toxandoria:旧「toxandoriaの日記」

W,Ⅴ.O.クワインによれば、地理や歴史から物理学や数学、論理学までに至る知識や信念の総体は周縁部(フリンジ)でのみ経験と接する人工の構築物ないしは「境界条件が経験であるような力(持続的ダイナミズム)の場」とされ、この描像の下で理論(又はイデオローグ)と合致しない観察結果が得られたとき生ずるのは何らかの特定の仮説の撤回ではなく、信念体系内部の各命題に割り当てられていた真理値の再配分であり、そこには多くの選択の余地(つまり無限の可能性が絶えず拓ける状態)がある。中山康雄著『科学哲学』(人文書院)

原発バベルの塔の再建を情念的にまさぐる日本、フクシマに科学の眼で<死の街>を見たドイツ、その差異の妄想的考察

toxandoria2011-09-18



【参考動画1】Sarah Brightman -Fleurs Du Mal( Live in Wien )


【画像1】ピーテル・ブリューゲルバベルの塔

・・・Pieter Bruegel (ca1525-1569) The Tower of Babel 1563 Oil on oak panel 114 x 155 cmKunsthistorisches Museum Wien 、Vienna


(プロローグ)ピーテル・ブリューゲルバベルの塔』が現代日本へ語りかけること


・・・「バベルの塔」は、とても人間の手では実現不可能な<天まで届く高層タワー>を造ろうとして失敗し、遂には全てが崩落・瓦解したとされる<途方もなく傲慢かつ空想的で実現不可能な計画>の象徴である。そして、ウイーン美術史美術館(Kunsthistorisches Museum, Wien http://www.khm.at/en/)の所蔵で知られるピーテル・ブリューゲルバベルの塔』は、このテーマを非常に緻密に描いた傑作とされる。


(関連ツイッター情報)


hanachancause2011.09.18 05:28
同感!RT@Avocadoll チエルノ事故の五年後にソ連崩壊RT @tokaiama:原発は50年先に必ず貢献・・・経団連→フクシマ事故のせいで50年後に日本は存在しないというのが世界の常識 チェルノブイリ事故がソ連を消滅させたようにhttp://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110905-00000548-san-bus_all


hanachancaus2011.09.18 02:50
東日本全体が原発由来の「死の街の仲間」になったということ!⇒東日本全域が放射能汚染されたことが明らかに、WSPEEDIの結果を日本原子力研究開発機構が発表、http://paper.li/takapapacom/fav?utm_source=subscription&utm_medium=email&utm_campaign=paper_sub


hanachancaus2011.09.18 02:43
死の街の原因(原発)で地域・街の経済を活性化させるという、これら首長は悪魔か鬼の手先にに見えるではないか!⇒原発ゼロでは経済停滞…福井4首長が国に訴えへ 読売http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20110917-OYT1T00670.htm?from=tw


・・・周知のとおり、バベルの塔は聖書の中の伝説の一つ(旧約聖書、創世記−第11章)であり、ノアの子孫のニムロデがバビロニア帝国で建造しようとした巨大な塔とされるが、現実的にそれは古代メソポタミアに多くみられたジッグラトという階段状の建造物であったらしい。


・・・バビロニア帝国を支配した、当時のアンシャンレジームに繋がる勢力(実効権力者らのネットワーク)は、傲慢にも、当時としては最高レベルの先端的建築技術者らを集め、<バベルの塔>なる、無謀で余りにもリスキーな超高層建造物を建てようと図った(参考画像はhttp://twitter.com/#!/setsuo2004/status/114648606979526656より)。


・・・当時の先端技術を総結集した、この巨大プロジェクトの継続性こそが、「実効権力メンバー」が属する階層や仲間内の一族郎党たち、謂わば「バビロニア・アンシャンレジーム」らの<終わりなき延命>を確保する最も有効な手段であると考えられたことが、この無謀で余りにも傲慢な計画の動機であったと見なすことができよう。


・・・そして、現代日本においても、<原発一穴主義なる殆どカルト的狂信を宣教する原子村の神官>らの手によって、この<バビロニア帝国時代の虚蒙のバベルの塔>に匹敵する、余りにも無謀かつ傲慢な巨大プロジェクトである<原発銀座大建造>が全国で行われてきたのであった。


・・・ただ、バビロニア帝国時代と異なり、現代日本における原子村の神官たちには、メディア・プロパガンダという強力な助っ人が存在する。そして、その典型が、戦後の日本史を飾る、読売新聞と日本テレビなる二大プロパガンダ専門メディアによる原発導入目的の大キャンペーン実績だ。この事実は、下記資料◆に克明に記録されており、この二大プロパガンダ専門メディアのミッションは今も続けられている(下記、関連ツイート参照)。


原発導入のシナリオ〜冷戦下の対日原子力戦略〜http://www.youtube.com/watch?v=EbK_OlzTaWU&feature=player_embedded


(関連ツイート情報)


hanachancause 2011.9.7 12:31:20
米・IAEA傀儡・読売”原発“新聞の本領発揮、野ダメ操人形政権への支援プロパ始動!⇒エネルギー政策 展望なき「脱原発」と決別を、原発再稼働で電力不足解消急げ、安易に新設断念するな!(9.7読売新聞・社説)http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20110906-OYT1T01165.htm


