toxandoria:旧「toxandoriaの日記」

W,Ⅴ.O.クワインによれば、地理や歴史から物理学や数学、論理学までに至る知識や信念の総体は周縁部(フリンジ)でのみ経験と接する人工の構築物ないしは「境界条件が経験であるような力(持続的ダイナミズム)の場」とされ、この描像の下で理論(又はイデオローグ)と合致しない観察結果が得られたとき生ずるのは何らかの特定の仮説の撤回ではなく、信念体系内部の各命題に割り当てられていた真理値の再配分であり、そこには多くの選択の余地(つまり無限の可能性が絶えず拓ける状態)がある。中山康雄著『科学哲学』(人文書院)

「米最高裁のブッシュ違憲判断」と「日本国民の悲惨な現況」をカムフラージュした日米首脳会談

・・・[副題][「地球規模の日米同盟」と「規制緩和」で「日本の子供たちの生命・精神及び未来」を売り飛ばした売国奴たち]への反照

●これは前にも述べたことですが(参照/http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20060211)、小泉首相には、「明快な国家ビジョン」を国民へ示す能力が欠けていました。それにもかかわらず、目前の利益しか目に入らない無節操な政治屋・官僚たちと無定見な多くの国民は、この愚昧な宰相へ大きな支持を与え続けてきたのです。しかも、今ここに至っても、再び、多くの政治屋と官僚たち及び多くの国民は、まるで方向感覚を失ったかのように「より愚昧な後継者・安倍なる人物」を日本の宰相に担ぎ上げようとしています。

小泉首相には「日本の優秀企業のトップ」の特筆すべき特徴である「明快な経営ビジョン」(参照、同上資料/http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20060211)のような「人間理解に関する健全な観念」を持つという資質(=近未来の現実社会についての構想をつくる)が決定的に欠けていたのです。別に言えば、それが国家であれ会社であれ、トップに求められる資質で最も重要なことは「近未来について一定の仮説をつくる能力がある」ということです。実は、このような能力は人間を含めた生き物にとって必須の基本的能力です。例えば、犬やネコがライオンと初めて遭遇したときでも彼らは「危ない!」というリスクを実感するはずです。この時、犬やネコは初めて出会ったのであるから未知の動物であるライオンの怖さは知らないはずです。しかし、彼らは本能的・直感的に「近未来の危機を仮説している」のです。これが動物一般の「生命についてのリスク管理」の基本です。

●我われ日本国民は、“市民社会における現実的な「因果律の連鎖」(自然・生命・文化のリアリズム)に関する「想像力」(=未来の社会についての構想力)を決定的に欠いた「父祖伝来のただ飯喰らい」である小泉首相ら「ニ・三世の愚昧な世襲的寄生政治家」たちを恭しく日本のトップ(会社で言えば社長の座)に奉ることのバカバカしさ”をいい加減に自覚すべきです。今のところ、日本の未来はこのただ一点の改善にかかっています。一人でも多くの国民が、これこそ自分自身のリスクに直結する緊急な問題であることに気付くべきです。

●米国在住の作家・冷泉彰彦氏は最新号のJMM・USAレポート(2006.7.1発行)『グレースランド外交の意味するもの』で、恥ずべき今回の「プレスリー日米首脳会談(怪談?)」について現地レポートを伝えています。その要点を抽出すると次のとおりです。

(1)アメリカで、これほどまで話題にならなかった「チャチな日米首脳会談」は初めてである。当日午後の時点で全米のヘッドラインを飾ったニュースは、例えば次のようなものであった。

グアンタナモ基地収容のテロ被害者に対する軍事法廷適用は違法との最高裁判所判断( ← これが最大のニュースであった/グアンタナモの問題に対する欧州など世界からの批判が大きいことは周知のとおり)

▲連銀のバーナンキ長官、穏やかな0.25%の利上げとインフレ警戒のコメントを合わせて発表、など

(2)「グアンタナモ基地収容への違憲判決」へのブッシュ大統領の反論は、この小泉首相との合同記者会見の席上で行われた。そして、ブッシュが“これまでテロリストを拘束してきた政策を変えるつもりはない”」と反論するシーンで、その背景に星条旗日章旗が映っていた。

・・・(toxandoria注記)卑怯にも、日米の国旗と日米両国民を盾にして、ブッシュと小泉はひたすら個人的交友関係を深めることに勤しんできた?

(3)翌日のメンフィスにある「小泉首相グレースランドエルビス・プレスリー邸)訪問」から、テレビの扱いが俄然大きくなった(特に大騒ぎしたのはFOXニュース)。しかし、その取り扱いの視点はミーハー的な興味本位の扱いに見えた。公開されたのは、殆んど、小泉首相エルビスばりの大きなサングラスをかけて踊り、ラブミー・テンダーを唄うシーンばかり。

(4)この「グレースランド外交」には、日米それぞれの首脳の姿はなく、あくまでもブッシュと小泉が個人的に交友する姿であった。そこに本当の意味での日米両国民の“民意の反映”はなかった。これで「ブッシュ=小泉の個人的な関係」が終わったが、日米間の、日米両国民にとっての本当の問題は何も解決していない。

・・・(toxandoria注記)それにもかかわらず、小泉首相は、この5年間で、間違いなく自分の趣味を満足させるだけのために「日本の子供たちの生命・精神及び未来」を売り飛ばした!

