toxandoria:旧「toxandoriaの日記」

W,Ⅴ.O.クワインによれば、地理や歴史から物理学や数学、論理学までに至る知識や信念の総体は周縁部(フリンジ)でのみ経験と接する人工の構築物ないしは「境界条件が経験であるような力(持続的ダイナミズム)の場」とされ、この描像の下で理論(又はイデオローグ)と合致しない観察結果が得られたとき生ずるのは何らかの特定の仮説の撤回ではなく、信念体系内部の各命題に割り当てられていた真理値の再配分であり、そこには多くの選択の余地(つまり無限の可能性が絶えず拓ける状態)がある。中山康雄著『科学哲学』(人文書院)

「普天間移設&ルーピー鳩山」問題の深層、情報の非対称性からの考察

toxandoria2010-05-29



<注記>これは、初めにツイートした内容を記事として纏めたもの。【QT】が付いたパラグラフは、他記事からの部分引用であることを示す。


【プロローグ画像】レオナルド・ダ・ヴィンチ『モナ・リ ザ・ゲラルディーニ(ラ・ジョコンダ)』




Leonardo da Vinci.(1452-1519)「Mona Lisa Geraldini(La Gioconda)」1503-1506 Oil on wood 77×53cm Louvre Paris 、France.


(プロローグ)『モナリザ』の視線が意味すること


ルーブル美術館の解説によれば、あまりにも有名なこの肖像画にはモナ・リザ・ゲラルディーニの容貌を認めるのが適当とされており、この女性は1495年にフィレンツェ貴族フランチェスコ・デル・ジョコンダと結婚したので『ジョコンダ』とも呼ばれる。


イタリア・ルネサンスを代表する万能の芸術家レオナルド・ダ・ヴィンチが描いただけあって、この絵には様々な仕掛け(謎)が施されており、その一つがその“微笑”の視線の行き先についての謎だ。


我われ鑑賞者は、暫しこの絵の前に佇み、やがて少しづつ移動するうちに何やら落ち着かぬものを感じ始めるはずだ、その原因は恐らくこのモナ・リザの視線の行き先の曖昧さにある。


つまり、両眼の瞳そのものはただの二つの黒点にすぎない。それにもかかわらずこの絵が見える範囲で前後左右に色々と移動してみると、我われは彼女の視線から逃れられぬことを悟り大いに驚く。そして、これこそが肖像画特有の錯視効果によるものである。


両眼の瞳はただ二つの黒点にすぎぬにもかかわらず、我われ鑑賞者は、『ジョコンダ』の表情全体の微細な相貌変化という画家が意識した二次元画面での巧みな描法が脳内での二次元→三次元の変換作用を齎すため無意識の内に騙されるのだ。


我われがこの肖像画の錯視効果(呪縛)を免れるには、肖像画の主人公『ジョコンダ』が生身の人間である限り実はダ・ヴィンチが描いた“モナ・リザの微笑”については多方面からの視線が可能だという“現実=リアリズムの感覚”を想起すればよい。


この“モナ・リザの微笑”が三次元空間に立つ立体的彫像である場合の姿をリアルに想像(イマジネール)することも、同様に我われが正気を取り戻すのに役立つ筈だ。


あるいは、遠景の前に拡がる三次元の現実空間に佇む彼女のリアルで豊満な肉体の全身像をあらゆる角度から眺めることをイメージするだけでも同じ効果をもたらすだろう。


心すべきは、そのダ・ヴィンチが仕組んだ二次元空間で微笑む“モナ・リザ”の謎に取り込まれ(マインドコントロールされ)ている限り、我われは決して彼女のソノ視線から逃れられぬということだ。


それは、天才レオナルド・ダ・ヴィンチが、生身の人間としての自覚的批評・批判の眼を絶えず持たぬ限り我われ鑑賞者は「平面的で分かりやすいイメージ」に騙され易いことを見透していた証拠なのだ。


それこそ天才レオナルド・ダ・ヴィンチが仕組んだ善意の“情報の非対称性の罠”(一種のエスプリ)に他ならないのだ。が、同時に我々は、このような“情報の非対称性の罠”が悪意と打算で仕掛けられることもあり得ることを心しておかなければならない。


(本論:「普天間移設&ルーピー鳩山」問題の深層、情報の非対称性からの考察)


対米・第一次敗戦(太平洋戦争)と同・第二次敗戦(普天間問題)の違いとは?前者は情報の非対称性の悲劇でソレが2010.5.28まで続いたこと、後者は同じ敗戦ながらもツイッターなどネット環境深化で情報の対称性に接近し得たこと。