・・・ところで、17世紀オランダの哲学者スピノザ(Baruch De Spinoza/1632-1677)によれば、人間は“本性的に自らの存在そのものを限りなく欲望する、言い換えれば際限なく自己保存しようとする衝動が内在する生き物”であり、この本性的な人間の性質をスピノザはコナトウス(Conatus)と名付けた。


・・・コナトウスは、特に経済力・政治権力・技術力・知識力・情報力を持つ側の人間に強く現れるが、この種の人間は集団化して自らのグループ仲間や所属階層を守り、異分子を抹殺・排除しようとするクピディタス(Cupiditas/集団化した利己的意志・強欲・過剰自衛願望)を持つのが必然で、やがて彼らの“強欲”は更に際限なく強まり彼らは<人間社会に深く寄生する真に功利的な生き方>を選ぶ寄生虫化した階層として固定する。


・・・今やポスト<3.11フクシマ>という、過半以上の一般国民にとって非常に過酷な時代に入ったにも拘わらず、東電を始めとする原発推進派(原発一穴型寄生虫階層)が、執拗に老朽化した原発の再稼働を図ること、および原子村仲間と一族郎党らの既得権益と自らの延命を必至で図ろうとする彼らの不可解な行動の背景には、このような意味でコナトウス(住血吸虫、寄生虫)化した彼らの悪しき習性が存在するのだ。


・・・つまり、彼らが、大多数の一般国民の全てを道連れにしても、自らの狂信(原発一穴主義なるカルト・イデオロギー)が求める儘に超リスキーで只ただ悲惨な大破滅が待ち受けるだけの道程に過ぎぬ<バベルの塔=飽くなき原発推進・同利用拡大へ向かう螺旋階段>をよじ登ろうとするクピディタス化したということだ。


・・・言い換えれば、これは途轍もなく恐ろしいことなのだが、彼ら原発推進派・原子村に連なる輩は、一般国民に取り憑く住血寄生虫フェーズから更に悪性(ガン)腫瘍細胞フェーズへ変態・変成したことになり、今や彼らは、コジューヴ(参照⇒http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20110106)が言うところの自前の病的習性が凝固し変性した新種の放射能フェチ型の<ゾンビ>へメルト・ダウンさながらに遷移した可能性があるのだ。


(関連ツイート情報)


hanachancause 2011.9.13 14:34:57
変態動物門吸虫綱二生吸虫亜綱有壁吸虫目日本原発住血官僚!RT@kantetu 利権は官僚離さない@hanachancause 【エネ開発予算に占める原子力】日本70%(1.89千億円)、米国10%(220)、ドイツ51%(117.3、82%が核融合)、フランス77%(274.1)


hanachancause 2011.09.17 04:37
@nekoyamabunraku 司法(裁判官)の天下りも受け入れる原子村の現実http://twitter.com/#!/hanachancause/status/113039612611534848故に、東電は司法をも心底から舐め切っているはず!


hanachancause @hanachancause 2011.09.17 04:21
東電は福島第1原発1〜4号機を廃炉にすると表明してるが、5、6号機と第2原発の1〜4号機に言及せず、何処までも鉄面皮を貫く魂胆!が、一方では、3・11によって全原発の運転停止というこれまで経験したことのない現実が生み出されつつあることを直視すべき!


hanachancause2011.09.17 04:08
原発関連裁判は世論の空気を読むしか能ナシの超寒すぎという現実=公安&メディアら暴走の一因、故に国民意思の明快な表示こそが唯一の対抗手段!⇒原発:「司法判断困難」 元担当裁判官10人が心情吐露 - 毎日http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110917k0000m040061000c.html


hanachancause 2011.09.17 09:34フザケルな電事連!それよりも、電事連原発マネー(メディア広報・政界工作費:総売上15兆円×2%ルール=3千億円+α←青天井=電気料金値上へ転嫁⇔総計約4千億円!)を廃止宣言せよ!⇒電事連・八木会長『原発再稼働せぬ限り電気料金は上がるゾ!』(9/17朝日)


hanachancause2011.09.12 20:54
1巨額原発マネーを喰らうマスコミhttp://bit.ly/pYmnym、それに民主・支持基盤の労連がコレでは脱原発大臣は首を刈られる訳だ⇒1【QT/8.7茨城新聞から引用】電力総連の定期大会が8.6、名古屋で開かれ、東電出身の種岡成一会長は挨拶で、


hanachancause2011.09.12 20:54
2巨額原発マネーを喰らうマスコミhttp://bit.ly/pYmnym、それに民主・支持基盤の労連がコレでは脱原発大臣は首を刈られる訳だ⇒2【QT/8.7茨城新聞から引用】原子力を「電力の安定供給のために必要な電源」とした上で、定期検査で停止中の原発について、


hanachancause2011.09.12 20:55
3巨額原発マネーを喰らうマスコミhttp://bit.ly/pYmnym、それに民主・支持基盤の労連がコレでは脱原発大臣は首を刈られる訳だ⇒3【QT/8.7茨城新聞から引用】「再稼動に組織を挙げて取り組んでいかなければならない」と述べた。


hanachancause2011.09.12 20:55
4巨額原発マネーを喰らうマスコミ、それに民主・支持基盤の労連がコレでは脱原発大臣は首を刈られる訳だ⇒4【QT/8.7茨城新聞から引用】(略)菅直人前首相による中部電力浜岡原発の停止要請や「脱原発」表明については「組合員からやるせない気持ちと不安の意見が多く寄せられている」とした。


