toxandoria:旧「toxandoriaの日記」

W,Ⅴ.O.クワインによれば、地理や歴史から物理学や数学、論理学までに至る知識や信念の総体は周縁部(フリンジ)でのみ経験と接する人工の構築物ないしは「境界条件が経験であるような力(持続的ダイナミズム)の場」とされ、この描像の下で理論(又はイデオローグ)と合致しない観察結果が得られたとき生ずるのは何らかの特定の仮説の撤回ではなく、信念体系内部の各命題に割り当てられていた真理値の再配分であり、そこには多くの選択の余地(つまり無限の可能性が絶えず拓ける状態)がある。中山康雄著『科学哲学』(人文書院)

「真の構造改革と民営化」のための根本課題とは何か?

●小泉擬装劇場、ホリエモン暴走、耐震強度擬装、米国産牛肉擬装輸入、防衛施設庁・官製談合、など今の日本では混迷のどす黒いマグマが続々と噴出するばかりとなっています。これらに共通しているのは「主権者」(政・官に対する顧客の立場)である国民を一切無視し、小バカにしているということです。

●たまたま[愚考三昧(2006.1.5、Excite版/toxandoriaの日記)「小泉・年頭記者会見」に透ける「耐震擬装事件」幕引きのシナリオ、http://toxandoria.exblog.jp/3331543/]に対して岡田元浩さまから「技系法の視点の重要性」についてのコメントを頂いたことがヒントとなり、これら諸問題が浮かぶ湖底に沈潜する「二律背反的な難問の存在」が見えてきました。

●現代が「高度に技術社会化した時代」となっているため、もはや「文系法」では歯が立たず、「技系法」に基づき「行政責任を明確化するべき」だという岡田さまのご提言の中には非常に重い核心的なものが存在するようです。

●toxandoriaは、未だこれらの諸問題を整合的に理解できるまでに至っておりませんが、「小泉劇場」のように“擬装されたもの”ではなく、国民の立場に立った本物の「構造改革と民営化」を実現するためには、日本国民がこれらの根本問題と本気で対峙する必要があるのではないか、と思っています。

・・・・このような訳で、敢えて私見の集約は行わずに「コメント&Res」の内容をそのまま以下に転載して問題提起としておきます。

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[愚考三昧(2006.1.5、Excite版/toxandoriaの日記)「小泉・年頭記者会見」に透ける「耐震擬装事件」幕引きのシナリオ]へのコメント

Commented by 岡田元浩 at 2006-02-04 11:36 x

『今回の損害は「安全工学に無知な文系首長」を選んだ有権者の税金で100%補填するのが当然。

次の選挙で「国際勝ち組み企業」の内部でお客様と企業の安全を支えて来た「工学部卒のハイテク技系法、法律家」を首長を選べば良いのです。

詳細はヤフー上で小生のHP「技術立国への構造改革」を御覧ください。

もっと具体的に云えば姉歯事件も、日航ジャンボ機墜落事件も、四国に3本橋があるのも、全部「技官の詐欺」を踏み台にしているので、「技系法」門前払いの司法が悪いのです。ですから司法改革で、姉歯事件を「公務員業務上、未必の故意による、常習的、公文書不実記載」を有罪にすれば「一罰百戒」全て解決するのです。最高裁判断で「自治事務」と決っているので、一文も公金を貰っていない姉歯等に法的責任は有りません。』

toxandoria

『岡田元浩さま、コメントありがとうございます。

たしかに、今回の耐震擬装事件の究極的な責任はリスク観念に欠けた首相・首長・議員らを選んだ有権者(一般国民=愚民?)にあるというご指摘は納得できる点があります。ただ、このような手法を選択する場合は、いわゆる「保証人の分別の利益」の考え方を援用して、物件の販売・建築を担当した関連企業とともにリスク観念の喚起・啓蒙努力を徹底的に怠けてきた主要マスメディア・専門アカデミズム及び関連・融資金融機関などにも分担させるべきではないか、と愚考します。

それとともに技系法の重要さを改めて思い知らされました。これから勉強させていただきます。

蛇足ながら、かねてから下記の分野の問題(●)が気になっております。技系法と直接的に関係はないと思いますが、これらの問題を合理的に整理・調整ができれば、日本のためになる本物の「構造改革・民営化・経済活性化」が図れるのではないだろうか、と思っております。

●「連帯保証人」制度
・・・外国に例がない封建時代の名残。これこそアメリカに学ぶべき。アメリカ型のNon-Recourse(非遡及型)融資を導入し「連帯保証人」制度は早急に廃止すべきである。銀行・不良債権問題と同・関連で発生した大銀行経営者のモラルハザード(無責任)、ベンチャービジネス創業の困難(ローカルな話題であるが、本日付・河北新報の報道によると有望視された学生企業家による文書偽造による公的資金の搾取事件が発生しており、宮城のホリエモンとして大騒ぎになっている)、非効率企業の存続問題、近年における自殺者数の高止まり傾向など、経済・社会面における深刻な弊害は計りしれないものがある。政治・行政・司法・アカデミズム・ジャーナリズムの怠慢である。

●「情報の価値」と「モノの価値」を同一視する日本独特のフェティシズム観念
・・・逆に言えば、日本では「情報」についての正統な評価という観念が未だに市民権を得ていない。下は会計法規上での非合理な運用から上は国家リスク管理(インテリジェンス管理)の脆弱性に至るまで様々な弊害が生じている。日本国民の“後進性・愚民性”(Non-Intelligence)の現れであろう。また、これは政治・行政・司法・アカデミズム・ジャーナリズムの怠慢でもある。

●「独占禁止法」、「談合」、「トリクルダウン理論」(市場原理主義)の整合
・・・欧米にも「談合」はある。例えば、イラク戦争の特需を随契受注したハリバートン社(チェイニー副大統領が元経営トップ)については談合が噂されている。「独占禁止法」は、自由競争の原則を守るためには厳守すべきだが、一方で市場原理主義でのトリクルダウン理論(参照、http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20060122)との整合性の問題がある。特に、弱小の建設・土建会社、清掃会社、警備会社などに深刻な皺寄せが及んでいる。この問題についても政治・司法・行政・アカデミズム・ジャーナリズムの責務が大きい。なお、日本の大手企業(特に土建業関係)の談合体質は江戸時代初期頃から始まっており根が深いものとなっている。

Commented by 岡田元浩at 2006-02-04 19:51 x

国交大臣は国会答弁で「最高裁の決定は・・」と云いながら地裁の話にすり替えた。そしてテレビの前で「(小嶋社長は)印紙代を払える身分じゃないだろう」と云いました。貧乏人は告訴する権利がないのか?

住民代表も破算宣告で社長を妨害している。

瑕疵責任は公の犯罪からの「玉突き事故」ですから小嶋社長の自治体への告訴を応援しましょう。司法には民主選挙制度はありませんが、全国民はこの告訴に賛意を示す「刑事告発状」で民意を示す権利がある筈でしょう。

詳細はヤフー上で小生のHP「技術立国への構造改革」(http://www5b.biglobe.ne.jp/~pat_ok/)を御覧ください。