今や自民党ら実効権力と癒着した新聞・TVのデマゴーグはバレており、これこそ“ルーピー”と自称もする鳩山の実績だ。他方、自民党のエース小泉進次郎小沢バッシングの黒幕の一人とされる米ジェネラル・カーティスhttp://minnie111.blog40.fc2.com/blog-entry-1560.html指導下にある)が中曽根の孫と共に日本ならぬ自民党の将来を担うそうだが、これなどは植民地日本総督の引継ぎに過ぎぬことで、日本国民を小馬鹿にした話だ。


しかも、鳩山は「基地負担の沖縄県外又は国外への分散及び在日米軍基地の整理・縮小に引き続き取り組む」という連立与党有志180名の「5.27緊急声明」の要求を十分に重く受け止めている。Cf. http://www.hatatomoko.org/SCN_00016.pdf


この鳩山に積極果敢に抵抗したのが実効権力と癒着した対米隷属の外務・防衛官僚と自民機密費汚染の田原らジャーナリスト、新聞・TVメディア、同御用コメンテータ・評論家・芸能タレントらだ。


米国側の本音は虚構の冷戦構造維持による多額軍事費用の日本への押しつけだ。例えば ⇒ Cf.http://twitter.com/kono_chiha/status/14916603372http://www.the-journal.jp/contents/kokkai/2010/05/post_220.html


そして、2010.5.18まで続いた実効権力とメディア・スピンによる国民騙しの成果が日米両サイドの軍需利権屋らを増殖&跋扈させてきたという現実がある。更に、その背景には<日本列島を挟む偽装冷戦構造構築>の現実がある。その意味で余りにタイミングが良い<韓国哨戒鑑沈没事件の背景>も妖しい。Cf. http://www.the-journal.jp/contents/kokkai/2010/05/post_220.html


故に、日本列島を挟む偽装冷戦構造構築に加担しデマゴーグを拡散してきた実効権力と対米隷属の外務・防衛官僚および自民機密費汚染の田原・三宅らジャーナリスト、新聞・TVメディア、同御用コメンテータ、評論家、みのもんたテリー伊藤ら芸能タレントたちの罪は重い。


しかも、この偽装冷戦構造を奇禍と見る「みんな、たちあがれ、日本創新(実態は自民ネオリベ派と極右の野合を狙うファシズム一派)」ら新党が保守本流を偽装しつつ「軍務官僚・司法官僚・統制派官僚」結託の復活を画策している。


日本列島を挟む<偽装冷戦構造構築>に加担し扇動してきた実効権力と対米隷属の外務・防衛官僚および自民機密費汚染の田原・三宅らジャーナリスト、辛坊・みのら新聞・TVメディア人、同御用コメンテータ、評論家、テリー伊藤ら芸能タレントらの主張は限りなく妖しい。


従って、この背景で行われた辺野古明記の日米共同声明と福島大臣罷免についての短兵急な評価は無意味。些か“交渉展開の兆し”ありやの期待の視点では失望感あるが、むしろ次の三点で爾後こそが国民意志で対米隷属を脱出する正念場のプロセスと見るべきだ。


(1)現行案について自民党の責任が露呈・周知・明確化


(2)沖縄米軍基地に対する国民自身の責任意識が漸く萌芽=偽装右翼ならぬ保守本流についての理解が深化


(3)福島大臣の罷免で沖縄県民中心の強力な反基地意志が確立


警戒すべき点は「政治とカネ」検察戦略と連携した<実効権力(自民党&新党絡み)とメディア扇動>による政権交代意義の消滅・希薄化&シラケ空気蔓延化であり、その意味で日本植民地の対米解放&民主化闘争はこれからが本番なのだ。


【QT】これまで大手紙の論調は<日本の守りはアメリ海兵隊がやってくれるのだから手を出すな>という主張だった。この酷いデマゴーグ(意図的虚報の散布)こそ、日本の空に暗雲を齎している「情報の非対称性の罠」に他ならない。そして今日5/26の日経1面記事はクーデターの勧めだから絶句した。Cf. http://bit.ly/bvaacK


因みに、日経・社説5/29は「万死に値する失敗なので鳩山首相切腹すべき」の論調で書いている。もはや、日本の主要メディアは国民を見ておらず、宗主国アメリカの利益を代弁する買弁植民地デマゴーグ新聞のレベルまで劣化したようだ。


【Qt】自衛官の最高司令官へ不服従事件が相次ぎ、命令貫徹の原則、文民統制 の原則が危ぶまれている。Cf. http://bit.ly/bvaacK


【Qt】日本は、軍務官僚・司法官僚・統制派官僚の結託によって、軍事独走化し無謀な戦争化路線に突っ走った歴史を少し前に持つ。Cf. http://bit.ly/bvaacK