1 「フクシマ=死の街のリアリズム」を直視できぬ日本国民と記者クラブ・メディアの<情念(実)性>克服の課題


鉢呂・元経産相がフクシマを「死の街」と言ったこと自体の是非、および記者クラブ・メディアの記者たち向けに、彼が「放射能つけるぞ」と言ったとか言わなかったとかの問題について此処で論ずるつもりは一切ない。それは、凡ゆる可能性があり過ぎるが故に、まるでヌエか亡霊の如く掴みどころがないガセ・ネタの類についてのアーデモ・コーデモ詮議で時間を浪費する趣味は生憎持ち合わせていないからだ。


ところで、その八呂・元経産相が言い出したとされる「死の街=ゴースト・タウン」より前に、赤坂 憲雄(東北学を提唱した民俗学者、元東北芸術工科大学助教授、学習院大学教授、福島県立博物館館長)が「フクシマ=ノーマンズ・ランド(無人地帯)論」を展開していた。赤坂は、<我々はノーマンズ・ランド(無人地帯)が生まれた時代をどう生き抜くべきか>の問題意識下で、次のようなことを述べている、


・・・日本列島の中に「ノーマンズ・ランド」(無人地帯)が生まれたことに、漸く、多くの人が気づき初めている。しかし、原発は、かつての炭坑などと違って地域に歌(演歌)も物語も産まなかった。だから、今や「ノーマンズ・ランド」となった場所は、きわめて特殊な地域社会なのだ(http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110905/dst11090507430002-n3.htm)。・・・


無論、<記者クラブ・メディアが仕掛けたとされる脱原発大臣の首狩り騒動>の原因となった「死の街」の意義は「ノーマンズ・ランド」と同義であり、これは今や我われの目前の過酷極まりない厳然たる現実(リアリズム)なのだ。


赤坂は、この「無人地帯」の出現こそが、まさに<白河以北一山百文>の象徴的復活だと言う。つまり、これは、白河の関所より北の土地は一山で百文にしかならぬ荒地ばかりだという侮蔑表現であり、戊辰戦争以来、新政府軍を率いる薩長土肥側が、特に土蜘蛛らが棲むと伝承された東北地方を中央政府側の植民地と見なし卑下して使ったコトバなのだ。


そして、この地方への激しい蔑視意識こそが<地方支配型&中央集権的な九電力会社(今は沖縄を加えた10社)による電力供給独占体制>を創ったという訳だ。


つまり、読売新聞と日本テレビなる二大プロパガンダ専門メディアによる原発導入目的の大キャンペーン時代以降は(1954年3月、中曽根康弘らによって、ウラン235に因んだ原子力研究開発予算、2億3500万円が国会に提出された時、以降)、この九電力体制による<地方の土蜘蛛>らへの差別的な支配意識は全国レベルへと敷衍的に拡大解釈され、フクシマ・フクイなどに代表される原発銀座が全国に展開されてきたという次第だ。


そして、今や我われが皆平等に“茹でガエル”化しつつあるにも拘わらず、我が国では未だに「“死の街”を口にするなどは非人間的で怪しからんと見なす表層言葉狩り派」、「少しでも放射能は怖いよ〜と只タダ怖れおののく派」、「未だ放射能なんて全然怖くないよ〜派」、あるいは「難しいことは何も分んないよ〜派」などアチコチへ向かって一般国民が分裂orセクト化するという形で、我われは、原発推進派ら原発一穴主義者たちの思う壺にスッポリと嵌りつつあるかに見え始めている。


つまり、かくの如く一般の日本国民層が原発推進派の手玉に取られつつあるという日本の危機的な日常的現実こそが、実は、真に超危険で怪しからぬことなのだ。


しかし、赤坂憲雄はノーマンズ・ランドを認める訳には行かぬ、それを認めたら負けだ、という優しいロマンチスト、言い換えるならば情緒派の立場(情緒的・情念的≒とにかくガンバロー!的な空気を容認する方向)へやや傾斜しているように見えるのは気のせいだろうか。


例えば、赤坂は「政府は早くきちんと語るべきです。正確な情報を開示した上で将来へのシナリオを描いてほしい。10万近い人たちが住む家を追われ町や村が消え仕事を奪われ避難を強いられています」 と語る一方で、脱原発を理念として掲げる福島県と、それと真逆に原発推進を掲げる宮城県が殆ど同じ3.11フクシマ過酷原発事故(放射能被害)の悲惨・苛烈な影響下にある超隣接県であるという決定的矛盾へ深く切り込むのを避けている(参照⇒http://blog.goo.ne.jp/harumi-s_2005/e/5a46573f2be5925c40a685b1823ee8f7)。


むしろ、いま我われが最も自覚すべきことは、この決定的な「脱原発」を巡る深刻な矛盾は隣接する福島・宮城両県の間だけに見られることではなく、それと似たような傾向(脱原発についての国の根本理念の曖昧さと地域づくり理念の間の乖離・大矛盾の傾向)が全国に拡がりつつあるということだ。


言い換えれば、それは、3.11フクシマ過酷原発事故の同じ被害者である筈の我われ一般の日本国民が、知らずしらずの内に<更にセクト化され孤立化した茹でガエル状態>へ向かって、一方的に分断されつつある<異様な現実の最中>に身を置かされているということだ。


