toxandoria:旧「toxandoriaの日記」

W,Ⅴ.O.クワインによれば、地理や歴史から物理学や数学、論理学までに至る知識や信念の総体は周縁部(フリンジ)でのみ経験と接する人工の構築物ないしは「境界条件が経験であるような力(持続的ダイナミズム)の場」とされ、この描像の下で理論(又はイデオローグ)と合致しない観察結果が得られたとき生ずるのは何らかの特定の仮説の撤回ではなく、信念体系内部の各命題に割り当てられていた真理値の再配分であり、そこには多くの選択の余地(つまり無限の可能性が絶えず拓ける状態)がある。中山康雄著『科学哲学』(人文書院)

「連続支持率調査・ハロー効果」による民主党叩きのヒトラー的『悪意の勝利』

toxandoria2010-05-17



【画像】5月、仙台の風景アラカルト(青葉祭りの風景、庭の花々)












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『広範な大衆に働きかけ、少数の論点に集中し、同一の事柄をたえずくり返し、反論し得ない主張になるまでテキストを確実に把握し、影響が広がることを望みながら辛抱強く忍耐すること』…これは、ヒトラー著『わが闘争』の記述の一部である(出典:宮田光雄著『ナチ・ドイツと言語』-岩波新書-)


しかし、この“ヒトラーの基本的な信念”の一部が最も似つかわしい国は、他ならず現代の我が日本であることに驚かされる。それは、昨秋における、60年にも及ぶ自民党長期政権から民主党への政権交代が漸く実現した直後から現在に至るまで半年以上にもおよび、旧政権に繋がる既得権益を代弁する実効権力(検察ほか)とメディア総掛りの「民主党叩きマッチポンプ報道(小沢の政治とカネの問題、ほか)」が怒濤の如く繰り返されている現代日本のことだ。


つまり、そこには明らかに論理による説明よりも一般大衆の情緒的な感受性に訴える戦略が明確に存在しており、論点を黒白の図式(有罪か無罪かの択問形式設問)で単純化することが先ず重視される。次に、その単純な図式を断固とした口調(又は文章)で大胆に繰り返し断定することが優先され、具体的・客観的な証拠に基づく固着論理は推論型の論理に巧みにすり替えられている。


その単純化された図式(択問形式設問)の対象こそが、民主党小沢幹事長をめぐる「政治とカネの問題」という訳だが、このような「大衆的デマゴギー戦略」(政治的扇動)の手法は、明らかにヒトラープロパガンダ戦略の援用だ。しかしながら、建前上であるにせよ、一応は日本が民主国家であることを自覚する無辜の国民を“完璧な説得”へ導くには、それを「科学的な(と一般に信じられている)手法」で補完する必要があり、その役割を担うのが「支持率調査」である。


然しながら、元来科学性・客観性を謳うメディアの「支持率調査」には胡散臭さが付きまとっている。そもそもアンケート調査の有意性(信頼性)を高めるには一定の厳しい諸条件の実施が求められるが、そこまで外部の我々がチェックできなくとも設問された質問項目を真剣に眺めるだけでも、そのいい加減さが感じられるはずだ。ところが、残念なことではあるが、大方の一般国民にとってメディアの「支持率調査」は「選挙の出口調査」と同程度に客観性があると誤解されているのが現実なのだ。


<注記>支持率調査の疑わしさそのものについての論考は下記★を参照乞う


★「世論調査」の奇々怪々、http://quolaid.blog13.fc2.com/blog-entry-885.html


★イジメ社会の真相/議論無用の「アンケート脳」に馴らされた日本人、http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20061203


しかし、ここでの問題はメディア「支持率調査」の信頼性の詮索ではなく、今回の「小沢の政治とカネ」シリーズで見られるように延々と同じテーマで長期間にわたり怒濤の如く連続して行われる「支持率調査のハロー効果(halo effect)」のことだ。ハローは聖像・聖人像・仏像などの光背(光輪)のことで後光効果、光背効果とも呼ばれ、脳ミソの中身はともかく美人はみな頭が良さそうに見えるのも一種のハロー効果である。


これを具体的に見ると、例えば企業で人事考課を行う時に留意すべきとされる現象がある。それは効果の直前に高い業績があった人物Aと同程度の業績を10カ月前に上げた人物Bを比べた場合には、人物Aの方の効果が概ね高くなるというような傾向が観察されることだ。また、ある現象が「長く持続することの影響によるハロー効果」ということも当然あり得ることになる。そして、後者の方がかなり深刻な影響をもたらすことがある。


