toxandoria:旧「toxandoriaの日記」

W,Ⅴ.O.クワインによれば、地理や歴史から物理学や数学、論理学までに至る知識や信念の総体は周縁部(フリンジ)でのみ経験と接する人工の構築物ないしは「境界条件が経験であるような力(持続的ダイナミズム)の場」とされ、この描像の下で理論(又はイデオローグ)と合致しない観察結果が得られたとき生ずるのは何らかの特定の仮説の撤回ではなく、信念体系内部の各命題に割り当てられていた真理値の再配分であり、そこには多くの選択の余地(つまり無限の可能性が絶えず拓ける状態)がある。中山康雄著『科学哲学』(人文書院)

民主党「小沢・公設秘書逮捕劇場」の奥深くで不気味に“あざ笑う”ファスケスの暴走

toxandoria2009-03-07



【画像1】リブラ像(中立・公正=司法・憲法・授権規範性の象徴)

・・・この画像はhttp://serendip.brynmawr.edu/sci_cult/courses/beauty/justice.htmlより


【画像2】リブラ像(フランクフルト・アム・マインのレーマー広場)

・・・フランクフルト・アム・マインのレーマー広場(“ローマ人の広場”の意味/ニコライ教会前)にある「正義の女神の泉」(Justitia)の中央に立つリブラ像(2007年7月、撮影)


日本国民の大きな支持を集めつつあった民主党党首・小沢一郎氏の<公設秘書逮捕劇>については、余りにも多くの“関係者”情報なる主語不在の言説がまるで怒り狂う炎の如く燃え上がり、あるいは荒れ狂う怒涛の如く過剰に新聞・TV等メディアとネット上を走り、流れまくっており、何がガセで何が真実かについては、もはや捜査のド素人である我われ一般の“素朴で善良な国民(市民)”にとっては、とても見えにくく分かり難いもの”となっています。


今回の<民主党党首・小沢氏の公設秘書逮捕劇>は、国策捜査の傍証となるかに見える「政府高官発言」問題(内閣官房副長官漆間巌氏らしいとされる『政府高官』が“自民党へ飛び火はない”と断言したと報じられたこと/参照、下記◆)に加え、自民党二階俊博経済産業相側の政治団体についても、東京地検特捜部が会計責任者から事情聴取を行う方針と伝えられており、来週にも特捜部以外から応援を得て検事を増員することになったようです(参照、下記▲)。


◆<違法献金東京地検の立件「自民党はない」と政府高官・・・政府高官による捜査見通しの言及極めて異例と見なされる、http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090305-00000146-mai-soci


◆政府高官発言が波紋=自民も激怒、官邸は火消し−西松献金事件・・・民主党が強く反発し、政権と捜査当局との「癒着」を連想させかねない言動には自民党からも怒りの声が上がり、政府は火消しに追われた、http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2009030600848


▲二階氏側も聴取へ/西松に838万パー券・・・東京地検特捜部、規正法違反容疑、http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/090306/crm0903060302003-n1.htm


我われ国民の多くは、その余りにもド派手な「テレビ・ニュースの分かりやすい映像効果」に度肝を抜かれたはずです。例えば、家宅捜索へ向かう検事らが派手なコートを翻らせながら颯爽と闊歩する姿を追うNHKニュースの映像は、まるで<名うての極悪人>のもとへ、これから止めを刺しに出向く“必殺仕事人風!”でした。しかし、<その映像が意味すること>の分かりにくさも天下一品であり、言い換えれば「その実像の見えにくさ」も異様なものでした。


国民一般へ大きな戸惑いを与えることが、この「麻生マンガ政権」下で行われたメディア総掛りの“まるでヒトラーポーランド侵攻”を連想させる『不正政治資金逮捕劇場』を<演出する者>の狙いであったのかも知れません。何故か、そこには、あの『自民党的なるモノ?)をぶっ壊すと絶叫した小泉ポルノ(郵政民営化ヒトラー)劇場』(参照、下記▼)のデジャヴ(“クーデタ風”の既視感)に似た、何か得たいの知れぬ不気味な違和感が漂っています。恐らく、このデジャヴの奥に潜むのは、一般国民を政治の小道具としか見なすことができない<ネオリベ&極右勢力>が欺瞞的に癒着したものであり、つまりそれは<激しい暴力性を帯びた淫獣的存在(ファスケス/fasces/詳細は後述)>だと思われます。


