toxandoria:旧「toxandoriaの日記」

W,Ⅴ.O.クワインによれば、地理や歴史から物理学や数学、論理学までに至る知識や信念の総体は周縁部(フリンジ)でのみ経験と接する人工の構築物ないしは「境界条件が経験であるような力(持続的ダイナミズム)の場」とされ、この描像の下で理論(又はイデオローグ)と合致しない観察結果が得られたとき生ずるのは何らかの特定の仮説の撤回ではなく、信念体系内部の各命題に割り当てられていた真理値の再配分であり、そこには多くの選択の余地(つまり無限の可能性が絶えず拓ける状態)がある。中山康雄著『科学哲学』(人文書院)

政治資金でオバマを操る戦争請負会社が予型する更なる“市場原理主義”の地獄

toxandoria2010-01-11



【プロローグ画像】オバマが採用した戦争請負(傭兵派遣)会社(Triple Canopy, Inc.)についての証言・・・右上の画像はSPIEGEL ONLINE/http://www.spiegel.de/fotostrecke/fotostrecke-50070-8.htmlより



【画像1】映画『消されたヘッドライン(State Of Play)


…一枚目の画像はhttp://dvdlabel2007.blog32.fc2.com/blog-entry-783.htmlより、二枚目http://www.stateofplaymovie.net/より


公開:2009年 監督:ケヴィン・マクドナルド
出演:ラッセル・クロウ ベン・アフレック レイチェル・マクアダムス ヘレン・ミレン
公式HPはコチラ → http://www.stateofplaymovie.net/(DVD)、
http://www.imdb.com/title/tt0473705/(Internet Media Database)


State Of Play Trailer


(この映画の粗筋)


ワシントンD.C.で起きた2つの殺人事件の真相を探る新旧2人の新聞記者、ワシントン・グローブ紙の敏腕記者カル・マカフリー(ラッセル・クロウ)と、同紙Webブログ版の駆け出し女性記者デラ・フライ(レイチェル・マクアダムス)が、ぶつかり合いつつも時には協力してアメリカ最大の政治スキャンダルの闇(=上院・院内総務と米国最大の戦争請負会社・ポイントコープの癒着構造)に迫るというのが大きな筋立て。


物語は、良識派スティーヴン・コリンズベン・アフレック)野党(?)・上院議員(ポイントコープ社に対する不正追及の公聴会を率いる立場にある)が、彼の下で調査主任を務めていたソニア・ベーカー(マリア・セイヤー)が出勤途中の地下鉄で不可解な事故死(?)を遂げ、同じ頃にドラッグ中毒の黒人少年スタッグが何者かに射殺され、運悪く通りがかったその目撃者も銃撃されるという凶悪事件が起こったという場面から始まる。


やがて、意外にもこの二つの事件が接点を持つことがカルとデラの調査で明らかとなり、その背後に潜むアメリカ最大の政治スキャンダルの輪郭が浮かび上がってくる。しかし、ワシントン・グローブ紙の親会社(同紙を買収した投資ファンド会社)からの売上至上主義故と思われる(?)現場を無視した強い圧力がキャメロン編集長を介して圧し掛かることとなり、カルとデラの取材・調査活動は難渋を極め、たびたび生命の危機に迫られることにもなる。


この映画での政治スキャンダルが連想させるのは、現実にあったとされるブッシュ政権当時の米国政府と米国最大の戦争請負会社ブラックウオーター社(詳細、後述)の“戦争民営化の闇=現代版・傭兵フリータ派遣会社と米国政府の癒着”である。もうひとつ、この映画で興味深いのは、新自由主義投資ファンドに弄ばれる新聞業界の厳しい経営現状をドラマ展開に被せていることだ。


一応、当事件はベテラン新聞記者カルと若いブログ記者デラの協力で、最終的にはキャメロン編集長の期待に沿って、それなりの売上に貢献するための“結果を出す”ことになる。しかし、新聞業界の現実が、ウォール・ストリート・ジャーナルのルパート・マードックによる買収(2007)、ニューヨーク・タイムズ投資ファンド攻勢による経営改革(2008)、トリビューン社の破産法11条申請(2008)などに見られるように、この映画以上の非常に厳しい状況下にあることは周知のとおりだ。