また、これは真に恐るべきことなのだが、<脱原発>あるいは<放射能が怖い>と路上で大声で叫びつつウォーキングする(当然の国民主権の行使たる意思表示のデモ行進を行う)だけで犯罪者扱いを受けるような空気が生まれつつあるということだ。当然ながら、デモ隊が一方的に暴徒化し暴力沙汰等になったということであれば問題は異なってくるだろうが、いま起こりつつある現象は、到底、そのようには見えない。


しかも、ツイッター、フェース・ブック、掲示板、ブログなどのネット情報と比べると、テレビ・新聞など既存の記者クラブ・メディアが、これら一般国民の路上での意思表示活動(デモ活動など)を報じる姿勢には明らかに<意識的な温度差の演出>が感じられる。


従って、この儘では、やがて3.11フクシマ過酷原発事故後の過酷な空気は意図的に希薄化させられ、再び、3.11フクシマの前の時代のように、我われが身近な社会で<脱原発>や<放射能が怖い>を語ることがタブー視されるという悪しき空気が復活しかねないと思われる。


だからこそ、お上に従順で温厚な一般の日本国民にとって、それは非常に辛いことなのかも知れぬが、3.11フクシマは終わるどころか、いつ又再び水素爆発やメルトダウンが起こるかも知れぬ非常に危機的な状態であること、および放射能被害が更に拡大しつつあるという現実を強烈に、かつ持続的に意識しなければならないのだ。それこそが、「死の街(ゴースト・タウン、ノーマンズ・ランド)」を直視するリアリズムからの出発ということだ。


我が国の主要メディア(特に記者クラブ・メディア)には一般国民と同様に一種の<情緒性・情実性・情念性>というか、時の実効権力側が演出する大きな政治的空気に流され易いという独特の脆弱性が纏わりついている。例えば、それは太平洋戦争突入時の朝日新聞ら主要メディアの180°転向(戦線拡大批判→戦争&戦線拡大賛成への転向)の無責任な態度に典型的に見られる。


これは(プロローグ)でも少し触れたことだが、今や3.11フクシマ直後の<原発反省への熱気>は何処へやらの感があり、例えば読売新聞は9月7日の社説で『エネルギー政策 展望なき「脱原発」と決別を、原発再稼働で電力不足解消急げ、安易に新設断念するな』という原発推進、謂わば電力会社の強い意思を代弁する如く熱気溢れた主張を表明している。


まさに、<戦後日本の原発発展史>をリードしてきたプロパガンダ専門メディアの筆頭格たる読売新聞の面目躍如といったところだ。


因みに、3.11フクシマ直後は流石に原発推進への反省一色であるかに見えた主要新聞の論調も、ここにきてハッキリと「脱原発」派と「原発推進で経済復活」派に二分されてきており、前者は朝日・毎日・東京、後者は読売・日経・産経となっているようだ(出典、http://www.magazine9.jp/shibata/110803/)。また、此処で忘れてならないのは、やはり電力会社⇒日本メディア各社への影響力が未だに大きいということだ。


10電力各社の連合体である電事連電気事業連合会)は約3千億円/年(2010)という驚くべきほど巨額の「メディア広報&政界工作資金」を計上(総売上15兆円×2%ルール=3千億円+α←青天井=電気料金値上へ転嫁⇔総計約4千億円!)しており、新聞・TV等メディア各社へは主に広告料などとしてmax2千億円が提供されているようだ(出典:志村嘉一郎著『東電帝国その失敗の本質』、別冊宝島原発の深い闇』ほか)。


例えば、フジテレビ(フジ・ホールディングズ)、TBS、テレビ朝日、地方テレビ局(地方の民放テレビ各社)などが、矢張り、巨額スポンサー料等によって東電ほか電力各社の大きな影響力を受けていることは周知のとおりである(なお、この詳細については下記▼を参照乞う)。


▼海外からの日本原発批判のとどめとなったシュピーゲルの批判(フクシマが象徴する「原子力政策=国家スキャンダル(国家犯罪)」についての論考、「放射能を必要以上に怖れる母親らは真正カルトなのか?)http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20110903


これら<原発マネーとメディア各社の関係>と<東電等⇔メディア各社への天下り受け入れの関係>を概観するだけでも、我が国の主要メディア各社(記者クラブ・メディア)が如何に電力業界から多大な影響力を受けてきたかが、そして今も受け続けているかが容易に理解できる。


これでは、日本のメディア各社が原発を巡る報道について、国民の主権と厚生へ十分に配慮しつつ<客観・公正・論理>の三本柱による国民目線で報道を行ってきた(今もしている)と考える方が、やはり頭がおかしいのではないかと思われてくる。


日本の主要メディアを取り巻く環境は、かくも<情実的・情緒的・情念的・ヤクザ的・●暴的・演歌的>な空気に満ちており、かつて持て囃されたこともある社会の木鐸や国民目線のジャーナリズム精神などは今や死語である。このことを再確認したうえで、日本国民は、かくも悲惨な日本のメディア環境を自覚的に克服するとともに、自律した自分の目で、例えば<死の街・フクシマのリアリズム>を直視できるよう努力しなければならない、ということになるだろう。


ともかくも、我われは、世界の原発事故史上で最悪の3.11フクシマ後にもかかわらず、理念としての「脱原発」を掲げることに躊躇しつつ、三枚舌を使い分けるしか能がない、これまた<情実的・情緒的・情念的・ヤクザ的・●暴的・演歌的>な日本政府が、今や、原発推進派によって徐々に土俵際へ寄り切られつつあるというシビアな現実も直視しておくべきだろう。だから、我われは、此処から出発しなければならないのだ。