▼小泉・竹中『市場原理ポルノ劇場』が陵辱した日本社会の愛のエクリチュールhttp://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20090224


そして、どちらかと言えば国策捜査というよりも何か得たいの知れぬ<演出する者>らが、綿密に示し合わせた仲間のバックアップに支援されて計略的に<両義的な導火線>へ点火したという感じがします。無論、その目的は民主党を主流とする政権交代への流れを阻止することです。ここでは、これが国策捜査であるか否かなどの詮索は止めにして、当事件を、より高い上空へと飛翔しつつ高みの見物的な視点で俯瞰することにします。


内閣府が、3月12日に発表する予定の2008年10-12月期のGDP改定値が「速報値12.7%減から更に下方修正され13.0%減が予測される」という、まさに「国民経済のパニック期」に意図的にシンクロさせたのではないかとさえ思われる、この<民主党党首・小沢氏の公設秘書逮捕劇>は、“2100万円の虚偽記載のうち700万円が3月末で時効になる”からとかの理由付けはともかくとして、ごく普通に考えて不可解です。


つまり、<日本国民と日本企業の全て>が、まるで抱き合い心中でもするかのように、滝壺化したデフレスパイラルの奈落の底へ共に墜落しようとする、まさにこの時に、いつ着手しても遅くはないような類の捜査事案に突然着手するという、この<事件化の不可解さ>については、海外のメディアも同様に感じ始めているようです(例として、下記★を参照乞う)。つまり、それは「国民(主権)の不在」ということであり、『小泉ポルノ(郵政民営化ヒトラー)劇場』の“笑っちゃうヒトラー”の言葉を借りるならば「国民主権?そんなことは大したことではない!」という訳です。


★小沢氏の政治資金事件に関するル・モンドの記事(Au Japon, une affaire de financement politique affaiblit l'opposition  LE MONDE)、http://ameblo.jp/cm23671881/entry-10219905142.html


ファスケス(fasces)は、ファシズムの語源とされるラテン語で、それは共和制ローマの統一シンボルである「束ねた杖」(下記【画像3】を参照乞う)のことです。ここから、ファシズムの特徴は、それが過去における一時代を画した国家の栄光と民族の誇りのようなものを過剰なまで誉め讃え、しかも、それをこの上なく美化する、つまり一定の至高と見なすべき目標に到達した「美しい理想の国」を恋焦がれるが如く熱烈に希求する、ある種の強烈なロマンチシズム的情念を意味することが理解できます。そして、注意すべきは、いつの時代でも、この類の政治美学的な「狂おしい情念」は、人間であれば誰でもが普通に持っている可能性があるということです。


【画像3】ファスケス(fasces)

・・・共和制ローマの統一シンボルである「束ねた杖」(fasces/執政官の権威の象徴)の中心にあるのが鋭い刃を持つ「むき出しの斧」(=武器/暴力的権力の象徴)であることに、我われはよく注目すべきである(この画像はhttp://www.legionxxiv.org/fasces%20page/より)。


古代のローマ人たちは、「共和制」の時代から、既に<政治権力の本質が暴力的なものであること=ほんの紙一重で市民への抑圧・弾圧と戦争への暴走に走る能力を帯びているという政治権力のリアリズム>を理解していました。無論、ローマの歴史はそれに先立つ王制の時代を持っており、このような考え方の伝統はどんどん人間の歴史そのものを遡ることになるはずです。そして、起訴を担当する行政当局(国家、政府)による「市民の逮捕・拘留」も、この意味での「国家権力の暴力性」が裏づけとなることは言うまでもありません。


いずれにせよ、バイオポリティクス(生政治/http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20070517の『生政治の定義』部分を参照)が喝破するとおり、喩え、現代日本が民主主義国家を標榜するとしても、宿命的に内部統制的とならざるを得ない政治権力・国家権力の中枢では常に“生々しい暴力性”(=その象徴がファスケスの斧)が蠢いており、例えば、それは、あの「美しい国」のように特異で空想的な民族主義的なロマンチシズムの情念(=閉鎖的でカルト的なナショナリズムの情念)と結びつくことがあってもおかしくはないということです。