主人公のベテラン記者カルが映画の中で語るように、これからのメディアは“大衆と言う名の獣(けもの)”と“市場原理主義という名の獣”が求めるままに堕落の一途を辿るのか、あるいはWebメディアとの協力・合体関係の創造で真実を求める良識派市民の期待に応え得る新たな民主主義のジャーナリズム・ツールへ脱皮できるようになるのか、まさに正念場に立たされている。小沢民主党・幹事長をめぐる検察リークのガセネタに狂奔する日本マスコミの“異常な狼狽・貧相ぶり”を見る限りでは、日本の既成メディアは堕落の一途を辿っているようにしか見えないのだが・・・(関連参照、下記★)


★「小沢貸付4億が不記載」という誤報の拡散を憂う → http://bit.ly/8UXrzO(永田町異聞)


★事実なら、4億円虚偽記載自体なかった? → 検索漏れならぬ検察漏れ? 証拠資料=PDF /官報号外第223の247、http://www.soumu.go.jp/main_content/000047155.pdf#page=162


★驚愕!小沢氏4億円借り入れ金不記載は検察の捏造か?、http://bit.ly/5gU9ul


★“獣(けもの)としての大衆”を煽る獣(けもの)と化したマスメディアの狂気=民主党連立政権をおしつぶそうとする黒幕は?、http://www.janjannews.jp/archives/2215600.html


★「東京地検+マスコミ」による対“小沢”総攻撃の根拠が崩れ始めた?=検察・大手マスコミと民主党政権の力関係に劇的な変化、http://www.janjannews.jp/archives/2232889.html


…to the following → 
http://twitter.com/hanachancause?max_id=7726470469&page=2&twttr=true


(感想=予型論的に抉られた“オバマ政治の変容ぶり”の真相)


上で書いたより以上の内容を明らかにするとネタバレとなるので物語については、この辺りで止めておく。が、それにしても残念なのは、意表を突く殺人事件の真犯人との絡みで、肝心の政治スキャンダルの衝撃の大きさが最後の場面でやや霞んでしまったことだ。もっとも、この物語は、まさに撮影と同時進行するブッシュ政権下の、おそらく「ブラックウオーター社」絡みのスキャンダルに重なるもので、しかも、その汚染の範囲は与党のみならず野党・上層部(映画では共和党民主党とは表現されていないが、当時のブッシュを批判していたオバマ側の民主党)に及ぶことが明らかに示唆されている。


この辺りには、現在のオバマ政権の変容ぶり(=結局は、オバマもブッシュと同じ戦時大統領の立ち位置まで自らの『平和理念を高く掲げたイラク・アフガン政策』を変更したこと)まで“予型”されているようで、まことに興味深いものがある。つまり、「オバマの変容」とは、<ノーベル平和賞・受賞>と<オバマの限定的な戦争遂行プラン>(アフガ二スタンへの兵力増派および段階的イラク撤収+イラクにおける戦争請負会社のCHANGE:悪評が付き過ぎたブラックウオーター社→政治資金源の繋がりからトリプル・キャノピー社へ看板を掛け替えたことにより、 “イラク戦争の民営化”を一層深化させること)の整合性を図るため、オバマオスロノーベル平和賞受賞演説で巧妙な詭弁を使ったことを指す。


ともかくも、2000年公開の『グラディエーター』(Gladiator)でアカデミー主演男優賞を受賞したラッセル・クロウ(Russell Ira Crowe)主演のこの作品は、その制作時期がオバマ政権が誕生するまさに直前の頃であったことを思うと、なかなか時宜に叶った作品といえるかも知れない(画像はhttp://www.imdb.com/title/tt0473705/より)


なぜなら、まさにオバマ大統領は、かつてラインホールト・ニーバー(オバマが傾倒した米国のプロテスタント神学者/Reinhold Niebuhr/ 1892‐1971)が語った言葉(これは直近の記事(下記◆)でも書いたことだが…)、“我われの人生では完璧(神のごとく)に実行されるべき価値があるものは何も存在しないのだから我われは希望によって救われなければならない(=Nothing that is worth doing can be achieved in our lifetime ; therefore we must be saved by hope.)”を「オスロノーベル平和賞受賞演説」に効果的に取り込んだからだ。