いまツイッター上では、下◆のとおり「警察庁発表による昨年1年間の全国の自殺者数が3万人超=これで12年連続3万人超、http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=24974」の報道に関するフジテレビ解説委員・箕輪氏の発言が問題となっている。それは箕輪氏が“平成21年度の自殺者数3万人超は、やはりこれも「小沢の政治とカネ」の問題が原因だ”と発言したことを指す。


◆hanachancause 2010.05.16 11:11
QT】フジテレビ解説委員・箕輪論説 「3万人を超える自殺は小沢氏の政治とカネの問題のせい」を援用すれば、パチンコで負けたのも、今朝、階段から落ちたのも“キット”小沢の「政治とカネ」のせいに違いないwww〜w、http://www.asyura2.com/10/senkyo86/msg/371.html


◆hanachancause 2010.05.14 09:10
RT @iwakamiyasumi: 意味不明。RT @12koku フジTVニュースJAPAN。箕輪幸人解説委員 「3万人を超える自殺は小沢氏の政治とカネの問題のせい」 http://twitter.com/montagekijyo/status/13917713534


テレビ局解説委員あるいは新聞社論説委員といえば、彼らはいわゆるジャーナリストとしてプロ中のプロの立場であり、そのような意味での自負の意識を強烈に持ち合わせているはずだ。そのプロのジャーナリスト自身が、自らが怒濤の如く連続して垂れ流しつづけた「小沢の政治とカネ ⇒ だから小沢は極悪人だ」というプロパガンダ(大衆的デマゴギー戦略)のハロー効果の影響をまともに受けて、かくの如くけったいな論説を語ってしまったという訳だ。


しかも、このようにけったいな箕輪解説員の“プロとしての論説”を一方的に笑って済まされぬところに我が国の悲惨な現実がある。なぜならば、このけったいな箕輪解説員の“プロとしての論説”を真に受ける無辜の国民層(敢えてB層とは言わぬが…)が異常に多いために、このメディアが仕組んだプロパガンダ(大衆的デマゴギー戦略)は見事に効果を上げ、更に「小沢は辞めるべきだ」の声が爆発的に高まり、遂には次回の「支持率調査」で「小沢は辞めるべきだ」が90%を超えてしまう恐れがあるからだ。


ともかくも、このような訳で、たとえソレがいい加減な「支持率調査」であったとしても怒濤の如く連続して長期間にわたり垂れ流されると、そのハロー効果の影響力は絶大な権力同然のものとなり、プロパガンダのターゲット(この場合は小沢幹事長)に対する攻撃力は殆ど制御不能となる事態が想定されるのだ。まことに「科学と客観性を偽装した連続支持率調査のハロー効果」は恐るべしということになる。


結局、この恐るべき程の破壊力を持つ「連続支持率調査」の不気味さは、何らかのマイナス要因になる政治・社会的出来事(仮にその出来事が誤解・勘違い・間違い・デマ・ヤラセなどに起因するとしても)が起こり、一旦、支持率が下がり始めると、追い打ちを掛けるバッティング報道と共鳴しつつ“次々と連続して行われる調査が不支持のトレンドを拡大再生産する”という「連続マイナス・ハロー効果の罠」に国民一般たる大衆が嵌ってしまうことだ。


おそらく、このように恐るべき程のハロー効果的な社会現象(それがプラス効果をもたらす場合の直近事例はアノ小泉劇場であり、マイナス効果の典型事例は目前の民主党叩き)が起こる背景では、矢張り、あのヒトラーが活用した「客観的と思われる事象」を感覚的に視覚化して表現し、プレゼンテーションすることで、<一般大衆の政治的・経済的な意志を剥奪する現実粉飾の手法>が活用されているのだ。


この手法を映画(映像)美学的に利用して大成功した事例(これは小泉劇場と同じく実効権力側が仕掛けたプラス効果の場合)が、レニ・リーフェンシュタール監督によって製作されたナチス党の全国党大会記録映画『意志の勝利』である(参照⇒http://www.h7.dion.ne.jp/~eiga-kan/Triumph_des_Willens.htm)。そして、我々はこのナチスの手法が目前で政権を取った政治権力の専売特許でないことを肝に銘じなければならない。なぜなら、それは各企業集団やカルト宗教団体など個々の集団単位でも日常茶飯事的によく使われている手法だからだ。