(関連ツイッター情報)


hanachancause2011.09.17 09:47
センチメンタルへ逃げず、死の街のリアリズムを凝視すべき! RT @dzaemonn: このお金は東電の契約者の電気料金、住民はそれにたかった。事故が起こってもお金を貰っていた県市町村に同情できんな。自業自得?<この類の事例は跡絶たぬ、電力会社へたかった国民側も反省すべきだ! ⇒東電に苦情・寄付要求の連鎖 「Jヴィレッジ」契機 http://t.asahi.com/3yaa


hanachancause2011.09.16 14:55
日本では<脱原発放射線怖い>が犯罪になる?!RT @leonardo1498: 【全体主義読売テレビ「デモ参加者は公安警察ブラックリストに掲載」http://bit.ly/qUb8y9 @hanachancause


hanachancause2011.09.16 10:37
【QT】生きた儘原子炉に叩きこめ〜とか射殺しろ〜!とか、コレ放っといていいの?一般人を射殺しろって言ってんだよ?!おまわりさん、こっちの五月蠅い人達を○○教唆で逮捕した方いいよ。⇒http://bit.ly/rab5A3


hanachancause2011.09.12 19:52
basilsauceホントそこが狙いですよね。 RT @ynabe39: 「デモなんか行くと捕まるぞ」というのはすごく強力なデモ抑制策なんだよね。とくに捕まっただけで有罪にならなくても社会的制裁を受ける国では。


2 フクシマに科学の眼で<死の街>を見て脱原発へ転じたドイツ・・・、そして日本版「みどりの党」への期待


脱原発へ転じたドイツの現況)


西欧の中心部であるドイツ・フランス・ベルギー・オランダ辺りは我われ日本人が一般にイメージする以上に狭い領域であり、例えばパリ⇔ドイツ国境(最も近い所まで)の距離は300km程度である。そして、フランス北部・西部〜ドイツ国境辺りの約200〜300kmのベルト地帯には、フランスの原発が約20基(全59基中で)も点在する(フランス原発・立地の画像はhttp://matome.naver.jp/odai/2131583102610280801/2131583833010490103より)。


このため、仮に、このベルト地帯にあるフランスの原発が重大事故を起こせば、偏西風に乗った放射性物質が直ぐ近く(主に、およそ東側)のドイツ国内へ降り注ぐことが予想され、その時の風の流れ次第では、パリよりもドイツ国内の方が放射能被害が大きくなる可能性がある。従って、ドイツの反原発意志の根本にはフランスへの批判もあることを押さえておくべきだろう。。


ドイツのメルケル政権がポスト・3.11フクシマに「脱原発」へ舵を切ったことは周知のとおりであるが、その直接原因は3.11フクシマで<死の街>の実像をリアルに見たということがある。そして、これには大きな動因があった。


それは、ドイツ伝統の独自の独創的で厳密な科学技術的視点からの再検証(チェルノブイリ経験の再点検、原発のリスク、過大な次世代負担、脱原発の未来像等の検証)ということであり、これらの厳密に科学的な再検証と3.11フクシマの直視を重ね合わせた結果の「脱原発」判断であった。そして、この部分で<専門的な科学技術の眼>を装備した「緑の党」の働きと影響が大きかったことはいうまでもない。


これに加え、我われは、今回起きたマルクール核施設爆発事故(http://mainichi.jp/select/world/news/20110913ddm007030150000c.html)で、いよいよサルコジ仏大統領が<フランス⇔ドイツ国境間の約200〜300kmベルト地帯に立地する仏原発約20基>に対する独・仏両国民の不安にどう答えるかの正念場を迎えたことを注視すべきである。無論、来年5月のフランス大統領選挙の動向へも大きな影響が及ぶことが考えられる。


・・・・・以下はhttp://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20110903/p1#c115424601へ、"もえおじ”さまから頂いたコメント(&レス)の転載。・・・・・


もえおじ 2011/09/10 13:36


ドイツの脱原発政策には、実は非常に現実的・経済的な理由があるという側面も認識する必要があります。


第一は、ドイツは石炭資源に恵まれていおり、電力の多くを石炭火力発電でまかなえる点です。 現在のドイツの電力供給における石炭火力の占める割合が45%に対して、原発は23%。 原発廃炉で減った分の電力は、ロシアからの天然ガスパイプラインを利用した天然ガス火力(10%)、および、石油火力(10%)を増やすことでまかなえる現実があります。


第二は、隣国のフランスは原発大国であり、ドイツが原発を増設するよりもフランスなどから電気を買うほうが安上がりであるという公算がある点です。(原発の安全技術はフランスが進んでおり、安全な原発の増設のためには、多分、フランスから原発技術を買わなければならない。)


ドイツ政府は再生可能エネルギー発電やコージェネレーションの導入に加えて、熱分野の再生可能エネルギーの利用を推進していますが、ドイツの利権は圧倒的に石炭を中心とする化石燃料産業にあり、これを保護したいという事情もあります。


実際、ドイツにおける全エネルギーに占める割合は、風力・太陽光 1.8%、原子力 5%、化石燃料 85% (http://www.youtube.com/watch?v=2N7O2bxqxw4)、残りが水力など、であることが、その何よりの証拠です。 そして、石油の高騰や割高な風力・太陽光に対する懸念は大きく、議論の対象となっています。(緑の党のエネルギー政策は「理想主義的で非現実的」とする批判もある。)


