toxandoria:旧「toxandoriaの日記」

W,Ⅴ.O.クワインによれば、地理や歴史から物理学や数学、論理学までに至る知識や信念の総体は周縁部(フリンジ)でのみ経験と接する人工の構築物ないしは「境界条件が経験であるような力(持続的ダイナミズム)の場」とされ、この描像の下で理論(又はイデオローグ)と合致しない観察結果が得られたとき生ずるのは何らかの特定の仮説の撤回ではなく、信念体系内部の各命題に割り当てられていた真理値の再配分であり、そこには多くの選択の余地(つまり無限の可能性が絶えず拓ける状態)がある。中山康雄著『科学哲学』(人文書院)

点描ポーランドの風景/グダンスク編、2010.7(ポーランドから衆愚政治に踊る日本への手紙)(第二部)(2/2)

toxandoria2010-10-22



[プロローグ画像]聖マリア教会の尖塔から望むグダンスク市街の眺望
・・・この画像はウイキメディアより。


【プロローグ動画】Chopin - Valentina Igoshina - Prelude Op. 28, No. 15



[画像]グダンスクの風景、ア・ラ・カルト(2/2) (撮影、2010.7.18)



















(第二部/エピローグ)


■もはや泥船化した菅民主党政権へ、「逆上民主主義」から冷静な歴史観に目覚めた「沈着民主主義」への発想転換の勧め(2/2)


…この内容は[点描ポーランドの風景/グダンスク編、2010.7(ポーランドから衆愚政治に踊る日本への手紙)(第一部)http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20101018]のコメント&レスを転載したものである。


・・・・・・・・・・


(01. 2010年10月19日 00:57:42: gubZS0X4ww)to toxandoria


この『鷹眼乃見物(=toxandoria)』ブロガーの投稿、いつも関心を持って読ませてもらっているものだが、いつもは突き放した目線で俯瞰的(ふかんてき)に日本を眺めている投稿氏も、さすがに現下の日本の異常さに居たたまれなくなったものと見える。


すべては、日本についぞ「市民社会」が形成されることがなかったゆえである。この日本には自立的、能動的に動ける市民が存在したことはかつてない。


支配する「お上」と、支配されることが染みついた衆中しかいなかったのが実態である。


明治維新時、政府の「四民平等」の発布に一番反対したのが、百姓農民であった事実を忘れてはいけない。実態的には社会の最下層に位置していながら、名目的には自分達より下層に位置しているとされた穢多(えた)、非人(ひにん)、山窩(さんか)、はちや衆と呼ばれた人々を一番迫害したのが普通の百姓(農民に限らず)達であった。


虐げられ迫害されているものは、自分達を迫害している上位者に自らの怨念をぶつけることはない。より弱いもの、自分達より下位のものに自らの憤懣をぶつけるのだ。


こうした構造は普遍的ですらある。強い相手には喧嘩を吹っ掛けきれない。弱い相手に向かうのだ。哀しいことだが、これが私達の現実である。


日本が未だに米国の支配下にあること、日本人ほんとは皆分っているのだ。日本がおかしくなっていきつつあるのも、米国のせいだと薄々わかっている。だが表立って声を上げることができないのが、今の日本であろう。そうだろ、みんな!


そのガス抜き、鬱屈のはけ口が中国であり、韓国・北朝鮮であり、ロシアに向けさせられているのだ。これまで日本を支配していた米国は良く分っていて、コントロールしてきたつもりなのだろうが、米本国自体が壊れつつある現在、どこまでコントロール出来るのか?


これから先、米国とつきあって、ろくなことなどないことだけは間違いない。


・・・・・


toxandoria to (2010年10月19日 00:57:42: gubZS0X4ww)さま(2010年10月19日 00:57:42: gubZS0X4ww)さま、


大変示唆に富むコメントを賜りありがとうございます。おかげさまで、しばらく嵌り込んでいた思考の隘路から抜け出たような気がしております。


■もはや泥船化した菅民主党政権へ、「逆上民主主義」から冷静な歴史観に目覚めた「沈着民主主義」への発想転換の勧め


ポーランドシュラフタから学ぶべきこと≫


実は、<この日本には自立的、能動的に動ける市民が存在したことはかつてない>ということは承知していました。が、そのことと<ポーランドシュラフタ民主主義のユニークな存在意義>を上手く結び付けて考えることが出来ずにいた次第です。


シュラフタとは、ポーランド独特の身分制であり、それは欧州諸国の貴族とは似て非なる身分制でもあり、古い時代の騎士階級の名残とされる点では日本の武士に似てると言えそうですが、やはりそれとも全く異なるものです。


