toxandoria:旧「toxandoriaの日記」

W,Ⅴ.O.クワインによれば、地理や歴史から物理学や数学、論理学までに至る知識や信念の総体は周縁部(フリンジ)でのみ経験と接する人工の構築物ないしは「境界条件が経験であるような力(持続的ダイナミズム)の場」とされ、この描像の下で理論(又はイデオローグ)と合致しない観察結果が得られたとき生ずるのは何らかの特定の仮説の撤回ではなく、信念体系内部の各命題に割り当てられていた真理値の再配分であり、そこには多くの選択の余地(つまり無限の可能性が絶えず拓ける状態)がある。中山康雄著『科学哲学』(人文書院)

高級な水で「美しい国」を作る安倍式・シミュラク−ル政治



ウロボロスuroboros

・・・一般には完全性や無現大(∞)など積極的意味の象徴であるが、マイナーな悪循環の意味もある。


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ボードリヤール(惜しくも、2007年3月6日に亡くなった)が言いたかったことは、生産と消費がシステム自体の存続のために食われてしまっているということだ。 これをいいかえれば、社会のシステムはもはや余剰を生まないということである。新たな富なんてつくれないということだ。なぜなら欲望の動向は福祉の動向に吸いこまれ、商品の市場民主主義は貨幣の国際民主主義に取りこまれ、何かの均衡はどこかの不均衡のために消費されざるをえないからである。


つまり、あらゆる国のあらゆる社会システムが、ついに「類似の療法」だけを生み出すしかなくなってきていて、むしろ「構造的な窮乏感」を演出することだけが、システムの活性化を促すための唯一の手段になっているということなのである。(途中、省略)本書はガルブレイスの『新しい産業国家』や『豊かな社会』の反響に抗して綴られた。どのようにボードリヤールガルブレイスの幻想を瓦解させたかということは、もう説明するまでもない。その後の現実の進行そのものがガルブレイスを打倒した。


それよりもいまなお本書を読んで残るのは、より充実した消費社会をつくろうとすればするほど、その消費社会を学習し、それに伴う手続きを普及させるためのコストが、その消費構造を破ってしまうだろうと見ているところなのだ。』


・・・以上は、松岡正剛氏のHP『千夜千冊、ジャン・ボードリヤール<消費社会の神話と構造/シミュラク−ルとシミュラシオン>、1979(紀伊国屋書店)』(参照/下記URL★)からの部分抜粋・・・
http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya0639.html


ところで、今、国会議事堂の方角から“美しい国の基盤たるべき「日本農業の再生」のために、すべての日本国民は松岡農水相を見倣いつつ、毎日、1本5千円の超セレブなミネラル・ウオーターを是非とも飲むべきだ!”という不気味な鵺のような御託宣が聞こえてくるようである(参照/下記URL★)。安倍首相と松岡農水相は、これから「美しい国・ニッポン」を創るためには、この「構造的な窮乏感」の演出(=仮装行為)こそが必要だと言いたいのだろうか? とすれば、これは増税に対する有効な「節税対策」となるはずなので、我われ一般国民は、来年度以降の確定申告に備え、マジになって「仮装行為」(合法的な脱税行為のノウハウ)を学習しなければならない。


★『松岡農林水産大臣議員会館における「光熱費」に関する質問主意書
http://blog.goo.ne.jp/hosakanobuto/e/7cf84832cc8c0227a1bcc60b86382de8
農水相の光熱水費問題「民間では許されぬ」 日本経団連・御手洗会長
http://www.asahi.com/politics/update/0312/008.html?ref=rss


なるほど、これに多くの日本国民が納得したため、今回の「NHK・支持率調査」(3/12、NHKテレビ・ニュース、PM7:00〜 )で安倍内閣の支持率が4ポイント(前回比)も急上昇した訳である。


(補足)


●政権発足時から中国への“面従腹背”で媚を売るスタイルで過半の国民を誑かす(当然ながら、中国も、それを外交的に利用している)・・・安倍式「美しい国」の根本(ホンネ)には、このような“擬装右翼的な嫌らしさ、薄汚なさ”がガマの脂のようにジワーッと滲み出ている。


●言い換えれば、それは“確信的な左右の人々”が思い込んでいるほど右でも、武闘派でもなく、実際のところ、その本性は“自己中心的なトコトンの嘘つき”に過ぎない。


●顧みれば、これは「小泉劇場」で過半の国民を誑かした小泉式「擬装構造改革」の手法とソックリの“売国的スケルトン”だ。「小泉劇場」と同じシナリオの「裏ヴァージョン」と言ってよいだろう。ただ、一般にはそう思われていないだけである。


●結局、両者に共通するのは自らと取り巻き連中の「家産の拡大」だけを目的とする「世襲・寄生政治家」という、只その一点にある。


●そして、このような“基本的に国民を欺き続ける仮装・擬装・詐欺政治”(シミュラク−ル政治)を許す土壌(=日本社会の空気)を演出するのが、相変わらずチンドン屋稼業(世襲政治家太鼓持ち稼業)に入れ込むばかりの大方のマスメディアだ。


●支持率調査結果の上げ下げ(シミュラシオン操作による演出)を続ければ、永遠にメシの食い上げにならずに済むという次第である。極限すれば、彼らは“愛国者の端くれ”でもない。


●つまり、小泉・安倍・マスメディアらが揃い踏みで一般国民の目から遠ざけようとするものは、主権在民であるべき「民主主義」そのものという訳である。


[用語解説]


●シミュラク−ル(simulacre)


IT技術・バイオテクノロジーなどの発達によって、現代社会では本物の装置や事物がもたらす出来事やそれに関連する本物の血が通った生身の人間のサービスや行為よりも、仮装的・人工的な代替装置あるいは代替物等(例えば自動販売機、ジャンク・フード、仮想店舗など)によって便利で安直な満足感を得ることが可能となっている。このため、ジャン・ボードリヤールは<真実の存在>と<真実の価値>、別に言えば<真実の生>が滅亡の危機に瀕していることを指摘した。これは、人間社会が科学予測的な「シミュラシオン社会」よりも更にグロテスクな「シミュラク−ル社会」へ転化する可能性を暗示している。なお、シミュラク-ルは幻影、贋物なども意味する。→(用法例) Simulacre d'elections = 形だけの選挙


●シミュラシオン(simulation)


これは、「模擬実験、擬似感情」などを意味する。


●仮装行為


特に租税法で使われる法律用語で、故意に真実の事実関係や法律関係を隠ぺいして外形を偽装することを意味する。税負担を回避するために行われる「仮装行為」は脱税行為となり、重加算税の対象となる。広義では、違法な名義貸しや詐欺行為などのフレームを意味することもある。


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