toxandoria:旧「toxandoriaの日記」

W,Ⅴ.O.クワインによれば、地理や歴史から物理学や数学、論理学までに至る知識や信念の総体は周縁部(フリンジ)でのみ経験と接する人工の構築物ないしは「境界条件が経験であるような力(持続的ダイナミズム)の場」とされ、この描像の下で理論(又はイデオローグ)と合致しない観察結果が得られたとき生ずるのは何らかの特定の仮説の撤回ではなく、信念体系内部の各命題に割り当てられていた真理値の再配分であり、そこには多くの選択の余地(つまり無限の可能性が絶えず拓ける状態)がある。中山康雄著『科学哲学』(人文書院)

既存メディアが「郵政民営化」を客観的に報道できない理由?

インターネットTVのビデオニュース.ドットコムが「マル激トーク・オン・デマンド」という番組で、神保・宮台氏と郵政反対派の荒井氏との鼎談を無料放映(下記URL■)しています。

非常に分かりやすい内容の鼎談で、第二部の後半で核心のアメリカの後押しについて語っています。是非、視聴されることをお勧めします。

もはや、このような情報は一般のメディア(新聞・テレビ)から入らない時代になったようです。

このネット放送を聴くと、既存のメディアがなぜ「郵政民営化法案」に関する正確な情報を国民へ伝えようとしないのかが分かります。

■神保・宮台マル激トーク・オン・デマンド(VIDEONEWSCOM)
http://www.videonews.com/marugeki/229newmarugeki.html

(参考)

このトーク情報とともに、下記のサマリー記事(森田 実『時代を斬る』、http://www.pluto.dti.ne.jp/~mor97512/より転載)を読むと、「小泉劇場郵政解散劇」の深層が透けて見えてきます。

2005年森田実政治日誌[258]

朝日新聞8月12日朝刊東京版(31面)に、私のインタビュー記事が掲載されました。見出しは「郵政民営化は米国の国益に」。東京版のため、東京圏以外の方々は読むことができないかもしれません。ご質問をいただきましたので、以下要旨のみ記します]

 (1)〈小泉首相郵政民営化の狙いは?〉この問題の根っこには一番重要な日米関係がある。米国政府が毎年、日本政府に突きつけてくる「年次改革要望書」は、この10年間の日本の構造改革のバイブル。米国政府の最後の大きな要求が郵政民営化だ。

 (2)〈米国の圧力か?〉小泉首相と米国政府の利害が一致した結果だ。米国政府は、米国の財政難を救うため、日本の郵政民営化に目をつけた。郵政民営化により郵貯・簡易保険の340兆円が海外マーケットに流出する。340兆円が米国ファンドのごちそうにされてしまう。

 (3)〈総選挙の読み〉勝敗基準は自公合計で過半数(241)。240以下で退陣になる。しかしこの数字は現状維持以下。勝利の幅が広がる余地はある。

 (4)〈総選挙後は?〉勝利すれば小泉政治のすべてが信任されたとして、乱暴な政治手法を強めるだろう。ヒトラー以上の強権小泉独裁体制が誕生するおそれがある。

 (5)〈民主党政権交代の可能性は?〉民主党が比較第一党になる可能性はある。サラリーマン増税反対がポイントになる。

 (6)〈投票率は?〉小泉首相がいうとおり郵政一本での選択になれば、国民はしらける。投票率引き下げ戦略を感ずる。外交・景気・失業問題とともに戦後60年の時代の節目の選挙。21世紀の日本を問う総選挙だ。争点を郵政民営化だけに絞ろうとするのは、あまりにも国民を愚弄している。
[以上要約です――森田]

<注>《年次改革要望書》(米国通商代表部・作成)のシナリオについては、下記Blog記事(■)を参照して下さい。

■toxandoriaの日記(2005-05-04)
[民主主義の危機]自由と実践理性の葛藤、その現代的意味(2/2)
http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20050404