◆今年も“平和への約束、貧困・人権問題の克服”を忘れないでね!と“はんなり”歌うララ・ファビアン、http://d.hatna.ne.jp/toxandoria/20100105


オバマ大統領は、ラインホールト・ニーバーの言葉を巧みに借りて“ブッシュと同じ戦時大統領への自らの変容ぶり”を表面的に見る限りでは“大変に快いもの”に演出してみせてくれたという訳だ。つまり、映画『消されたヘッドライン』は、全世界を欺くまで<詭弁的な現代アメリカの政治状況>を予型論的に考察している”(参照、下記▲)と見なすこともできそうなのだ。


普天間基地、パンパン型搾取経済、けものみち、自民対米隷属政治についての予型論的考察、http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20091210


因みに、オバマオスロ演説から、この詭弁にかかわる原文を抽出すると次のようになる。
"We must begin by acknowledging the hard truth: We will not eradicate violent conflict in our lifetimes. There will be times when nations -- acting individually or in concert -- will find the use of force not only necessary but morally justified."


つまり、ここ(=どんな立派な人士でも神ならぬ人間のできることには限界がある、だからこそ我われは希望と理想に救済されねばならないということ)から“平和の実現に必要な戦争もあり得る”というオバマオスロにおける詭弁演説(オバマオスロ演説の原文はコチラ → 
http://www.47news.jp/47topics/e/137314.php)の論理が生まれたという訳なのだ(関連参照、以下英文)。


"For make no mistake: Evil does exist in the world. A nonviolent movement could not have halted Hitler's armies. Negotiations cannot convince al-Qaeda's leaders to lay down their arms. To say that force may sometimes be necessary is not a call to cynicism ― it is a recognition of history, the imperfections of man and the limits of reason."


<注記>予型論(typology)
・・・聖書解釈法の一つで、旧約聖書新約聖書との内的な関連性を予想しつつ旧約聖書の中に新約聖書のキリスト・十字架・受胎告知などの雛形(=予型)を発見し解釈する。


(関連参考情報)


ラインホールド・ニーバーキリスト教社会倫理、http://www.bun.kyoto-u.ac.jp/~sashina/sub14B9.pdf


一説では、ブッシュ時代のネオコンや保守派も、このような「国家間の調整や世界におけるアメリカの聖なる役割(聖なる“神の国アメリカの建国理念に基づく世界の“警察国家”の役割)の実現のためには部分的な暴力(=部分的な戦争)の行使も認められる」とするニーバーのプロテスタント神学(第二次世界大戦ヒトラーのドイツと戦う論理を提供)を評価していたとされる。その意味では、平和主義に裏打ちされた「CHANGE」を高々と掲げて登場したオバマも、今やブッシュ時代の保守主義者やネオコンと同じ立場へとスッカリ変容してしまったようにも見えるのだ(関連参照、以下英文)


With those words, Obama aligned himself with conservatives, who believe in both the fallibility of human nature and in an enduring moral order. Like Niebuhr, who during World War II abandoned his pacifist-liberal roots to become an advocate for war, Obama has left the comfortable world of consensus-building to become a war president, recently deciding to send 30,000 more troops to Afghanistan. His journey undoubtedly has been painful as he arrived at this unfamiliar destination: "Some will kill. Some will be killed."


(戦争請負会社の現況)


これは、米国からの対日「年次改革要望書」に沿って忠実に実行された小泉政権下の「郵政民営化」についても言えることだが、米国型の市場原理主義が密かに目論むトリックの一つに、なんでも“民営化”の大義名分の下で“市場環境の不安定化”(=不安定が日常化する状態)を計略的に持続させるという戦略がある。


このことを理論的に明言したのは『真の変革は、不安定な危機状況によってのみ可能となる』と述べた“小さな政府と市場原理主義の教祖”たるミルトン・フリードマンMilton Friedman/ 1912 - 2006)だ。なお、シカゴ大学には2008年7月に、フリードマンの業績を記念する「ミルトン・フリードマン研究所」が設立されている(情報源:2009.1.9付・日本経済新聞