同じ観点で見れば、日本が脱原発に進むために最も効果的なのは、自前のエネルギー資源を手に入れることであり、おそらくメタンハイドレードを日本近海から経済的に取り出せる技術を確保することが、最も現実的な答えとなります。


これは、十分に実現可能と考えます。 残念ながら、自然エネルギー再生可能エネルギー)は未だ割高であり、近い将来の原発代替エネルギーとなる可能性は低いと言わざるを得ません。 


勿論、数十年以内に自然エネルギー(風力、太陽光、地熱、波力潮力、バイオマス)で多くのエネルギーをまかなうことが望ましいので、将来のための研究は絶対に必要です。(これに必要な公的財源は、核燃料サイクルを放棄すれば得られるはず。)


toxandoria 2011/09/14 06:38


もえおじ さま コメントありがとうございます。


ご指摘の現実的・経済的な側面(理由)を押さえておくことは非常に重要であると言う点は全同感です。特に、我が国でも「緑の党」が本格的に活躍する場面が生まれれば、彼らが必然的に直面し、かつ確実にクリアしなければならない重要な課題になると思われるからです。


ただ、ドイツの場合には、委細は承知しておりませんが、現実から導かれる論理だけでなく、矢張りフクシマを非常に厳しく受け止めるという政治的判断があった訳で(相次ぐ原発関連の事故で、フランスも同じ政治課題を無視できなくなりつつあるようです・・・)、この点での卓越したバランス感覚と政治的判断と国民の支持があったことも現実であり、早くも、それは例えば下のような実績となり現れています。


hanachancause2011.09.13 20:53
@kokolojiiji 脱原発・決定のドイツは既に再生可能エネルギー発電が全体の約18%を占めており、2050年には同割合のmin.80%を目指してます。ので、発想の大転換で、再生可能エネルギー分野への開発投資額(国・民間の双方での)を思い切って増やしてるようです。http://bit.ly/kqgWvz


また、この直前までのドイツも再生可能エネルギーへの投資額は化石燃料原発に比べれば、それほど多い訳ではなかったようです(下記ツイッター情報、源資料から大雑把に推計すると、対「全エネルギー開発予算」枠で24.5%、56億円程度)。その意味では、これもご指摘のとおりで、特に一次エネルギー源の割合の大きさをも鑑みるならば、化石燃料に関連する利権勢力(既得権益派)との闘いは熾烈なものとなるのも厳しい現実と言えるでしょう。


hanachancause2011.09.13 14:22
【エネルギー開発予算に占める原子力/概算、現価換算http://bit.ly/oxHdOh】日本70%(1.89千億円)、米国10%(220億円)、ドイツ51%(117.3億円、但し82%が核融合研究)、フランス77%(274.1億円)


hanachancause2011.09.13 14:11
【エネルギー開発予算規模/概算、現価換算http://bit.ly/oxHdOh】日本2.7千億円、米国2.2千億円、ドイツ0.23千億円、フランス0.356千億円 ← 日本が飛び抜けて巨額!


因みに、関連数字を調べていて驚かされたのは、やはり日本の原子力に対する異常に膨れあがった原子力分野への各種の巨額予算の超傾斜配分です。まるで、これは原子村の御用学者らや電力会社、そして原発好きのメディアと原発族議員らを食わせるための異常予算配分です。一般国民への厚生重視の視点は完膚なきまで放棄されています。


また、此処の論点とは無関係ですが、下記ツイートが指摘する電事連(電力10社)のメディア&政界工作費の巨額にも驚愕させられます。各2千億円ずつが主要メディアと政界へ流れているようです。日本の主要メディアが、これに踊らされている(きた)ことは疑いようがない事実であるようです。


hanachancause 2011.9.1210:51:39
@MLA99 御意、やはり原発¥マネー効果でしょうね、なにしろ、毎年、原発1基建造分相当の巨額工作マネーが・・・放射能並に全国を飛び散るので・・・⇒電事連原発マネー(メディア広報・政界工作費3千億円+α←青天井=電気料金値上等へ転嫁=総計、約4千億円!)


なお、ドイツの<2050年に再生可能エネルギー割合をmin.80%にする>という目標の下地になったのは、2010年7月7日にドイツ連邦環境庁が書いた報告書「ドイツ、再生可能エネルギー100%への戦略http://www.umweltdaten.de/publikationen/fpdf-l/3997.pdf」です。


また、欧州全体の電力供給・融通事情はスパゲッティ型の相互取引という仕組みであるため、化石燃料傾斜ながらも、ドイツは今まで殆どが電力輸出国であったため(夏場・冬場の一時期は例外)、原発を止めてもフランス等からの輸入増(スパゲッティ・ネットワークのため何処で作られた電力かは直ぐに分らないらしい・・・)は5〜10%との試算もあり、それと自然エネルギーの代替は可能であると見込まれているようです(1990年には再生エネルギー買取制を導入済み)。


それに加え、<脱原発を決定したドイツ>は、再生可能エネルギーへ急傾斜しながらもドイツ電力供給能力自体には余力を持たせて、欧州のスパゲッティ・ネットワーク型の輸入電力(欧州各国の余剰電力の輸入)を増やすという長期戦略も描いているようです(http://genpatsu.wordpress.com/2011/06/09/german-plan-exit-nuclear/)。その方が、欧州全体の電力供給能力(厳密に言えば余剰電力供給能力)を高め、かつエネルギー分散型&地産地消型の新たな経済活性化へ貢献するという計算もあるようです(無論、ドイツが自由貿易自体を否定してる訳ではなく、あくまでもバランス重視の視点)。