このような意味での「政治的リアリズム」を真っ向から凝視して、その暴力的な「ファスケスの刃」が野獣性・淫性を剥き出しとせぬように「国民の意志」(国民主権)がそれを事前に制御できることを信じつつ、実際にそれを制御(コントロール)しようと我われ一般国民(主権者)が努力する政治体制が民主主義です。オバマ新大統領がキャッチフレーズ「CHANGE」で表現しようとしたのは、ブッシュ時代の「過剰なネオリベ耽溺政治」から、このような意味での「民主主義の原点の方向」(建国時の国家理念)へアメリカを変えるということでした。


従って、このような観点からすれば、小泉政権以降の自民党政権(厳密にには連立与党政権)が【総選挙の洗礼】(総選挙で国民主権によるファスケスの制御を受けること)なしで「安倍の美しい国→福田あわわ〜内閣〜麻生マンガ内閣」と無責任に政権を小泉ネオリベ路線の為すがままに“たらい回し”してきたことの弊害が大きいのは火を見るより明らかです。そして、特に“解散ヤルヤル詐欺師”とも言える「麻生マンガ首相」による<解散・総選挙の大幅先延ばしの罪>は重大です。


このため、国民主権を無視した超内向きの「連立与党政権の秘部」は、必然的に大腐敗して悪臭を放つようになっており、そればかりか、更に無責任にも麻生マンガ首相はオドロオドロしい「複数の獰猛な野生淫獣(ファスケス)の檻」を深く考えず不用意に開け放ってしまった可能性すらあるのです。つまり、その意味で今の連立与党政権は“自浄能力とガバナンス・パワー”を完全に失っていると見なすべきでしょう。


考えてみれば、警察・検察などの捜査(行政権力)が必ずしも唯一の「正義」とは限らぬことは当然のことでもあります。それは、冤罪事件が後を絶たぬということだけではありません。とりわけ政界にかかわる犯罪事案の裾野は、その性格上から、あらゆる領域に限りなく広がっていると見なすべきであり、このため立件(事件としての確定)については必然的に何らかの意味で「周辺の環境条件」を勘案した上で絶えず効果と効率を視野に入れつつ的を絞ることになるはずです。従って、その「環境条件」の部分に周辺(時の政権関係者など)から様々なバイアスが掛かるのは当然と見なすべきでしょう。従って、殊に政界関連の事案については「民意」(国民主権)について十分すぎるほどの斟酌が必要であり、その仲立ちを務めるのが「メディアの仕事」(=国民へ“主権者意識”と“政治権力を監視する授権規範性”の意義を思い出させる仕事)のはずです。


その意味で、今回の<民主党党首・小沢氏の公設秘書逮捕劇>についてのメディアが取る異常にエキセントリックな姿勢には大いに疑問があります。そこには、ナゼか或る<演出する者>の“妖しく個性的で不快な臭気”が漂っているように感じられます。しかし、それは特定の一人の人間の臭気とは限らず、それは複数の利益共同体化した淫獣グループが<結合・癒着体・談合>化したものかも知れません。ここで思い出されるのは、あの「美しい国のプリンス」による“対NHK圧力問題”(参照 →http://eritokyo.jp/independent/nagano-pref/aoyama-col3005.html)であり、しかも、今回の「政府高官発言」の主人公が、その“美しいプリンス人脈”に属する人物であるらしいということです(参照、下記◆)。


内閣官房副長官漆間巌の正体と役割を読み解く、http://d.hatena.ne.jp/dokuhebiniki/20090307/1236357683


ともかくも、今回の<民主党党首・小沢氏の公設秘書逮捕劇>がどのような帰結となるにせよ、我われ一般国民は、先ず我われ一人ひとりこそが国家の主権者であることを再認識すべきです。そして、その主権者たる国民の判断に資する中立・公正な報道(情報の収集・調査・分析・評価・提供)に務めるのがメディアの基本であることも再確認すべきです。従って、『暴走化した特定の政治権力グループ』(=ド派手なカムフラージュ劇場の奥深くで不気味に“あざ笑う”剥き出しのファスケス)にかしずきつつ、国民一般を誑かす情報操作(例えば、小泉=竹中B層プランのように不埒な情報戦略)に加担するようなメディアのあり方(経営優先の視点から政官財学の癒着を当然視しつつ、その広報機関としての仕事に甘んじるメディアのあり方)を許すべきではありません。


