toxandoria:旧「toxandoriaの日記」

W,Ⅴ.O.クワインによれば、地理や歴史から物理学や数学、論理学までに至る知識や信念の総体は周縁部(フリンジ)でのみ経験と接する人工の構築物ないしは「境界条件が経験であるような力(持続的ダイナミズム)の場」とされ、この描像の下で理論(又はイデオローグ)と合致しない観察結果が得られたとき生ずるのは何らかの特定の仮説の撤回ではなく、信念体系内部の各命題に割り当てられていた真理値の再配分であり、そこには多くの選択の余地(つまり無限の可能性が絶えず拓ける状態)がある。中山康雄著『科学哲学』(人文書院)

日米同盟のファイナル・ターゲットとは?

●日米同盟の本音と言えること、それは、新自由主義思想(市場原理主義)とグローバリズムの普及による「世界総市場化」というビッグビジネス・チャンスが、今、到来しているという認識です。しかし、これは原理主義的な幻想の世界認識、つまり狂ったリアリズム意識なのですが・・・。(この詳細については次のBlog記事を参照→http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20050525)そのために必要なのが「(1)構造改革、(2)民営化(市場の社会的深化)、(3)軍事ビジネスの展開」という三つの方向性です。特に、(3)は「総市場化する世界」のリスク管理(世界最強の米国の軍事力による世界市場管理のための警察活動)の役割を担う一方で、必要に応じたマッチ・ポンプでビジネス・チャンスを創出することもできるという大きなメリットがあります。従って、日米同盟の焦眉の目標は、アメリカの軍事活動を補完するという意味で日本を戦争ができる“普通の国”にするための「日本国憲法・九条」の改変だということになるのです。

●しかし、その奥には更なる“日米同盟”(ブッシュ&小泉同盟)のファイナル・ターゲット(本音の本音ともいうべきもの)が存在します。それは、民主主義国の国民にとって最も重要な「生存権の制限(または廃止)」(日本の場合は、憲法第25条の「国民の生存権、国の社会保障的義務」の制限(または廃止))ということです。新自由主義思想を信奉するアメリカ、日本などでは、冷戦終結で始まった世界の総市場化という経済環境の激変の中で、巨大利益の先行的獲得を目指すグローバル企業にとって最も障害となるのが「生存権」だという認識が共有されているのです。渡辺 治教授(一橋大学社会学部長)によれば、かつて日本経済新聞などのマスコミがハッキリとこのことを論説記事等で主張しており、自民党日本経団連なども同様の主旨を論じているそうです(雑誌・法学セミナー、2005年4月号)。いずれにしても、これらのことが現在における「日本国憲法改変の必要性」の意識を広く日本国民へ浸透させつつある大きな動因であることは間違いなさそうです。

EU諸国と日米の間で根本的に異なる立場が実はこの1点にあるのです。仮に「EU憲法」がお蔵入りになるとしても、この事情は変わらないと思われます。なぜなら、「EU憲法」の批准を拒否したフランス・オランダ両国民は、たとえその拒否の理由が自国民中心のエゴ的発想故であるとしても、突き詰めて言えば、彼らは、あの高い理想(社会的市場経済と社会的民主主義の統合)を掲げた「EU憲法」の中にさえも「生存権の制限(または廃止)」(新自由主義思想の害毒が過剰になること)の危険性の芽を嗅ぎ取っていたのだということができるからです。このような観点からすると、未だに多くの日本国民が、自らの無辜の国民をひたすら利益収奪の道具と見做すだけの「小泉構造改革」を“ヘヘ呑気だね”という表情で信用しているのには呆れるばかりです。

●これらの点に関して、下の記事(★)を参照願います。今、一般の日米両国民が置かれている厳しい現実(そして、彼らにとって恐るべき近未来が訪れつつあること)が理解できるはずです。“早く死んでくれ!”の対象が、必ずしも老人だけでなく弱者一般もその対象となっている(課税強化、混合診療制度の導入などによる)のが恐ろしいところです。ご存知の方もあると思いますが、大分古いアメリカのB級(?)SF映画『ソイレント・グリーン』(Soylent Green)の世界がいよいよ現実化しつつあるようです。
安楽死を選んだ老人らの死体がビスケット食品に加工・販売され、何も知らぬ善良な人々によって好んで食されるというおぞましさ! 残念ながら、日本ではこの映画のDVDが販売されていないようです)
http://www.jtnews.jp/cgi-bin/review.cgi?TITLE_NO=2598
http://www.amazon.com/exec/obidos/tg/detail/-/B00009NHBM/104-4894193-7439143?v=glance

http://mkt5126.seesaa.net/article/4037049.html

http://www.jil.go.jp/foreign/jihou/2005_3/america_01.htm

●これとあまり関係ないことですが、在米の映画評論家・某氏が日本の映画雑誌のために送った映画『Star Wars-episode3』に関する連載コラムの記事が、“政治的に偏向(アメリカ政府を批判)している”との理由で日本の映画配給会社から圧力をかけられNGにされたそうです。これは某ブロガー氏がコメントで教えてくれたことです。中国のみならず、日本における表現の自由も次第に狭められつつあるようです。その内、HPだけでなくBlogも中国並みに政府による「登録→検閲」の網を被せられるかもしれません。『Japan Star Wars-episode4、暗黒ニッポン帝国の完成』とでもいうところでしょうか?
(下記の記事(^●^)を参照願います)

^●^http://d.hatena.ne.jp/TomoMachi/

<注>中国におけるHP&Blogの検閲・登録については下記URLの記事を参照してください。
http://news.goo.ne.jp/news/wired/it/20050420/20050420i02.html
http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2005/06/post_7218.html

<追記>愈々、日本も違法性サイトの規制強化へ動くか?

 自殺の勧誘、爆発物(の製造法)などが社会的に悪影響をもたらしているという認識は共有できますが、その具体策がいきなり検閲という形になる動きが気がかりです。このような動向が「人権擁護法案」及び「共謀罪」などの法案審議と単純な形で絡んでくると警察国家・日本の時代が目前となるでしょう。

 細田官房長官は、6月30日午前の記者会見で“麻薬の販売、自殺の勧誘、爆発物の製造法など、違法なものや人命に関係するものから対策を講じる”と発言しています。(下記URL、▲参照)“〜に関係する「ものから」対策を講じる”と述べており、やがてそのターゲットが政府・政策批判あるいは政治家個人批判などに広げるという含みを残しています。

▲違法性サイトの規制強化へ
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20050630it05.htm

 例えば、サイト検閲が本格化すれば、恐らく、下記の程度のBlog記事を書いてもマーク&チェックされることになるかも知れません。なお、この記事は前に送信済みのものですが、一部記述を訂正したり大きく書き換えた部分がありますので全文を再送信しておきます。なお、この記事の最後の方で例示したURL^●^『http://d.hatena.ne.jp/TomoMachi/』は、その後になって“大量の捨てハン攻撃”(特定の“名無しサン”が大量のコメントを集中送信すること)を受けて“大往生”(炎上)してしまいました。この“捨てハン攻撃”の犯人は特定できていないようですが、例えば、このような手段でマーク&チェックしたBlogサイトを炎上させるのは容易なことです。