【Qt】その日本にとって、現在の自衛官の上官批判連発は、外部環境がどうあろうとも徹底的に直す必要のある事態以外の何者でも無い。Cf. http://bit.ly/bvaacK


【Qt】閉鎖的巨大組織の中の苛め文化が根強い日本組織だから上官へ絶対服従の原則があれば相当歪んだ事が起きてるのは自衛隊の内情を書いた本を読めば直ぐ分かる。Cf. http://bit.ly/bvaacK


【Qt】ところが、あろうことに日本経済新聞は、今の事態を<鳩山が悪いのだから自衛官の態度は正しい>という論調で語る。おかしな話だ。Cf. http://bit.ly/bvaacK


【Qt】総理の手法には疑問符も付くが、方向性は外国軍に頼らず自国で防衛する方向にあるのだから自衛隊にとっては士気高揚する話であって、その逆とはなりえない。Cf. http://bit.ly/bvaacK


【Qt】しかし、日経を始め大手紙の論調は「自民党政府時代の日米合意を変えるな」として現内閣総理大臣の言動をあげつらうものを続けてきた。Cf. http://bit.ly/bvaacK


【Qt】つまり、この日経を始めとする大手紙の論調は<日本の守りはアメリ海兵隊がやってくれるのだから手を出すな>という主張だ。そんな彼らが、日本の米軍基地を殆ど賄う沖縄県民の心を理解している筈がない。Cf. http://bit.ly/bvaacK


【Qt】ともかくも、日経は今の自衛隊は不要の長物だという主張をする。つまり、日経は「自衛隊は不要」だが「クーデターで政権転覆をしろ」と主張してることになる。Cf. http://bit.ly/bvaacK


【Qt】1876年に益田孝が日経の前身・中外物価新報を発刊して以降、日経は保守的な財界・経済人に信頼される新聞を出し続けてきた。先輩らが営々築いた信頼を此処で崩壊させるのか?Cf. http://bit.ly/bvaacK


元来、日本の保守本流の根幹には少数精鋭の自国軍による専守防衛に徹すべしの考えがあった。それに軍務官僚・司法官僚・統制派官僚の結託による軍国主義暴走の経験が加わり文民統制の体験知を得たのだ。


従って、鳩山が言う<自分で国を守る心>の問題は此の保守本流の考え方を重視すべしと理解すべきだ。米軍の駐留が此処まで長引き諸問題を引きずり、それを惹起し続けるのは日本の歴史の現実の痛みと重みであり、それらは日本国民が共有すべき負担だということだ。


しかし、短兵急に駐留米国軍を追放すればよいということにはならない。沖縄県民・日本全国民のこの事態への理解深化を踏まえつつ日本国民のトータルの意志を代弁して堂々と米政府と交渉を続けるべきなのだ。これこそ小沢の「米軍はハワイ指揮下第七艦隊だけで十分」の含意でもあり、実際に沖縄米基地は、このハワイ指揮下第七艦隊に含まれる。


これにケチをつけ「クーデターで政権転覆をしろ」と主張したり、「自民党の過去の仕事(布石)に従って米政府の言いなりになれ」、「こんな失敗をやらかした鳩山は切腹せよ」と主張するなど全く見当外れの観点で鳩山政権を攻撃する主要メディアは自らの理念の根本から崩壊しており、酷いデマゴーグ(意図的虚報の散布)こそが自らの天職と自負する痴れ者の集団と化している。


より危険なのは、みんなの党たちあがれ日本日本創新党(実態は自民ネオリベ派と極右の野合を狙うファシズム一派)らが保守本流を偽装しつつ「軍務官僚・司法官僚・統制派官僚」結託の復活を画策していることだ。


そして、更に危険なのは、主要マスメディアが、此の「ネオリベ派と極右の野合を狙うファシズム一派=みんなの党たちあがれ日本日本創新党」ら自民党分派の新党ブームを<日本の希望の星>として持ち上げていることだ。


このような背景の中で辺野古明記の日米共同声明と福島大臣の罷免が行われた。些かの“交渉展開の兆し”ありやとの期待の視点では失望感は確かにある。が、既述のとおり、次の三点では、これからこそが対米隷属脱出の本番重要プロセスと見なすべきなのだ。


(1)現行案の自民党責任が露呈(2)沖縄基地に関わる国民責任意識萌芽(3)福島大臣罷免により沖縄県民の強い反基地意志が明確化。最も注意すべきは「政治とカネ」戦略と連動した実効権力とメディアの扇動によって折角の政権交代の意義が消滅することだ。その意味で、日本植民地の対米解放闘争の本番はまさにこれからなのだ。


【エピローグ画像】Lara Fabian Jonnhy Halliday requiem pour un fou(痴れ者たちへの鎮魂歌)