大雑把に言えば、シュラフタには“マグナート”と呼ばれる土地等大資産を所有する階層から“裸のシュラフタ”と呼ばれる、殆ど無資産でもっぱら農業に従事するシュラフタまで、大シュラフタ〜中シュラフタ〜小シュラフタと言う具合で、その資産所有については多様なヴァリエーションがあり、大シュラフタたる“マグナート”が西欧諸国の貴族にほぼ匹敵するとされています。


そして、シュラフタ身分の最大の特徴は、カジミエシュ3世(在位1333〜70)による国内統一が終わる14世紀中ごろから始まったとされるセイム(ポーランド伝統の身分制議会)で一人一票の全く平等な投票権を資産の有無を問わずに持っている(多様なシュラフタ間で平等な権利の共有意識が存在する)という点です。しかも、一定の条件を満たせばポーランド人以外からもシュラフタ身分になることが可能であり、数は少ないながらもリトアニア人、ドイツ人、ロシア人、チェコ人、ハンガリー人、ベラルーシ人などのシュラフタが存在しました。


このセイムで、全シュラフタの直接参加による選挙によって国王を選出する「自由国王選挙制度」が始まったのは、ヤギエウオ朝で男系が断絶しヴァロワ家のヘンリク・ヴァレズィ(後のフランス王アンリ3世)が選挙で他国であるフランスの貴族の中から選ばれた1573年(それは、英国ピューリタン革命の実に69年前!)に始まっています。


つまり、これは、真に驚くべきことですが英国の「権利の章典(1688)」より100年以上前の16世紀末のポーランドで、「権利の章典」に相当する「立法・行政・司法および課税」と「軍の規模決定や開戦手続き」の議会承認制(後者は軍罰法)という、<王権に対する現代憲法的な意味での授権規範>が既に制度化されていたということを意味します。それだけではなく、更にヘンリク王と議会の間では「ヘンリク条項」と呼ばれる“普遍的という意味で現代憲法的な協約”が結ばれ、「信教自由の原則、国王に対するシュラフタと貴族(大シュラフタであるマグナート)の抵抗権」などが明文化され、いわゆる「シュラフタ民主主義」の基本が確立しています。


しかし、このように先進的な「シュラフタ民主主義」は、「第三次ポーランド分割(1795)」で完全消滅したかに見えましたが、そのシュラフタ身分制は1918年の第二共和制によるポーランド国家の復活とともに憲法上で完全廃止されたにもかかわらず、その最初の消滅から200年以上の時を超えて現代ポーランドの非常に特徴的な精神文化(シュラフタ民主主義の伝統)として立派に生き続けているのです。


そのシュラフタの伝統は、例えば、「ポーランド社会主義政策」が行き詰った時に政府と反体制勢力らで行われる対話の場として国内安定化を目的に設けられ約2ヶ月にわたり実施された超法規的な「円卓会議」で、又その結果としてポーランドの政治権力が実質的に共産党一党独裁から新たに創設された二院制議会ならびに大統領制へ、そして自由主義的経済体制へと移行する大体制転換のプロセスで、あるいは又、EU(欧州連合)への加盟プロセスなどでも隠然たるリーダーシップを発揮しました。


また、少し歴史を遡れば、18世紀後半に支配身分であったシュラフタ層の中で「ポーランド国民」の自覚と意志(一種のナショナリズム)が強化されたときのことですが、第一次ポーランド分割(1772)の直後に「国民教育委員会」が創設され<ポーランド語を教育言語とする学校改革>が行われたことは余り日本では知られていません。そして、ドイツ語やロシア語を押しつけたプロイセン・ドイツやロシアが領有した地域では、ポーランド語教育の学校が密かに地下活動として行われていたことが知られています。なお、オーストリアが領有したクラクフを中心とするポーランド南西部では言語・文化について寛容政策が採られたためポーランド語による教育とポーランド伝統文化が、ウイーン文化と融合しつつむしろ深化しました。


これには、国家づくりの主柱(国民主権地方分権、弱者救済)を支える必須条件として教育を最重視するよう勧めたフランスの啓蒙思想家J.J.ルソーの影響もあるようなのですが、シュラフタたちが、たとえ国家が消え去ってもポーランド語を教育言語とする学校教育が続く限りポーランドは必ず復活できるという信念をが観念同時的に共有していたことを意味します。その意味で、シュラフタ民主主義の伝統はポーランド文化を継承する強い意志と誇りの共有でもあった訳です。