[参考]


民主党党首・小沢氏の公設秘書逮捕劇の大煙幕(カムフラージュ)効果で恩恵を受けたと思しき人々


■“かんぽの宿”の追求で、“ちんぽ”ならぬ“急所”を握られタジタジであった「郵政民営化推進派」の関係者たち・・・政・官・学・メディア癒着連合のネオリベ(小泉=竹中)派に連なる人々


→ 関連参照:「国民的人気(?)の擬装ヒーロー・小泉」と「その偉大なるイエスマン武部」の正体、http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20090302


→ 関連参照:小泉・竹中『市場原理ポルノ劇場』が陵辱した日本社会の愛のエクリチュールhttp://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20090224


■<キャノン工事“大光”脱税疑惑>に名を連ねる関係者たち・・・財界総理・キャノン御手洗会長ほか


■同じ身内(自民党員)の小泉元総理から“怒るというよりも、笑っちゃうくらい、ただただあきれている”という強烈なパンチを食らいノックダウン寸前となった「麻生マンガ内閣」を支える関係者たち(特に極右・タカ派の人々)


[今回の<民主党党首・小沢氏の公設秘書逮捕劇>にシンクロする、注目すべき出来事]


日本経済新聞が、クイックサーベイ(3/2・MONDAY=NIKKEI)で『郵政民営化・支持52%、不支持18%』という“提灯・調査記事”を発表


■小泉(ネオリベ)議連が衣替え再始動(情報源:2009.3.6付・日本経済新聞) ← 米国はじめ世界中がネオリベの軌道修正を図ろうとするとき、この日本のネオリベ・カルト連中は何を考えているのか!


・・・3/6、自民党菅義偉(Jap.ネオリベゲッペルス?)選挙対策副委員長、桜田義孝氏ら中堅・若手議員が、党本部で会合を開き、議員連盟「聖域なき構造改革を推進する会」を発足させた。2001年に設立した「小泉政権構造改革の断行を支援する若手議員の会」を母体として活動を再開する。郵政民営化の推進などを議論していく方針。


ポスト麻生候補に小池氏」 自民・武部氏・・・小池氏とは“小泉=竹中ネオリベ派の自称・マダム回転寿司”こと小池百合子氏、http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090308AT3S0800R08032009.html


(関連参考情報)


東京中央郵便局の再開発ビルは総工費1000億円(保坂展人のどこどこ日記)、http://blog.goo.ne.jp/hosakanobuto/e/c57141973f47d3f185cb5414f448b16a


かんぽの宿疑惑」から見えてきたもの(保坂展人のどこどこ日記)、http://blog.goo.ne.jp/hosakanobuto/e/5c6d9152180db9ba980f688961d41dbf


竹中平蔵元大臣がけっして触れない「かんぽの宿疑惑」の闇(保坂展人のどこどこ日記)、http://blog.goo.ne.jp/hosakanobuto/e/c6c4747ea9e2473d3484195afed7c80c


「“小泉構造改革の本丸=郵政民営化(改革)”の戦略、今後の地価動向に影響も」/郵政が保有する不動産は簿価でも2.7兆円、これも叩き売りに動けば日本の地価の更なる下落要因となる(情報源:2009.2.19付・日本経済新聞)=大いなる国益の毀損!!・・・郵政民営化の問題(疑惑)は“かんぽの宿”だけではない!


毎日新聞の調査結果」=小沢代表「辞めるべきだ」57%/民主の支持率も下落・・・やはり、これは『このカムフラージュ劇場の奥深くで不気味に“あざ笑う”ファスケスの狙いどおりだ!(←toxandoria注記)』、http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090307-00000077-mai-pol


【エピローグ】Celine Dion & Lara Fabian - DIVAS (Live)