toxandoria:旧「toxandoriaの日記」

W,Ⅴ.O.クワインによれば、地理や歴史から物理学や数学、論理学までに至る知識や信念の総体は周縁部(フリンジ)でのみ経験と接する人工の構築物ないしは「境界条件が経験であるような力(持続的ダイナミズム)の場」とされ、この描像の下で理論(又はイデオローグ)と合致しない観察結果が得られたとき生ずるのは何らかの特定の仮説の撤回ではなく、信念体系内部の各命題に割り当てられていた真理値の再配分であり、そこには多くの選択の余地(つまり無限の可能性が絶えず拓ける状態)がある。中山康雄著『科学哲学』(人文書院)

「愛国心」の説教よりも先ず「国民愛」を宣ったらどうだ、小泉首相?

toxandoria2006-05-17

【画像について】下記のURL(★)をクリックすると“踊る小泉首相の実像”を見ることができます。
http://toxandoria.exblog.jp/
  日本経済新聞(5/17)の一面トップ記事によると、自民党(歳出改革プロジェクトチーム:座長、中川秀直政調会長)は歳出・歳入一体改革の歳出削減に関連して、「老人介護保険」利用者の負担割合を現行の1割から2割に引き上げる検討に入ったそうです。これは、自己負担を引き上げることで国民の“安易な老人介護施設の利用を抑制して国費負担を軽減することが目的だとされています。また、「雇用保険」についても失業者への給付費の一定割合を補填している国費負担の廃止の検討に入ったそうです。老人介護保険にかかる費用は2006年度で約1兆9千億円で、社会保障関係費の10%に満たない金額ですが、中長期的な伸びの見込みから一層の切り込みが必要と判断したそうです。この日経記事の試算によると、例えば特別養護老人ホームの相部屋(4人部屋)に入居している「要介護4」のお年寄りの毎月の負担は、なんと「25,900円→51,800円」と倍増することになります。

  しかも昨年10月からは、施設入居者の部屋代等の負担増(最低でも5万円程度の負担増)が実施された(施設の事情に応じて部屋代が自由に決められるようになったため加算額に幅がある/参照、下記URL(★)の記事)ばかりなので、このお年寄りのケースでは実質的に月額で約10万円以上の負担になると推計されます。実に、現行の3.9倍以上の負担です。昨年10月からの部屋代負担増だけでも、支払いの困難なお年寄りが施設からの退去を迫られているのが実情であるので、もし、この自民党プロジェクトチームの計画どおり負担割合を現行の1割から2割に引き上げられると、恐らく過半以上のお年寄りが、事実上、「介護施設利用料+部屋代」の負担に耐えられず施設入居を諦めざるを得なくなります。筆者自身も、いずれは、このように過酷な取り扱いを受ける“お年寄り”の仲間に入ることになるかと思うとゾッとしてきます。その上、やがて日本の「雇用保険制度」も“有名無実”となることでしょう。 このような政府・与党の「暴政」をご支持されている過半の国民の皆様方は、これでご満足なのでしょうか?
★[暴政]日本政治の冷酷な現実・・・制限されつつある「生存権
http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20050616

  一方、小泉首相は“愛国心を教えるのが学校の先生のシゴトだ”というような主旨のことを宣ったようです。首相のこの発言に関して、“相変わらず分かり易い小泉首相の発言だ”と一部のテレビ・コメンテータが発言していたのには呆れかえるばかりです。日本国民は、どこまで“暴政とメディアの談合”に舐め尽されたらリアリティに気づくのでしょうか? 「共謀罪」も、今日の「医療制度改革法案」に引き続き、この週末には強行採決が行われる雲行きとなっています。青山学院大の新倉修教授(刑法)も「テロ対策の優等生になるため、条約が求める以上の過剰反応をしている。国民の利益を守るべき国家が、国際社会にいい顔をしようと国民生活を犠牲にするのは、まさに本末転倒というべきでしょう」と厳しく批判されています(東京新聞・核心(2006.05.17)、http://www.tokyo-np.co.jp/00/kakushin/20060517/mng_____kakushin000.shtmlより転載)。

  安定多数とメディアの支持率調査に慢心したのか、火事場泥棒のように“凶暴化”するばかりの政府・与党の「ドサクサ紛れ強行政策」が暴走する一方です。これぞ“小泉流歌舞伎型(オペラ型?)・見栄え政治”(“見栄え政治”については、http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20060516を参照)の実像です。今となっては後の祭りですが、5年前に、我われは小泉首相から「国民愛の宣言」と「国家的無駄遣いのカット断行に首を賭けるという言質」をシッカリ取っておくべきだったのです。結局、いい加減な“寄生虫のような世襲政治家”に“してやられるばかり”となったではありませんか!!

<補足1>「警察は『あんなに苦労して法案を通したのに、全然、共謀罪の摘発件数が上がらないじゃないか』との非難を恐れて、数字を上げるのに必死になる。そのために、住民団体を犯罪者集団に仕立て上げていくだろう。刑事警察は、プライドにかけて共謀罪を使わないと思うが、公安は別件逮捕に使うだろう」
・・・詳しくは、下記URL(★東京新聞、2006.05.18付・特報記事)を参照ください。
★刑減免より犯罪組織が怖い、共謀罪 「刑事」が反対する理由、http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20060518/mng_____tokuho__000.shtml

<補足2>インターネット上のバーチャル政党「老人党」の提案者でもある作家・なだいなだ氏も「怒っています。覚えていろ、と言いたい」と話し、続ける。「負担率の一割アップと簡単に言うが、要は、負担金額が二倍になる。収入を増やせる老人など、まず、いないのに、医療負担が増やされてゆく。そんな法案を通すのに、国民に『申し訳ありません』の一言もなく、多数決で押し切るとは。小泉首相は国民に謝れと言いたい」
・・・詳しくは、下記URL(★東京新聞、2006.05.19付・特報記事)を参照ください。
★巨大与党の『強行採決』考、http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20060519/mng_____tokuho__000.shtml