因みに、16〜18世紀頃のシュラフタ人口が全ポーランド人口に占める割合は、ごく大雑把に見れば、ポーランドリトアニア連合王国(1385〜1569)〜同連合共和国(1569〜1795/多言語共存の時代)で7%程度、これをポーランド語人口に限れば、当時でも10%程度になるという推計が一般的であるようです。対使用言語人口比で10%程度というと小さな数字のように思えますが、例えば、ほぼ同時代のフランス貴族の対全人口比が2〜3%程度であることに比べれば、その割合が少ないので全ポーランドに対するシュラフタの役割と影響力が小さいとは決して言えないと思われます。


まだまだシュラフタについて書くべきことはある気がしますが、今ここで纏めておくべき重要な点は、下記の5項目です。そして、ここで言えるのは、これら5つの条件を仮に他国の指導層らが満たすことができる可能性があるとしても、おそらく、<これらの条件が下層民の中から自生的に出現することはあり得ない>だろうということです。その意味で、(2010年10月19日 00:57:42: gubZS0X4ww)さまが仰るとおり、虐げられ迫害されている下層民が理想社会の実現のために社会の指導層になり得たということは歴史上の実績としても殆どあり得ないことと見なすべきようです。無論、希な例外はあり得るでしょうが・・・。


(1)仮にポーランドの如く自国の領土が完全に消失したとき、それでも自国の復活を願いつつ伝統言語を始め他に誇るべき歴史記憶を保守する意志を冷静に維持できるのは、一定以上の教育を受けつつ自国の歴史・言語・文化についての知識をシッカリ身に帯びた者という条件が必要になる(下層民側からすれば、おそらくそれは、いみじくも竹中平蔵やジェームズ・M・ブキャナンらの新自由主義者が指摘するとおりで、そんなことは自分たちとは無関係だということになるのだろう)。


(2)ただ、それだけではなく、伝統言語を始め他に誇るべき自国の歴史記憶を保守しようとする意志を冷静に維持できるようにするためには、まず一種のノブレス・オブリージュnoblesse oblige)的な強い意志と鋭敏な感覚が必要であり、次に、自己覚醒した複数のリーダー階層の者たちが皮膚感覚的なレベルで、これらの文化的記憶と自らが誇りとする国を愛する意志を観念同時的に共有できるという条件が付く。


(3)結局、これら自国の歴史記憶についての意志を観念同時的にリアルにかつ持続的に常時持ち得るためには、シュラフタ層のように<強烈で先進的な民主主義を実現したことがあるという歴史記憶を持つ一定国民層によるノブレス・オブリージュ的感覚の共有>という前提条件が付くことになり、その意味でポーランドにおけるシュラフタ身分の存在は世界でも稀有な伝統ということになる。


(4)無論、ポーランド人の歴史経験的な体験知から、ポーランドシュラフタ身分の取得条件は、財産の多い少ないとか本来の自らのルーツ(民族出自)がどうであるかなどとは原則的に無関係で、むしろシュラフタ身分を新たに獲得するための一定条件(実績)と「先進的な民主主義の伝統」についての契約的理解(観念)が重視されてきた。


(5)その意味では、一見すると似ているように見えるかもしれぬが、メシア待望論的なユダヤ人の如き民族的・宗教的な偏狭さとも無縁である(なお、カトリック教徒が多い現代ポーランドは歴史的な経緯でそうなったのであり、宗教的に寛容であるポーランドは欧州で宗教改革期における血みどろの宗教戦争を経験していない唯一の国でもある)。


フランス革命の評価についてのコペルニクス的転換≫


ところで、フランス革命の評価についてのコペルニクス的転換ということが専門の歴史研究者のフィールドで流行り始めているようです(参照⇒http://ci.nii.ac.jp/naid/110000195561)。端的に言ってしまえば、我々が学んだ教科書的知識の理解は、“漸くフランス革命で現代的市民社会と理想の民主主義が完成したのであり、その原動力はヴァスチューユ牢獄の攻撃に向かい颯爽と先陣を切ったサンキュロット(sans-culotte)層の人々であったというようなことです。


しかし、現実には、フランス革命の主役であった筈の赤いフリジア帽のサンキュロットたち、つまり最下層の労働者階層の人々は、1793年のジロンド派粛清とともにフランス革命の主役から引きずり降ろされ、それに取って代わった革命史の主役は開明派の貴族層とブルジョアジーです。従って、理想の民主主義はいまだに未完成と見なすべきであり、今でも、我々が努力を少しでも怠れば民主主義は頽廃へ向かう恐れがある、そしてフランス革命は民主主義へ向かう契機となったエポックメイキングな大事件であったという訳です。