ともかくも、これは戦争についても同じことが言える訳で、それこそが「戦争の日常化」という“戦争と平和をめぐる世界環境の不安定化”の日常的な持続ということであり、そのための必須で適格な受け皿となったのが「戦争請負会社」(=傭兵派遣会社)である。そして、この傾向が露わになるのは“旧式な兵器と弾薬の在庫処分セール”とも囁かれた「湾岸戦争(1991)」〜「イラク戦争開戦(2003〜)」までの時期である。


特に今も継続中と見なすべき「イラク戦争」では少なくとも年間で10〜12兆円以上のアメリカの経費(事実上の軍事費)が投入されている。無論、アメリカに限らず多くの先進諸国では建前上の軍事予算はポスト冷戦で削減(軍縮)傾向にあるものの、地域紛争が多発したりイラク・アフガン戦争が長期化したりするにつれて、アメリカを始めとする先進諸国では、食料・燃料とその輸送、兵士の訓練、事実上の実戦従事等の所謂「戦争民営化(戦争外注化)の経費」は増える傾向にある。因みに、2006年度におけるアメリカの軍事費は国家予算(274兆円程度)の約20%で57兆円前後であるから、世界で最大の軍事国家(世界の総軍事費の約50%)である(情報源、http://lave7171.iza.ne.jp/blog/entry/1237833/


上で述べたとおり、本場のアメリカではミルトン・フリードマンが神格化されて過剰な市場原理主義への回帰傾向(産学軍の体制の強化傾向)が強まりつつある。また、我が国においても小泉一家や竹中平蔵ネオリベ派の復興へ向けて“バロック風・通奏低音”を朝日新聞(主筆船橋洋一)ら主要メディアが奏で始めている。このような空気の流れの中で「戦争の民営化」の受け皿として戦争役務提供会社、軍事コンサル&調査会社、軍事後方支援会社、戦争民営化寄生型の政治・軍事・経済評論家などが増殖してきたという事情がある。従って、その多くが国内利権に直結するとされる累計5兆円におよぶ日本政府提供の対米「思いやり予算」だけでなく、「普天間関連予算」あるいは「アフガン支援関連の出資」にしても、それらの一部が間接的に戦争請負会社等へ流用されていることが想像される。


因みに、世界全体で見ると、各同盟国が拠出した総負担額85億ドルは、米国外の米軍駐留経費総額の50%以上に当たり、そのうちの半分以上を担う日本は、世界の米軍の他国駐留費用の約4分の1を負担しているという推計もある(つまり日米安保は利権の巣窟化しているということ? / 2002年データ / 情報源:『村野瀬玲奈の秘書課広報室』、http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-1558.html


ところで、このような事実上の「傭兵による代理戦争」(=アメリカ流の戦争の民営化)は国際法上では認められていない。つまり、1989年の国連総会で「傭兵の募集、使用、資金供与及び訓練を禁止する条約」(International Convention against the Re cruitment,Use,Financing and Training of Mercenaries.)が採択されている。が、それにもかかわらず事実上の「傭兵による代理戦争」が行われている背景には、米国など先進諸国の多くが当条約を批准していないことにある(日本も未批准である/参照 → わが国が未批准の国際条約一覧、http://www.ndl.go.jp/jp/data/publication/legis/218/021814.pdf


世界における傭兵の数は20〜30万人と推計され、その出身地は南アフリカウクライナ・ロシアなどが多いとされる。が、イラク・アフガン戦争に“従軍”するアメリカの戦争請負会社の“傭兵”は、映画『消されたヘッドライン』でも言及されているとおり、元海兵隊・特殊部隊・グリーンベレー・CIAなどに所属した、いわゆる戦闘意志が旺盛な退役軍人が多いと推測される。


しかしながら、喰いつめた荒くれの犯罪者らまでもが、非定期雇用で派遣社員型の不安定な身分であるにもかかわらず、その危険に見合った高給に誘われて応募していると考えられる。無論、その待遇の実態はかなり悲惨ともいえるもので、自らの戦闘能力を値踏みされ買い叩かれた挙句に日給ca5,000円〜10 万円程度で、傭兵たちは自らの命を売っていることになるようだ(情報源:『一番似つかわしくない言葉"戦争フリーター"が跋扈する現場事情』、http://www.unlimit517.co.jp/gnews38.htm


