toxandoria:旧「toxandoriaの日記」

W,Ⅴ.O.クワインによれば、地理や歴史から物理学や数学、論理学までに至る知識や信念の総体は周縁部(フリンジ)でのみ経験と接する人工の構築物ないしは「境界条件が経験であるような力(持続的ダイナミズム)の場」とされ、この描像の下で理論(又はイデオローグ)と合致しない観察結果が得られたとき生ずるのは何らかの特定の仮説の撤回ではなく、信念体系内部の各命題に割り当てられていた真理値の再配分であり、そこには多くの選択の余地(つまり無限の可能性が絶えず拓ける状態)がある。中山康雄著『科学哲学』(人文書院)

郵政総選挙・関連の『小泉リフォーム詐欺劇場』はファシズムへの序曲か?

「郵政改革PRは、老人、女性など、“ちょっとIQの低い人々中心」をターゲットにして政府が取り組んできたことは、・・・初めは筆者も“そんなバカな〜!”と半信半疑でしたが・・・一時、国会で取り上げられたことも確かであったようです。

ただ、野党の攻めが弱くて消えてしまったようです。(野党も色々と弱みがあって何事につけ攻めきれないようです)

ところが、立花氏の記事(http://nikkeibp.jp/style/biz/topic/tachibana/media/050811_kaigai/index.html)に続いて「(郵政民営化法案の)ターゲット戦略」なる“証拠資料”がネット上で手に入り驚かされました。(下記URL★で見ることができます)
http://www.asyura2.com/0505/senkyo11/msg/1186.html

この資料(原本コピー)を見ると、縦軸が「IQ」で横軸が「郵政法案への評価(反対・左〜賛成・右)」となっており、A〜Cに分類されたグループがA〜Cでランク付けて図解表示され、問題の「老人、女性など、“ちょっとIQの低い人々」がB層と定義されています。

そして、たしかにB層は知能が低い領域に分布するように図示されています。そして、この層の特性について次のように書かれています。

[(この層が)小泉内閣支持基盤]

・主婦層&子供を中心
・シルバー層

・・・(これらの層に属する人々は、郵政民営化についての)具体的なことはわからないが、小泉総理のキャラクターを支持する層。内閣閣僚を支持する層。

[結論]

郵政民営化法案についての国民の大きな支持を獲得するためには、特に)B層にフォーカスした(照準を合わせた)、徹底したラーニング・プロモーション(啓蒙・啓発と洗脳教育?)が必要と考える。

この資料を見て驚いたのは、次のようなこと(●)が考えられるからです。

●いやしくも政府の内部資料であるからには、当資料は科学的・合理的な根拠に基づいてつくられているはずである。

●従って、そのために何らかの一次的な調査資料(原資料)を分析しているはずである。(具体的には、間接的にIQが判定できるように質問を設計したアンケート調査、または同様のヒアリング調査の実施 → 多変量解析などの統計処理で評価・分析・分布図作成 → プレゼンテーション資料(原本資料)の作成)

●もし、このような何らかの科学・合理的な根拠に基づかずに当資料を作成したとするなら、それはそれで、もっと大きな問題となる。なぜなtら、それこそ杜撰で偏見的・詐欺的な法案づくりとなるからである。このような姿勢で国民を誘導し洗脳するような国家政策が罷り通るならば、それは、いずれファシズムへの道を準備しかねない由々しきことである。

もう一つ懸念されるのは(これは想像が半分ですが)、今行われつつある“劇場型政治”は「政治の民営化」が進んでいることの現われではないかという点です。

米国の巨大な広告会社と提携した国内最大手の広告会社D社は、ここ10年位で日本国内における市場占有率を急速に高めており、今や約6〜7割の寡占となっています。

現代の広告会社は、選挙のみならず政策全般に関するアドバイザー(シンクタンク)的な仕事を請け負うようになっており、その分野でもD社が占めるシェアは格段に大きいようです。

また、D社の強みは番組スポンサーとなる企業広告を仲介する立場でテレビ・新聞などマスメディアに対する絶対といえるほどの優越的地位を確保していることです。

特に、テレビについてはD社が100%出資する某視聴率調査会社が市場を独占する立場にあるため(この1社しか存在しない)、スポンサー群をバックにする優越的立場ゆえに、事実上、D社が殆どのテレビ局を支配下に置いたような構図となっています。

しかも、販売部数減から広告収入に頼らざるを得なくなっている新聞社も、事実上D社に支配される立場となっています。

このように見てくると、マスメディアを総動員した政権主導の“劇場型政治”がD社などの演出で、きわめて効果的に演じられていることが想像できます。

このような国民一般の目に見えない影の世界で「郵政改革PRは、老人、女性など、“ちょっとIQの低い人々中心」という企画が作られたことは、まことに怪しからぬことであり、我われ国民を小バカにしているうえに民主主義政治の根本(主権在民)を否定することだと思います。

アメリカでは、すでに「民営化」(privatization)が、軍事・医療などの分野まで浸透して(市場の社会的深化が進んで)いますが、日本がひたすらこのようなアメリカを追い続けることに大きな疑問を持っています。

郵政民営化」の次のターゲットは医療分野であることは間違いないようで、早晩に「混合診療」の導入によって「国民皆保険の原則」(日本国憲法25条の生存権に基づく原則)も破棄されるようです。

具体的には「健康保険制度」の極端なレベルまでの縮小または廃止となる懸念があります。ついに、これで「日本国民の生命そのもの」までが市場で商品化されることになりそうです。恐るべきことだと思っています。

<参考>「混合診療」については、下記URLをご覧ください。
http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20050819
http://www.dir.co.jp/consulting/report/pension/medical/05070601medical.html

<参考>客観的な「郵政改革の論点整理」については、下記URLをご覧ください。
http://www.rieti.go.jp/jp/columns/a01_0126.html

お<参考>「スリード社問題」というものもあります。
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%a5%b9%a5%ea%a1%bc%a5%c9

<参考>米大手広告会社幹部(BBD0ワールドワイド社のアレン・ローゼンシャイン会長ら)と官邸との“接触”(8/2)の記録が下記URLのBlog記事に残されています。(「首相動静」/東京新聞、8/3)
http://kaitenmokuba.livedoor.biz/