因みに、伝統のシュラフタ民主主義に比べ現代の民主主義は不十分だなどと屁理屈を騙り「民主主義の赤字」をもたらすポーランド経済はナンセンスだと、「小さな政府、新自由主義、民営化」を強く支持する財政理論(公共経済学)の立場から、ジェームズ・M・ブキャナン(新自由主義公共経済(財政)学の泰斗)にケチをつけられた今のポーランドが、ギリシア発のソブリンリスクとも無縁の形で、OECD加盟29カ国中で唯一の健全な国の姿を見せつつあるという現実は見逃すべきでないと思われます。


ここで観察されるのは、シュラフタ民主主義の伝統を誇るポーランド・エリート層の卓越した「観念同時」的な精神環境が今も重要な役割を果たしているというポーランド政治についての現実の姿です。それは<未だに下賜された民主主義を下々へ伝達する仕事に甘んじる現代日本の中央高級官僚に代表されるエリート層の政治文化的な意味での劣等意識の惨めさ>とは大違いです。


そして、そのようなポーランドの政治・経済の現実が評価されたためか、一つの「プラトー(停滞)状態」に到達したかに見える現在のEU欧州連合)自身が、その東欧における地政学的役割をも含めて今後のポーランドの発展とポーランドの役割分担に大きな期待をかけていることが指摘されています。


それは、「社会主義体制崩壊(レフ・ワレサの『連帯』結成)→円卓会議→自由選挙実施→共産党独裁政権崩壊→非共産党政権誕生→急激自由化政策と財政改革(格差拡大)→中道左派へ回帰(社会的弱者への配慮)→中道政権へ回帰→EU加盟と現代民主主義確立→現在に続く欧州でトップクラスの経済成長を確保」というプロセスで機能した現代的意味で国民主権へ十分配慮したシュラフタ民主主義の伝統が欧州諸国によって認められた結果であるともいえます(画像はウイキメディアより)。


≪「ドイツ・ポーランド間の歴史教科書対話の努力」と「ドイツ&ポーランドの和解」が示唆すること=沈着民主主義の勧め≫


また、これがシュラフタ民主主義的なものと関わるかどうかは疑問の余地があると思われますが、当記事の第二部(1/2)で取り上げたダンツィヒ時代(第一次大戦・敗戦でドイツ領から自由都市へ変わった頃)のグダンスク出身で『ブリキの太鼓』でノーベル文学賞を受けたドイツの作家ギュンター・グラスの“少年・青年期におけるナチスへの関わりの問題”があります。


実は、ギュンター・グラスが、78歳を迎えた2006年8月に自伝的作品『玉ねぎの皮をむきながら』の中で、1944年11月に満17歳で志願が許可されたのでナチス武装親衛隊ヒトラーに最も近い軍隊組織の一つ)に入隊し、ドイツ国境に迫るソ連軍を迎撃する装甲師団に配属された経験があることを告白したのです。これは先ずドイツで大きな波紋を呼び、ポーランド側にも飛び火しましたが、今はドイツ・ポーランド両国で批判の声は非常に小さくなり、波紋はグラスへの理解の方向へ終息しつつあるようです。


おそらく、このようにしてギュンター・グラスへの理解が深まってきた背景には、当記事の「グダンスク編・第一部」でも触れた<ドイツ・ポーランド間の歴史教科書対話、参照⇒http://www.polinfojp.com/kansai/pdrcznk.htm>の実績ということが考えられます。これには主に「第二次世界大戦」終了後の国境線変更に絡みポーランドの外へ追放されたドイツ系住民の問題など、かなり深刻な事情も絡んでいます。しかし、今もって息長く続けられる<ドイツ・ポーランド間の歴史教科書対話>の努力が、グラスの問題についても光明となっていることが考えられます。


そして、このようにドイツ・ポーランド両国に跨る歴史問題について常に冷静な方向を導いてきたのが、ドイツ側の徹底した戦争責任分担(国民一人ひとりへ責務の程度に応じて責任配分するという考え方)とポーランド側の指導層(おそらくシュラフタ精神を帯びた)らの冷静で真剣な理解努力ということです。無論、何事にも例外は十分あり得るとしても、ドイツ側の指導層の見識の高さも日本のそれとは比較にならぬようです。


例えば、一般には殆ど話題にもなりませんでしたが、「ドイツ:第一次大戦の賠償金を完済 92年かけ(第二次大戦の敗戦の賠償金は1988年に完済)、http://mainichi.jp/select/today/news/20101004k0000e030036000c.html」という報道がありました。その息の長さには驚かされますが、このような歴史的時間をまで視野にいれた財務・税務政策の根幹部分をリードできるのは、やはり優れたドイツの指導層の責任感ということが背景にあると思われます。絶えずマスゴミ好みのポピュリズム(支持率のアップ・ダウン)を気にしながら、近視眼的な法人税増税論議に右往左往する日本の政財界エリート層がとても真似できることではなさそうです。