この辺りのドイツの絶妙な戦略は、とにかく大震災復興を目指す経済発展のためには先ず<縮原発だよ!>の姿勢で当面は国民を"情緒的・情念的・情実的”に宥めすかす(原発推進のホンネを隠す)一方で、現実的には電力会社・同総連および財界の圧力下で<密かに原発推進への復帰と隷米型のハード自由貿易制たるTPP受け入れを急ぐ>という三枚舌路線の定着にやっきとなっている(下記ツイート参照)、フクシマ原発過酷事故の当事者である日本政府の不可解で不埒な反国民主権的な考え方(国民の生命・財産の安全保障どころか、逆にその安全保障のフレームの放棄を急ぐという考え方)とは真逆のようです。


しかし、流石に、一部の自治体の長の中には冷静な県知事らも存在しており(北海道知事、宮城県知事あるいは佐賀県知事、あるいは相変わらず懲りない原発銀座首長らのように、今の日本政府そのままの三枚舌の輩も多いのは現実ですが・・・)、このような日本政府の<超近視眼的な三枚舌政策>は厳しく批判されています(同じく下記ツイート参照)。


hanachancause2011.09.18 02:50
東日本全体が原発由来の「死の街の仲間」になったということ!⇒東日本全域が放射能汚染されたことが明らかに、WSPEEDIの結果を日本原子力研究開発機構が発表、http://bit.ly/p98wsz


hanachancause2011.09.18 02:43
死の街の原因(原発)で地域・街の経済を活性化させるという、これら首長は悪魔か鬼の手先にに見えるではないか!⇒原発ゼロでは経済停滞…福井4首長が国に訴えへ 読売http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20110917-OYT1T00670.htm?from=tw


hanachancause2011.09.14 04:41
なんじゃ、コッりゃー!<今のところは脱原発>の三枚舌ヤローが!ドイツの爪の垢http://bit.ly/pwtG9Lを煎じて飲め!⇒枝野経産相原発、地元理解得て再稼働」:日本経済新聞http://s.nikkei.com/p2Lwmr


hanachancause2011.09.14 04:18
福井知事判断は当然、財界・電力総連圧力へ配慮、国民安全無視は不可解!⇒:原発再稼働「耐性評価では不十分」 知事、新首相発言に「遺憾」、:県が求める地震対策や老朽原発の新安全基準が国から示されない限り、再稼働を認めない姿勢をあらためて強調 http://www.chunichi.co.jp/article/fukui/20110913/CK2011091302000125.html


もっと色々と調査・検証すべき問題があるようなので、可能であれば、今回頂いたコメントをベースに、また新しい記事を書いてみたいと思っておりますので、今後とも、どうぞよろしくお願いします。ありがとうございました。


(日本版「みどりの党」への期待)


我が日本では、3.11フクシマへの不安を受けて、ストレステスト(耐性検査/原発の安全性をコンピュータ・シミュレーションで確認する再評価の仕組み)に合格した原発を再稼働させるべきだという議論が熱を帯びつつあるが、老朽化した原発の劣化度合いというリアルな現実に触れず、計算上のシュミレーションだけで安全性を評価するという方法が果たして妥当なのかどうかについては、素人の立場であるからこそ大いに不安を覚えると、強く主張しておかなければならない。


例えば、<美浜原発(福井)で稼働いらい28年間に一度も修理や超音波検査が行われず延性割れの見落としがあったhttp://www.bitway.ne.jp/bunshun/ronten/sample/keyword/040812.html>こと、<福島1号機が地震起因の重要配管破断の可能性が非常に高いと指摘されている>こと、<その福島1号機の年齢が法定償却16年超の40年であった>こと、及びシュラウド・ヒビ割れ、延性ヒビ割れ、脆性遷移温度関連の照射脆化など予測不能な材料劣化問題が全国の原子炉に拡がっている可能性の指摘http://www.kisnet.or.jp/net/memo.htmが公的に取り上げられていない>ことetc・・・など、きわめて情念的・情緒的な<日本原発安全神話>が相変わらず放置されていることを見過ごすことはできない。


しかしながら、これらの専門的論点や問題点を、筆者の如きド素人の頭で適切に批判したり、反論したりすることは殆ど不可能というのが現実だ。従って、だからこそ<専門的な科学技術の眼>を装備した「緑の党」の役割が重要になると考えるべきだろう。


ところで、このような期待に応えるかのように、わが国でも、いま漸く「みどりの党」を創り、そこに所属する議員を国会へ送り込もうとする動きが見え始めたようだが、ここで特に留意すべきと思われる重要視点が二つ(下記A 、B )あると考えられる。


A  <十分に科学合理的・専門技術的な眼>の装備・・・ドイツ緑の党の如く、原発およびその関連領域の優れた専門家を党内へ引き込んで、十分な理論武装と合理的・客観的批判力を身に付けること。


B 批判力が強まるあまり、その批判内容が難解化したり、先鋭化することで一般国民が近寄り難くなることを避ける・・・これは、ポピュリズムを煽ることではない。しかし、あくまでも多数派の一般有権者層を味方に取り込む必要があるので、優しく、分り易く、時には子供でも理解できるように、楽しく明るい雰囲気で語りかけ、共感の輪を拡げるという意味での豊かな感性が求められる。