つまり、ここで言う『意志の勝利』とは、実効権力側が映画、テレビ、プレゼンテーション、スポーツ・娯楽的あるいは教育的パフォーマンスを駆使して一般大衆(企業・団体等の所属メンバー)をイメージ美学的な意味(映像美よる快感賦与効果)での<偽りの集合体の実体化>による一種の<情報の非対象化の実現>なのだ。そして、これが恰も「完全な市場原理神話(市場原理主義の暴走)による情報の非対称性がもたらす経済格差構造の発生」の詐欺的構造と相似形であることにも驚かされるはずだ。


<注記>偽りの集合体の実体化(Instanziierung einer Reihe von falschen)


・・・映画を分析することで当時のドイツの社会的心理や社会的イデオロギーを読み解くことを試みたジークフリート・クラカウアー(Siegfried Kracauer/1889-1966/ドイツのジャーナリスト、社会学者、映画学者)が創った用語(同上書)


ともかくも、今や日本の実効権力(=検察・メディア癒着連合体を窓口とする既得権益勢力)が我々の目前で繰り広げているのが映画に代わるマスメディア(テレビ映像とそれを補完する新聞・雑誌等の文字メディア)だ。そして、これらの中で最も大きな影響力をもたらすのが「絶大に大衆受けするテレビ」であることは言うまでもない。そして、そこにこそ自民党政権時代の巨額機密費がコメンテータ、タレント、芸能人、ジャーナリスト、評論家らに提供されたことの重大かつ危機的な意味があるのだ。


その結果は、今まで述べてきたとおりのことだ。つまり、それは、かなり妖しげな「支持率調査」とTVコメンテータら及びその補完的役割を担う新聞等活字メディアにより怒濤の如く連続して長期間にわたり展開されてきた「一連の民主党叩き現象」の象徴たる「小沢の政治とカネ」の問題ということであり、その実り豊かな成果は「小沢の推定有罪」という大衆(偽装された市民目線、その象徴が怪しげな検察審査会による小沢再起訴の決定)によるメディア広場における一種の娯楽化した公開処刑、つまり「見せしめギロチン」あるいは「縛り首」の実行ということだ。


つまり、それこそが実効権力が、『意志の勝利』を介して狙いを定めて見事に成功させた『悪意の勝利』ということに他ならない。しかし、本来の任務(=大衆のため情報の対称性を維持・保守しつつ民主主義のあり方をより良い方向へ改善・深化させる役割)を見失い、それを敢えて放棄してまでこのような『悪意の勝利』のツールを請け負ってしまった日本の主要メディアが激しい自家中毒症状を起こし、やがて自滅への道をひた走ることは、もはや時間の問題であるだろう。


それこそ、主要メディアらの自業自得の選択という他はない。それよりも、今や我々に突き付けられている最重要の課題は、改めて、本来の正しい意味での「市民目線」(決して、アノ怪しげな検察審査会のことではない!)をどのように再構築するかということだ。


(関連ツイッター情報)


hanachancause 2010.05.16 17:19
不気味!コイズミ&飯島の影、三井潰しと 民主党叩きが相似形に見える!RT@leonardo1498:ザ・スクープスペシャ ル第31弾1「検察の裏金問題」元大阪高検公安部長、三井環、冤罪事件。2「断崖絶壁からこつ然と姿を消した容疑者」
http://blogs.yahoo.co.jp/snow_torajima/31360877.html


hanachancause 2010.05.16 14:47
本当に怖い!まさに日本=ヤクザ&●暴国 家? RT @ayarinz:この記事すごいっすね! RT @hana:@ayarinzザ・ヤクザ小泉は怖い、その手下もトテモ怖いです⇒http://hyouhei03.blogzine.jp/tumuzikaze/2010/03/post_14f0.htmlhttp://ptic.jp/u/tl/?ch=tv_asahi #tvasahi


hanachancause 2010.05.16 21:29
@dzaemonn 残念なことですが、闇世界やカルトが此処まで露骨に政治・行政権力中枢へ影響を及ぼしている可能性が高いということは日本の民主主義が所詮は未成熟である ことの証です。それよりも主要メディア総掛りで“その意味での現実”に蓋を被せることは許すべきでないと思います。


naranoryusan 2010.05.12 21:37
再度取り上げ ます。「ジャーナリズムはこれでいいのか?」NHKラジオで経済評論家・内橋克人氏が民主主義・報道の自由を守るために魂の言葉で語っておられます。心あ る者の琴線に触れずにはおれない真の言葉。何度も聞いてしまう・・・拡散を><!http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20100517


hanachancause 2010.05.14 21:12
@hanachancause 我が国のマスコミは民主主義・資本主義・経済学などが未だ進化途上の未完成であること、それ故に必死でその「良き部分」を守る努力をしなければ忽ち堕落す るものであることを“ごく初歩的レベル”から全く理解できていないのではないか?