片や、ここで我が国における国家指導層の現状とポーランドシュラフタの伝統を見比べると、その余りの彼我の大きな落差に愕然とします。我が国の現状は、民主主義国家としての「三権分立」の確立どころか「三権癒着腐敗」の定着とでもいうべき、おぞましい限りの惨状です。しかも、そのことに対し第四権力であるべき主要メディア(新聞・TV等)が健全な批判力を発揮するどころか「三権癒着の共犯者」であることをひけらかすという倒錯ぶりです。


しかも、例えば、大阪地検特捜部の元主任検事による証拠改竄事件で福岡高検検事長(当改竄当時の大阪地検検事正)らが辞職するにあたり(高官の辞職、つまり蜥蜴の尻尾切りの連鎖でコト足れりとするのがおかしいと思うが・・・)、彼ら高官の引責辞職が異例であること、及び彼らが天皇任命の認証官であるため閣議決定手続き云々で時間がかかるとか報じられているが、この姿はとても現代民主国家のものではなく、その繁文縟礼きわまりない文章経国主義(もんじょうけいこくしゅぎ)の行政手法を見せつけられることで、我々は恰も平安初期(9世紀初頭、弘仁・貞観文化)の時代へタイムトリップしたかのような幻惑感に襲われるというあり様です。


ともかくも、このような日本の民主主義に関わる惨状を、あの16世紀末ポーランドの<ヘンリク条項の先進的エピソード(「ヘンリク条項」と呼ばれる“現代憲法的な普遍の協約”が結ばれ、「信教自由の原則、国王に対する貴族の抵抗権」などが明文化され、いわゆる「シュラフタ民主主義」の基本が確立したこと)>と比べただけで、如何に<現代日本の民主主義の姿>が異常で倒錯的で低劣で、かつ幼稚であるかが理解できるはずです。


それだけでなく(これは、当記事の『第二部−1/2』でも述べたことですが)民主党への政権交代により漸く米国型の新自由主義や徹底した個人主義(ランディアン・カルト)を前提とする小泉・竹中流の「小さな政府論」が批判されるようになった昨今、これらの論争へ超然としていた立場のアカデミズムの中から、一時期(ナチス政権が成立した1933〜1945)ナチスの法理論を支えたことがあるカール・シュミット(Carl Schmitt/1888-1985/ドイツの公法学者)再考の動きが急に出始めたという些か背筋の寒くなる現実があります。


無論、「カール・シュミットナチスヒトラー」ではなく、たしかに彼の公法学者としての広範な学識のスケールとエソテリシズム(Esotericism)までもが視野に入る、その発想の豊饒さには余人に換え難い稀有のものが感じられます。しかし、彼の思考の根底にあるのが、昨今の先端的生命論とも調和し得るファスケス(政治権力論と生物多様性論の調和可能性にすら貢献し得る公理としての暴力と戦争の役割)の再評価であるという点について、慎重かつ十分に批判的な視点を持つべきだと思います。


それは、“カール・シュミット”ファンを自称する人々の口から“現代の世界と日本に漂うやり切れない閉塞感を完璧に払拭できる非常に刺激的で爽快な思想だ!”という類の絶賛のコトバが共通して聴こえて来るからです。また、伝聞ではありますが、You-tubeでも視聴できる「ヒトラーの“意志の勝利”の演説」(下記、参考動画★)に大いに共鳴する人々が我が国のインテリ層や社会の指導層を中心に増えつつあるということも気がかりです。


★【参考動画】Adolf Hitler - Closing Ceremony - Triumph of the Will



まさにカール・シュミットナチス・ドイツの御用学者としてヒトラー政権に協力していた、その最中に、国際連盟監視下の自由都市(国家)ダンツィヒ市民たちは悉く残虐な戦禍の下で途端の苦しみと恐怖の日々に耐え抜いており、かつ数多の貴い人命が失われました。しかしながら、やがて第二次世界大戦で焦土と化したダンツィヒ市街の建造物は、ポーランドシュラフタの伝統意志を継ぐ意欲的な市民らの手によって往時の姿を取り戻し、中世ポーランドの雰囲気を醸す美しいダンツィヒの街並みが再現されたのです。