問題は、戦争による民間人の死傷者の悲惨さに劣らず、彼ら“傭兵”は国際法上で戦場における戦闘員(兵士)として認められていないため(ジュネーブ条約第一追加議定書第47条)、その戦場における死傷については全く法的な保護あるいは救済対象とならず、事実上の犬死に扱いだということである。そればかりか、これら“傭兵”が跋扈する戦場は完全な無法地帯であるため、彼らがどのような残虐行為を行っているかも一切の責任を追及すること自体が不可能となっており、まさにその戦場は敵か味方か無辜の民間人かの別を問わず、事実上“この世の地獄”と化しているのだ。


“需要さえあれば商品は何でもよく、要は市場で売れればよい”というのが「小泉=竹中構造改革」の威勢の良い掛け声の一つであったが、「イラク戦争」へ率先加担する意欲を示した、そして過剰に「市場原理主義」へ傾斜した彼らの異常な視野には、おそらく、この「戦争の民営化」も入っていたのではないかと思うとゾッとするものがある。そして、そこには、我が国におけるあの冷酷な使い捨て型の非定期雇用型労働者の異常な増加現象が重なって見えてくる。


因みに、アメリカの民間戦争請負会社の概要は以下のとおりである(ウイキペディアより転載)


•AirScan
•ATAC - 戦闘機による仮想敵業務の代行を行う企業。
•Custer Battles
•Defion Internacional
•ダインコープ・インターナショナル
•ITT Corporation
•KBR
•Military Professional Resources Inc.
•MVM, Inc.
•Northbridge Services Group
ノースロップ・グラマン
•Paratus World Wide Protection
レイセオン
•Triple Canopy, Inc.
Sharp End International
•Titan Corporation
•Vinnell Corporation
•Xe - 旧ブラックウォーター社
•Pathfinder Security Services


これらの中での最大手が「Xe - 旧ブラックウォーター社」である。ブラックウォーター社は、アメリカ合衆国民間軍事会社で、1997年にアメリカ海軍特殊部隊SEALsを退役したエリック・プリンスが「ブラックウォーターUSA」として創設した。同社は文字通りの傭兵派遣会社であり、ズバリ言えばアメリカ政府ご用達でブッシュ政権と密接にかかわる“プロ殺し屋集団”である。


そして、その癒着が高じ「ブラックウォーター社」は莫大な金額の請求書を連邦政府ブッシュ政権)へ送りつけるようになったため、イラク戦争の戦費が余りにも高額なものとなり、戦場での同社“傭兵”の悪行のみならず、戦費の異常な高騰についても批判が強まっていた。このため、イラク戦争を引き継いだオバマ政権は、イラク戦争の傭兵派遣会社を「ブラックウオーター社」から「トリプル・キャノピー社/Triple Canopy, Inc.」(イスラエルでも外交官の護衛を受け持つ)へ契約変更したという訳だ。


しかしながら、ブラック・ウオーターの所業を詳細に調査してきたジャーナリストのジェレミー・スケイヒル(Jeremy Scahill/ Puffin Foundation Writing Fellow at The Nation Institute)は、これを「オバマによる占領ブランドの看板の掛け替え」(利権構造がCHANGEしただけ?)だと批判している。つまり、選挙中の公約を破り、今やブッシュ政権の手法をそのまま受け継いだに過ぎないという訳だ。従って、オバマの平和政策の一環(?)でイラクから正規米軍の兵士が撤退するとしても、そこではますます“戦争の民営化が深化し一層イラクが地獄化する”ことが懸念されている。


因みに、米連邦裁判所は2009年1月に対テロ特別軍事裁判所の運用停止と1年以内のグアンタナモ収容所閉鎖を命じていたが、アルカイダ幹部らをどこに移送するかの難題も絡んで2009年11月にはオバマ政権の法律顧問グレッグ・クレイグ(オバマ就任1年以内の閉鎖を強く支持してきた人物)が解任されるなど、グアンタナモ収容所閉鎖の先行きにも不透明感が増しつつある。


【画像2】Blackwater: Shadow Army


【エピローグ】 Stand Alone …画面中央の「YouTubeで見る」をクリック!