toxandoria:旧「toxandoriaの日記」

W,Ⅴ.O.クワインによれば、地理や歴史から物理学や数学、論理学までに至る知識や信念の総体は周縁部(フリンジ)でのみ経験と接する人工の構築物ないしは「境界条件が経験であるような力(持続的ダイナミズム)の場」とされ、この描像の下で理論(又はイデオローグ)と合致しない観察結果が得られたとき生ずるのは何らかの特定の仮説の撤回ではなく、信念体系内部の各命題に割り当てられていた真理値の再配分であり、そこには多くの選択の余地(つまり無限の可能性が絶えず拓ける状態)がある。中山康雄著『科学哲学』(人文書院)

「サービス残業の合法化」に関する情報が錯綜してきたので現況をまとめました


(1)政府(厚生労働省)に「サービス残業」を合法化しようとする動きがあることを知り、記事(下記●)にまとめてみました。


http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20050503


(2)ところが、この記事にアクセスされた某医師の方のBlog記事(下記★)で、職種によっては更に深刻な問題があることを知らされました。


http://dp54020279.lolipop.jp/res-hypoxia/archives/2005/05/post_370.html


・医師・看護士に限らず、列車・電車・バス・貨物自動車・航空機など人命を預かる仕事を数えたらきりがありません。


・今、アメリカの押し付けで政府が導入しようとする「サービス残業の合法化」なるものは、これらの職種に限らず、あらゆる職場でモラルハザードを引き起こします。


・結局、これは日本国内で人為的に更なるリスク拡大を図ろうとする愚かな行政判断です。それほどまでアメリカの言いなりになる必要があるのでしょうか?


・奇しくも、JR西日本の悲惨な事故が起こったばかりです。もし、このまま担当審議会の答申が具体化されるようなことがあれば、日本政府自身が、まったく、この種の「危機管理意識」を理解せず、アメリカが要求するままに、只管、日本国内を「市場原理主義」(利益至上主義)一色で塗りこめようとしていることになります。


・もし、そうであるなら、日本はどこまで落ちぶれた国になってしまったのでしょうか?


・国民一般の生命など二の次にして市場原理主義で突っ走るなど、それは殆ど狂気の沙汰に見えてきます。


・まさに、この問題意識は、JR西日本の脱線・転覆の直後に某氏が
メーリングリストhttp://www.freeml.com/message/chance-forum@freeml.com/0021039)でご指摘されていた問題点と重なります。


(3)また、この「サービス残業の合法化」の問題を取り上げたマスコミは、今知る限りでは日経(下記■)だけです。


・それも、人事関連のニュース扱いで、こんなことは既定路線だという風の軽い取り扱いです。何の問題意識の掘り下げもありません。


・このようなジャーナリズムの姿勢が、どこから来るのか理解できません。


・これは通り一遍の意味でのメディアコントロールよりも、より深刻な問題が潜伏している雰囲気があり不気味です。


・日本の社会・経済・労働環境の将来にとって非常に重要な(国家的危機管理の問題に直結する)、このような問題を報道で取り上げず平然としている大方の新聞・TV等ジャーナリズムの姿勢は、JR西日本の電車転覆・脱線事故を無視してボーリングに興じていたJR西日本の一部社員のモラルハザードと同罪だと思います。


http://www.nikkei.co.jp/news/main/20050428AT1F2701D27042005.html


PS:次のBlog記事(▲)の分析も的を得ており、大変、勉強になりました。


http://mkt5126.seesaa.net/article/3203062.html


《追記5/10》「混合診療の導入」と「医療保険の免責制度」について


  同じ厚生労働省が所轄する医療関係で「混合診療の導入」と「医療保険の免責制度」という問題があります。どちらも、診療を受ける一般国民にとって、基本的人権侵害の疑義がある重要な問題です。今までの動きとしては「混合診療の導入」の検討が先行しており、今回、更に「医療保険の免責制度」の導入について検討が開始されたということです。詳細は、下記【  】の部分を参照してください。


(注)「混合診療の導入」の詳細にについては下記URLを参照。なお、NHKニュース(5/9夜)によると、愈々、具体的な導入方法についての検討段階に入ったと報じています。
http://blog.goo.ne.jp/remb/e/92d1e40062a777a1171fcba26b45afb7


  これらの動きについては、無関心なのかマスコミの取り上げ方が小さく、そのため国民一般の関心もあまり高いものではありません。しかし、実際には、一般国民の日常生活に対して大きなマイナス要因(生命・財産及び安心と安全の領域で)となり覆いかぶさってくる問題です。


【 サービス残業の合法化」、「混合診療の導入」に輪を掛けるように、またまた弱者(庶民一般)に対する追い討ち政策が飛び出してきた。


それは、一定額以下の診療費は患者個人での全額自己負担にするという『医療保険の免責制度』の導入ということである。
(ニュースソース/http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050430-00000006-san-pol


これは、人口の少子化、国家財政の危機、そして医療保険制度の維持困難を錦の御旗にした、医療現場への市場原理主義の導入政策だ。(ハッキリ言えばアメリカからの要求である)


そこで予想されるのは、国民による通院の自己規制(自己抑制/少々の病気は医者へ行かず我慢する)ということであり、結果的に、早期の発見と治療(この必要がある深刻な病気はガンや心臓病だけではない!)が遅れたり、逆に、手遅れとなったことで予想もつかぬほどの高額治療費が必要になる可能性がある。


その先では、至れり尽くせりの豊富な診療フルコース・メニューが揃った「混合診療制度」がお待ちしてますということなのか! 


<注>参考までに、「アメリカにおける自己破産の半分が高額医療費による」という情報がある。(下記URL)
http://hiddennews.cocolog-nifty.com/gloomynews/2005/02/post_3.html