奇しくも、民主党の代表選を目前とする不可解なほど絶妙なタイミングで<無資格・竹内行夫元外務次官が最高裁判事へ任官、冤罪・村木元厚労局長が無罪判決、悪徳日本振興銀行が破綻>など尋常ならざる異形の諸問題が相次ぎ噴出し、続いて大阪地検特捜部の元主任検事による証拠改竄事件と検察審査会・小沢強制起訴事件が起こったことは、かつて「日本国憲法の授権規範性と三権分立の原則を無視して《暴政の無数の子だね》を撒き散らした《小泉クーデター劇場》」の奥底にシッカリと<日本の実効権力という名の魔物>が潜んでいたことの証に他ならず、今やその魔物が、再び、ゴールデン・スランバー(Golden Slumbers)の“まどろみ”から覚めつつあるということに他なりません。


最後に、世界に例を見ないほど異形な現代日本民主主義の惨状(立法・行政・司法三権の癒着腐敗)に関連する最新のツイッター上のトピックスを以下に列挙・転載することで、この論の締めくくりにしたいと思います。そして、一日も早く、このように悲惨な日本の<逆上民主主義(参照⇒http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20101018)>が、ポーランドシュラフタ民主主義的な価値観に学びつつ<沈着民主主義>へ軌道修正されることを願うばかりです。


(関連参考ツイッター情報)


hanachancause 2010.10.21 20:46
cookiedowntown検察審は密室で行われ、非公開。裁判員制度が裁判への市民参加を口実に強行されたのと同じく、検察審は市民感覚金科玉条にしており、つぎは市民参加という名目の秘密警察が登場するかもしれない。愚かなる市民、扇動される市民、感覚で判断する市民が、モンスターとなって暴れまわる:嵐山光三郎


hanachancause 2010.10.21 18:30
edmontchanRT @kamitori: RT @hanayuu: 民主党政権が豹変し「老人の医療費の大幅な負担増」を突然決定した
hanachancause 2010.10.21 19:10


shigex_yokohama…cont) 前特捜部長を首にしたり、検事総長が法相に頭を下げるパフォーマンスをマスコミに披露して幕引きをはかろうとしているが頭を下げて済むと思うな。問題は人ではなく制度である。取調べの可視化、裁判所が検面調書の絶対視を見直すなどの制度改革がなされ


hanachancause 2010.10.21 18:59
@ompfarm ありがとうございます。十年位前からその傾向はあるのですが“閉塞感を払拭する刺激的で爽快な思想=K・シュミット”ファンが無批判に増殖しつつあるようで不気味です。内なるヒトラーの滲み出しもマスゴミ(特に朝日新聞)の責任が大きいと思ってます。


hanachancause 2010.10.21 17:41
marchenkoffやはり、「大阪地検特捜部(だけ)による前代未聞の、あり得ない不祥事」という偽りのストーリーで片づけたいようですね。 QT @47news 速報:柳田法相が大林検事総長に異例の指示。「検察の信頼は地に落ちた。国民の信頼を得るよう努力を」


achancause 2010.10.21 17:41
marchenkoffやはり、「大阪地検特捜部(だけ)による前代未聞の、あり得ない不祥事」という偽りのストーリーで片づけたいようですね。 QT @47news 速報:柳田法相が大林検事総長に異例の指示。「検察の信頼は地に落ちた。国民の信頼を得るよう努力を」


hachancause 2010.10.20 10:52
第五検審が起訴ありきで動いていたことは、石川議員取調べ時の吉田副部長の「いずれ小沢は検審に起訴される」発言からも明白。RT @4219take 「第5検察審査会事務局は存在しない審査員で架空議決した」を確信。 http://civilopinions.main.jp/


hanachancause 2010.10.20 10:54
御意 RT@mirukumi:@uragamitadashi「東京地裁の小沢氏の申し立て却下について法学者は何の意見もないのか。沈黙は金ではない学問の研究は何の為だ。世の法学者は全員地裁決定に賛成か」学問研究が現実問題へ対応能力をもたぬなら職業保持の為、学問の為の学問でしかない。


hanachancause 2010.10.19 13:03
それはナチス的国家の意志http://www.youtube.com/watch?v=80lLU5-yji8&feature=relatedと相似、違いはポーランド回廊・東欧を軍事凌辱した領土拡大のグローバル金融市場原理なる抽象観念への代替だけ、昨今の日米学界でのカール・シュミット再礼賛の空気急拡大が不気味!⇒http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20101018


hanachancause 2010.10.19 11:53
【QT】昨年3月の検察による西松事件でっち上げ強制捜査がなければ小沢は昨年9月に首相となり過度円高抑制、景気回復、普天間基地海外移転、良好日中関係、対等日米関係、官僚支配脱却、記者クラブ廃止、取調可視化等は今頃実現していた。http://blog.goo.ne.jp/yampr7/e/88d2eb7beadc759fa0fd4fbc963a01cf