hanachancause 2010.05.17 09:04
RT @satoshithem: @namatahara 小沢は記者会見で説明してる。それをマスコミがまともに報じないだけ。それより説明責任があるのは機密費から賄賂を貰ったマスコミ関係者。この問題をどのマ スコミも沈黙をきめこむ。これは組織ぐるみで隠蔽してると思われても仕方がない。


hanachancause 2010.05.17 09:12
RT @yamakawaeriko: テリー伊藤って最悪だね。QT@aobadai0301今日サンジャポで機密費芸人疑 惑もあるテリー伊藤は、何を思ったかわざわざ自民党馳浩議員のホームページを印刷して、番組で三宅議員が自分で転倒したと話したという馳浩のデマ情報を 流していた。


osamu9912 2010.05.17 09:10
機密費に外務省機密費が毎年20〜30 億上納、機密費総額は毎年50億(驚き)!評論家への流出、少なく見積もって、20〜30人(2億〜3億/毎年)。3流週刊誌の新政権批判の激化ぶりを考 えたら、多額の機密費が3流週刊誌に直接流れている可能性大!常識的に考えたらここまで毎号毎号書けない!


hanachancause 2010.05.17 09:17
RT @yonjyaru: 裁判以前に如何にも被疑者が有罪は確定的という論調を繰り広げ世論煽動すれば裁判員裁判制度に多大な影響がある。RT@kono_chiha 一般人の場合でも、冤罪被害を極大化させるのはマスコミですよね。RT @yonjyaru: …


osamu9912 2010.05.17 09:16
3流週刊誌の偏向報道ぶりを考えたら自民時代の機密費が直接流れていた可能性大。今から考えたら小泉の周辺スキャンダル、イラク戦争での自衛官35名死亡の件(質問趣意書で内閣が35名と確答)、創価学 会の周辺スキャンダル(従前は新潮、現代等が時々特集記事を書く)等は小泉あたりからピタット止む?なぜ?


(追記)


5/16テレビ朝日が放送した鳥越俊太郎氏のザ・スクープ/検察の裏金疑惑関連のでっち上げ逮捕事件」について(「連続支持率調査・ハロー効果」による民主党叩きの原点となった事件=小泉内閣&検察が共謀した恐るべき政治犯罪)


chateaux1000 2010.05.16 17:46
5/16放送、テレビ朝日鳥越俊太郎氏の「ザ・スクープ」:「検察の裏金」を暴露した元大阪高検公安部長三井環氏を「でっち上げ容疑」で逮捕して1年8か月実刑下獄させた原田・元最高裁検事総長、森山・法相、小泉・元首相の罪は重い。⇒そのビデオがネット上で公開された、http://channel.pandora.tv/channel/video.ptv?ref=em_over&ch_userid=eichieichi&prgid=37879882



・・・このビデオを見ると、現在の<異常過ぎる民主党叩きの原点がこの事件にある>ことが分かる。つまり、当時の<小泉首相と検察幹部の手打ち=検察裏金の公式な隠蔽>が元凶となり、日本の国家としての<政治次元での正義と悪の立場が逆転している>のだ。



・・・つまり、「濡れ衣の悪=三井環民主党、偽装善=自民&検察」に偽装された訳だ。主要メディアはこの事実を知っているが、国民を裏切り「偽装善=自民&検察」をかばっている、というより、おそらく機密費関係等で弱みを握られていると思われる。この放送でテレビ朝日と鳥越氏は敢えて大きなリスクを取ったことになるだろうが、その貴重な勇気に拍手を送る。


・・・このビデオの中の管直人氏の証言に注目!多くの日本国民は、この真実に早く気付かぬと日本がやがてナチス的空気に本格的に覆われ始めることを覚悟すべきかも知れない。



【エピローグ画像】Celine Dion - The Power of Love