●一方、ノンフィクションライター・森 功氏による『平成の政商・宮内義彦』(シリーズ・ノンフィクション(1)/月刊現代8月号)は、日米構造協議→先行した電気通信分野の規制緩和(米モトローラ社の日本参入、オリックスのリース事業拡大など)→第三次行革(宮内氏の「世界の中の日本部会」への参画)→村上ファンド支援の流れを克明にドキュメントしています。

●これを一読すると、小泉政権下の規制緩和の流れ(米国からの外圧による)が、実は特定の政商との結びつきの中で形成されてきたものであることが明瞭に分かります。ライブドア事件村上ファンド事件も起こるべくして起こったものであることが理解できます。さらに、宮内氏に関するレポートはこの「政商」との関係を問われる政界要人たちへ視野を広げつつあります。

●ともかくも、今の日本は「第二の小泉劇場」(安倍劇場?)のオチャラケ報道で一喜一憂する余裕など有り得ないはずです。日本のトップ・リーダー層の人々(官民を問わず)も一般国民も、このような意味で一刻も早く「健全な個人主義」に覚醒する必要があります。日本人が立脚すべき共通の価値観は、新自由主義思想と「小泉&竹中・詐欺劇場」がもてはやしてきた「狂気の利己主義」(宮内、村上、福井らはその典型)ではあり得ないのです。同時に、「小泉擬装改革」によって破壊された「セーフティネットと公共空間」については、日本の経済・社会の特性に合わせて再構築すべきであり、「小泉擬装内閣」が流行らせた「勝ち組」、「負け組み」などの言葉は熨斗をつけて、幕切れを迎えた「小泉&竹中・詐欺劇場」へ返上すべきです。さもなくば、第二・第三の「建築構造擬装事件」、「米国産・狂牛病牛肉擬装輸入事件」、「ライブドア事件」、「村上ファンド事件」、「福井・日銀総裁スキャンダル」のような忌まわしい出来事が間違いなく起こり続け、日本の民主主義は腐敗して壊死状態へ近づきます。

●なお、[「地球規模の日米同盟」と「規制緩和」で「日本の子供たちの生命・精神及び未来」を売り飛ばした売国奴たち](http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20060701)に送られた、当記事内容に関連するコメント、レス&TBがありますので、以下に転記しておきます。

[コメントを書く]

#renshi  『toxandoria 様

高橋是清との比較は、鮮烈ですね。

確かに、若者・青年・少年・少女へ、おぞましい影響を及ぼします。私見では、これは、戦後の精神秩序の没落、唯物主義・拝金主義・エゴイズムの、無残な結果です。三島由紀夫が、(勿論、彼の反動性は、認めませんが、)天皇人間宣言したことを憤っていたことを想起してしまいます。

つまり、昭和天皇人間宣言で、本当は、新しい日本の精神秩序を創造・構築する必要があったのだと思います。折口信夫は、戦後、新神道論を提起しましたが、ほとんど、無視されたと思います。私は、今は、左翼でも、右翼でもありませんが、日本にとって、何らかの精神的秩序が必要なときになったと思っています。きっと天皇制が出て来ますが、私としては、近代主義で崩壊したコスモスの復活、差異が共感し、創造的に共立する新しいコスモポリスを考えています。

日本の精神革命がきっとやってくるし、私としては微力ながら、それを進めていきたいと思っています。
ところで、どういうわけか、何度も試しましたが、TBを送ることができません。ここに、URLを貼り付けます。「シナジーと自然」
http://ameblo.jp/renshi/entry-10014239565.html』(2006/07/02 13:01)

#toxandoria 『renshi さま

コメントありがとうございます。TB不調の件は他の方々からもご連絡がありました、“はてな”に何か障害が発生しているようです。いずれにせよ、お手数で申し訳ありませせん。

何らかの精神性の欠如が今の日本の悲惨を招いている点、同感です。頂いたコメントを参考に新しい記事(7/3付)ができましたので、ご案内しておきます。

[TB]

(とむ丸の夢、2006年7月 1日 (土))

ああ、恥ずかしいなあ、朝刊の第1面のど真ん中に、歓迎式典で米兵を閲兵している首相。

「いくつになっても、男って戦争ごっこが好きね」と、いつの間にか目を覚ましたとむ丸。

「ブッシュと小泉、この2人にとっては戦争ごっこでも、前線の兵士にとってはそれどころじゃない、戦争そのものだ」と、ムル君。

とむ丸:蹂躙されたイラクの人たちにとってもね。

・・・詳しくは記事をご覧ください。記事[とむ丸の夢、2006年7月 1日 (土) ムル君ととむ丸のお勉強](http://tomkari.cocolog-nifty.com/blog/2006/07/post_8416.html

(『海舌』、2006.07.02 Sunday/滋賀県知事選、嘉田由紀子氏が初当選…社民支持)

嘉田氏は、県が約117億円を負担する新駅「南びわ湖駅」(仮称)や、国土交通省が建設中止を打ち出した大戸川ダム(大津市)などのダム建設を「税金の無駄遣い」として、事業凍結を唱えた。さらに県職員の1割削減、知事退職金返上、小中学校での30人学級実現などを公約に掲げ、浮動票を取り込んだ。

・・・詳しくは記事をご覧ください。記事[2006.07.02 Sunday/滋賀県知事選、嘉田由紀子氏が初当選…社民支持](http://blog.kaisetsu.org/?eid=409847

(『海舌』、2006.07.03 Monday/三つどもえ東大阪市長選、共産党員の前市長返り咲き)

◆軽薄な日本的新自由主義の茶番政治は、地方から終焉を齎しつつあるようだ。
◆国の関与を嫌い、地域の自主的な政策実現が可能な政治を望む方向に向かいつつある。
長尾淳三氏の政治・行政手法は手堅く、観念論を排除し、リアルな認識から解法を求めている。

・・・詳しくは記事をご覧ください。記事[2006.07.03 Monday/三つどもえ東大阪市長選、共産党員の前市長返り咲き](http://blog.kaisetsu.org/?eid=409897