hanachancause 2010.10.19 11:52
【QT】「小沢バッシング」の企画・実行部隊に米国支配層、自民党清和会、検察、大手マスコミ、民主党反小沢勢力、共産党を含む全野党に加え、いよいよ裁判所が表舞台に登場した。http://blog.goo.ne.jp/yampr7/e/88d2eb7beadc759fa0fd4fbc963a01cf via


hanachancause 2010.10.19 11:52
【QT】東京地裁は10/18に小沢が一昨日提訴した東京第五検察審査会の起訴相当議決の無効と強制起訴への弁護士指名執行停止の訴えを却下した、これほど重要な案件をたった一日の審理で門前払いしたのは始めから却下の結論があったから。http://blog.goo.ne.jp/yampr7/e/88d2eb7beadc759fa0fd4fbc963a01cf via ついっぷる/twipple


hanachancause 2010.10.19 11:51
【QT】小沢は新聞社が電波を支配して巨額の利益と世論支配を可能にしている 「クロスオーナーシップ制廃止」を主張したので大手の記者クラブメディアとっては最大の「利権破壊者」である。 http://blog.goo.ne.jp/yampr7/e/88d2eb7beadc759fa0fd4fbc963a01cf


hanachancause 2010.10.19 11:51
【QT】「村木冤罪事件」は「小沢バッシング」と同じ時期に小沢民主党政権阻止、小沢抹殺の同じ目的で実行された謀略、背後に戦後日本支配継続と深化を狙う米国支配層と自民党清和会の強い意向があった。http://blog.goo.ne.jp/yampr7/e/88d2eb7beadc759fa0fd4fbc963a01cf


hanachancause 2010.10.19 11:51
【QT】国民生活が第一、官僚支配打破、対等な日米関係、緊縮財政より財政出動で景気回復らの政権公約実現を目指す小沢が米国支配層、自民党清和会、検察、大手マスコミによる戦後最大の政治謀略で抹殺されつつある。http://blog.goo.ne.jp/yampr7/e/88d2eb7beadc759fa0fd4fbc963a01cf


hanachancause 2010.10.19 11:23
@igabin 【QT】こんな重罪でも辞職で済む官僚天国日本、天下り官僚員天国日本、これら悪行を止める法律も変える方法もない日本、完璧な国民審査投票も無い世界で珍奇な日本。http://www.asyura2.com/10/senkyo97/msg/785.html


hanachancause 2010.10.19 10:03
【QT】ジャーナリスト西岡研介:検察裏ガネの闇、前特捜部長と暴力団…検察腐敗のすべては裏ガネから始まった⇒週刊朝日10/29号


hanachancause 2010.10.19 06:03
御意、類は友を呼ぶRT@ompfarm 尖閣問題、中国反日デモ習近平氏の中央軍事委員会副主席就任、統治同時性連鎖 QT @hana 判・検・官房グルグル!RT@ompfarm 今回東京地裁の小沢氏申立て却下理由「行政訴訟は馴染まない」この言葉、申立て時に仙石官房長官が述べた言葉


hanachancause 2010.10.19 06:01
実効権力正体の一端が顕現、懲りぬ日本は再び大政翼賛の時代へ? RT @leonardo1498: 【売国奴、隷属派大集合】小池百合子茂木敏充元、奥田碩民主党から仙谷由人玄葉光一郎:小泉勉強会5月にも旗揚げ 前原氏も参加、再編布石2008/04/14 47news @hana


anachancause 2010.10.18 22:49
判・検・官房グルグル! RT @ompfarm: 今回の東京地裁の小沢氏の申立て却下理由、「行政訴訟は馴染まない」。この言葉、申立て時に仙石官房長官が述べた言葉だ。


hanachancause 2010.10.18 22:47
判検グルグル!RT@isaac_kan国家権力打倒が階級闘争コアだった共産党はクズだしRT@toracyan06 小沢さんの求めた仮差し止めの申し立てを却下した川神裕裁判長はS.62. 4. 1〜H. 1. 3.31検事してたんだ。なんだかねぇ、国も検察も裁判所も、ぜ〜んぶグル


hanachancause 2010.10.18 21:27
司法(裁判所・検察)が違法する(裏ガネ作る)国ニッポン!⇒東京地方裁判所は小沢の主張を退け手続の停止を認めない決定をした。強制起訴に向け急ぎ今月中に検察官に代わり起訴・裁判を担当する指定弁護士を選任する予定。http://www.nhk.or.jp/news/html/20101018/t10014658821000.html


yurikalin 2010.10.18 19:59:30
存在すら不明な審査会とやらに善良な国民の人生を委ねて良いワケが無い! RT @hanachancause RT @h_hirano第5検察審査会事務局は「会議録はない」と回答。この審査会の審査内容の検証も、その信用性を担保することもできないことになる。 ──徳山氏オリーブニュース


