に目立つ性癖部分をダミーでクローズアップすることで罪に眨め易いはずだ。


●もし、当初の告訴通りに進めば、冤罪にも拘わらずストロス・カーンは「性的犯罪行為、婦女暴行未遂、性的暴行などの全てが有罪となれば計74年の禁錮刑が科される可能性」があったとされている。非常に優れた経済学者で政権交代を目指す仏社会党員でもあるストロス・カーンは、来年の仏大統領選でサルコジ大統領の好敵手と見なされてきた人物でもある。


●もちろん、既に見たとおりフランスの原子力政策は左右の党派を越えて行われてきたものなので、今までどおりであれば原発推進の是非が大統領選の大きな争点にはなるはずがなかった。しかし、3.11「福島第一原発過酷事故」が事情を一変させてしまったのだ。この「フクシマ」を受けて、フランスでは国民の約8割が反原発に傾く中で大統領選が行われることになったからだ。


●このストロスカーンの顛末は未だ分からない。いずれの決着になるとしても、巻末に掲げる「参考情報」と「日本における原発推進派の動向」などと併せて注意深く観察すべきと考えられる。歴史的な米⇔仏の「核戦略(原爆&原発)を巡る抗争と確執」も絡むため一筋縄では行かぬが、これらの動向は、来年の仏大統領選の結果の如何と共に今後の日本の原発政策にも何らかの影響を及ぼす可能性があることを十分に見据えておくべきだろう。


・・・以下、ツイッターによる纏めの転載/2011.7.3・・・


1【IMFトップを強姦容疑に陥れたギニア人女性工作員の『正体』とは?】 ポイントは、カーン氏が起訴された時の利益につき電話で話した(その会話の録音あり)関連参照⇒http://t.co/kR81bi3内容が当局によって把握されてるという点だ。posted 09:51:26 hanachancause


2【IMFトップを強姦容疑に陥れたギニア人女性工作員の『正体』とは?】しかも、検察は、今は起訴を取り下げぬと言明、おそらくカーン氏を陥れた時の「利益」についての会話録音(電話)を巡る関係者らの裏取引が展開中なのであろうposted at 09:52:04 hanachancause


3【IMFトップを強姦容疑に陥れたギニア人女性工作員の『正体』とは?】驚くべきことに、カーン氏は監視装置付の足輪を嵌められニューヨーク市内の自宅で軟禁状態であった。が、これで保釈金4.8億円が返却され自由行動が認められた。 (7/3朝日)posted at 09:53:20 hanachancause


4【IMFトップを強姦容疑に陥れたギニア人女性工作員の『正体』とは?】カーン氏無罪可能性は仏政界に波紋、それは来年の仏大統領選候補の可能性が再浮上するから。現在、仏は最大野党社会党内の予備選中、カーン氏は再選狙うサルコジの好敵手!posted at 09:54:53 hanachancause


5【IMFトップを強姦容疑に陥れたギニア人女性工作員の『正体』とは?】注目点はカーン氏を陥れた時の利益についての電話録音を巡る関係者らの裏取引、この真相の抹殺・消去とカ―ン氏の仏大統領選出馬チャンスの両天秤の可能性が高まっている?posted at 09:59:09 hanachancause


6【IMFトップを強姦容疑に陥れたギニア人女性工作員の『正体』とは?】サルコジ大統領を支える与党・国民運動連合(UMP=米の支援もあってカーン氏に代わりIMF専務になったラガルド女史の母胎)は、今のところ一切ノーコメント状態。posted at 09:59:49 hanachancause


7【IMFトップを強姦容疑に陥れたギニア人女性工作員の『正体』とは?】もう一つ、福島原発事故で急遽来日し注目浴びたアンヌ・R、アレバ社長がサルコジらとの確執(独の脱原発への批判でサルと同基軸と思ったが?)を背景に6月末でクビになったこと。posted at 10:01:23 hanachancause


8【IMFトップを強姦容疑に陥れたギニア人女性工作員の『正体』とは?】歴史的に米仏の原子力(核爆弾、原発関連技術)を巡る確執は並大抵ではなく、そこに日本原子村(全原子力技術者9千人の約1/3を東電が占有)と米・仏原子村との深い人脈が絡む。posted at 10:02:51


9【IMFトップを強姦容疑に陥れたギニア人女性工作員の『正体』とは?】カーン事件と来年仏大統領選及びアレバら仏原発機関動向(野党社会党は段階的脱原発緑の党との連携へ傾斜中?)は、日本の原発問題へ何らかの波紋を齎す可ありと見るべきだろう。posted at 10:05:15 hanachancause


(関連参考情報)


▼1994年3月16日、NHK・TV放送「現代史スクープドキュメント/原発導入のシナリオ〜冷戦下の対日原子力戦略〜(文字起こし)」http://blog.livedoor.jp/amenohimoharenohimo/archives/65716223.html


▼【フランス】脱原発派が77% 原発大国で異例の結果 世論調査[11/06/06]http://toki.2ch.net/test/read.cgi/news5plus/1307317239/


原発についてのフランスの気になる報道http://blog.livedoor.jp/atsukofujino/archives/2567399.html


▼日本とフランスの核人脈http://blog.goo.ne.jp/kimidoriaoi/e/55706cb98b2ef8b3abbe5ace7d4c873a


▼労組、仏アレバの大改革に備えるhttp://jp.wsj.com/Business-Companies/node_252232


▼アトミック・アンヌはなぜ去った 仏原子力大手アレバCEO退任の裏側http://sankei.jp.msn.com/world/news/110627/erp11062720460004-n1.htm


▼フランスで原子力依存の弱点露呈http://www.taiwakobo.de/serie/nach_oel/aktuell/2009/f_akw.htm


【エピローグ動画】Lara Fabian - Perdere l'Amore