hanachancause 2010.10.18 17:25
司法・検察批判の必読書⇒元大阪高検公安部長・三井環著『権力に操られる検察』(双葉社)、なぜ検察はかくも乱暴な捜査を繰り返すのか?検察裏ガネ告発で逆に逮捕された三井氏が権力に毒され組織の病理を抉る!http://www.keymannet.co.jp/listen/detail.php?id=259


hanachancause 2010.10.18 10:29
暗黒の蝶番? RT @jh8bss: 危ない組織? QT @hanachancause: 【QT】「全国検察審査協会連合会」は単なる親睦団体とは思えない巨大な組織、http://www.asyura2.com/10/senkyo97/msg/719.html


hanachancause 2010.10.18 09:54
RT @kamitori: RT@hanachancause@h_hirano: 第5検審の会議録を公開せよに対して第5検察審査会事務局は「会議録はない」と回答。これが事実なら検察審査会法第28条に違反。この審査会の審査内容の検証もその信用性を担保することもできないことになる


hanachancause 2010.10.17 12:42
【QT】来年3月期は3期連続の赤字見込みの朝日新聞社で「希望退職」に記者が大量応募、http://seiji.yahoo.co.jp/column/article/detail/20101007-03-1201.html


hanachancause 2010.10.17 11:48
確かにB層は納得するかもネ! RT @himurotakasi: 【辛坊治郎の暴言〜小沢擁護を言うものは小沢からカネをもらっている発言】証拠映像はhttp://www.youtube.com/watch?v=VWhYbcwgFKA、これは充分名誉棄損の条件を満たしている。辛坊および日テレグループを告訴すべし。


hanachancause 2010.10.17 11:46
【QT】検審法40条で<議決後7日超の掲示遅れは違法>、強制起訴決議は政治資金収支報告書記載が数カ月ずれてたという。ならば、この決議当事者たちは自らが議決後7日間の掲示期間を超えて初掲示した事実につきどう説明するつもりか。説明してみろ!http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/63d2189dc7705f1371abd456665b8c59?fm=rss


hanachancause 2010.10.16 17:43
RT @kazu1961omi 結局、西松事件も陸山事件も検察の見込捜査の失敗。その失敗を糊塗するtため「政治とカネ」の概念規定が曖昧で便利なキーワードに飛びついたわけ。村木さん事件と基本構図は同じRT@WarszawaExpress 『週刊朝日』山口⇒@kazu1961omi


hanachancause 2010.10.16 12:41
RT @leonardo1498: 冤罪で人を陥れて出世:事件をでっち上げて出世「検察利権」(週刊朝日 2010年10月15日号 http://news.nifty.com/cs/magazine/detail/asahi-20101006-02/1.htm @hanachancause


hanachancause 2010.10.16 12:32
RT @kamitori: 今、河上和夫の天下りを調べたら、いくつもある中に、「遊技産業健全化推進機構」がありました。パチンコ・スロット産業です。そういうところに甘いわけがわかりました。RT @ngc3333: 歴代検事総長電通天下りしている。そういうことだったのか。


hanachancause 2010.10.16 05:15
法務省・高検は火消しに大慌て!⇒【QT】前特捜部長ら懲戒免職へ 証拠改ざんで法務省、今年1月まで大阪地検検事正だった三浦正晴福岡高検検事長らも事情を聴かれており、法務省監督責任が及ぶ範囲の確定を急いでいる。http://www.47news.jp/CN/201010/CN2010101501000992.html


hanachancause 2010.10.16 05:04
RT @kuruminooya: 小沢一郎への政治資金疑惑は強制捜査をされても何の証拠も出てこないのに疑惑だけが突出してマスコミが騒ぎ立て、彼の政治生命を絶とうとするのも既成権力とマスコミの癒着、司法を握られている怖さを見る事が出来る。


hanachancause 2010.10.15 18:13
@hanachancause 高検リーク記事がメディアを飾る現況では、FD改竄で懲戒解雇された前田被告(元主任検事)の何らかの闇(裏)取引による虚偽供述の可能性が全く排除できない。


hanachancause 2010.10.15 17:09
十分あり得る! RT @santakesan: 今回前田恒彦検事が逮捕されたけど また検察のストーリーに沿った調書を作成するのは 間違いない無いだろう。そのストーリーは前田恒彦検事も納得済みだったり!


【エピローグ動画】Sarah Brightman - Fleurs Du Mal [HD] [Widescreen](ウイーン、シュテファン大聖堂)