・・・・・特にAの説明の補強材料として、専門分野に関わる方(もえおじ さま)からブログ・toxandoriaの日記http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20110420/p1#c114345592へ頂いたコメントを以下に転載する。・・・・・


もえおじ 2011/04/23 20:20


おっしゃる通り、福島第一原発事故だけでなく、原子力政策全体が破綻状態に向かっていると言えます。 それらを箇条書きしてみると、


1. 現在稼動する原発の安全設計審査指針自体に、大きな問題がある。
2. 原発で働く労働者の健康被害が存在することが、隠蔽されている。
3. 多くの原発地震活断層の上にあり、危険にさらされている。
4. 使用済み核燃料の最終処分場が確保できず、目途さえ立っていない。
5. 核燃料サイクル、および、高速増殖炉計画が、挫折しつつある。
6. 高レベル放射性廃棄物を無害化するオメガ計画も、困難である。
7. 原発廃炉に、余りにも多くの時間と費用がかかる(約30兆円)。


高速増殖炉計画は、2050年の通常運転を目標にしています。それまでに、現在稼動中の原子炉は順次廃炉になりますが、福島第一も含めて全ての廃炉に約30兆円かかります。さらに、高レベル放射性廃棄物の処理費用も極めて大きなものになります。


この費用を賄う算用なのが、高速増殖炉による発電なのですが、危険極まりない高速増殖炉は安全性確保が難しく、おそらく核燃料サイクルは完全に頓挫する可能性が高い。その結果、莫大な経費がかかる「廃炉処理」「核廃棄物の最終処理」だけが残って、どうしようもなくなります。 


そうなる前に、廃炉と核廃棄物処理の最終処理計画を作って進めなければ、将来は財政面で破綻します。破綻すると、放射性廃棄物処理と廃炉は、電力会社にとって、とてつもない不良債権になります。


先ずは、それ自体が膨大な金がかかり、危険で無謀な核燃料サイクル計画を放棄すべきなのですが、これが公に議論されないままになっています。最悪の場合は、危険なまま、核燃料サイクル、および、高速増殖炉計画が強行される可能性さえあります。


・・・・・同じくhttp://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20110217/p1#c114539667へ頂いたコメントを以下に転載する。・・・・・


もえおじ 2011/05/17 19:48


私は、仕事を通して原子力関連の文献に接した経験があります。それらの多くは、原発の安全設計・安全管理、使用済み核燃料処理、次世代原発などに関するものです。


これらを毎日にように読んでいる(或いは、書いている)人は、余程の批判的精神を維持しない限り、「原発は多くの安全設計がなされているので安全」という安全神話から逃れることは難しくなると思います。分かり易い例を幾つか挙げると、


・原子炉内の核燃料は、5つの壁によって防がれている。(5つの壁:燃料ペレット、燃料棒被覆材、圧力容器、格納容器、原子炉建屋)
・安全設計は、3重4重に設計されているので、事故が起こっても、外部に大量の放射能が漏れるような重大事故にはならない。
 (福島第一の冷却装置4重設計: 通常の冷却装置、代替用冷却装置、緊急用冷却装置、手動ジーゼル発電)
福島第一原発1〜4号機は旧式の第2世代だが、最近の「第3世代」の設計は、受動冷却システムなどの安全装置を備えている。
 (受動冷却システム装置があれば、津波の後に福島第一原発を破壊した深刻な過熱をほぼ確実に防げたはずである。)
高速増殖炉では、災害で電源が遮断されたとしても、冷却材の金属ナトリウムは対流によって自然循環するので炉心融解は起こらない。


無論、これらの安全設計はあくまで机上の安心に過ぎず、現場で働いている作業員は違う認識を持っていると思われます。さらに、建設や運営が実際には未熟な作業員によって行なわれている危うい現実もあります。


ところが、原子力政策を決定できる立場にある人達は、現場でのきつい仕事に従事するはずもなく、決して現実の様々な問題に直面することがないので、書類の海の中にある『安全神話』に溺れてしまっているのです。( ⇒ 福島第一原発事故は「想定外の天災」が原因であり、安全神話が完全に崩れたわけではない。) 


加えて、いわゆる原子村住民たちは周りを身内で固めており、一部の真っ当な批判は「無知な庶民からの雑音」にしか聞こえないのかもしれません。(ちなみに、東京電力では安全を重視する管理職社員を経営幹部から除外してきた。)


あくまで仮定の話ですが、もし高速増殖炉が運転中に福島第一と同規模の地震津波に襲われれば、配管が破損して冷却材のナトリウムが漏れます。そうなると、空気との反応でナトリウムが燃焼し、破損は広がってナトリウムが流出して、炉心が空焚きになる危険性があります。


さらに、ナトリウムが水と接触すると爆発が起こります。最終的には、溶融事故、或いは、再臨界事故に至って制御不能になるでしょう。 冷却は不可能であり、放射能が強力なので放置するしかありません。起こる爆発の規模にもよりますが、放射性物質が高く巻き上げられて汚染が拡大します。 一般市民に被爆死亡者が出て、福井は無人地帯にされるはずです。


また、六ヶ所村再処理工場の場合は福島第一原発4号機と同じ状態ですから、事故が起きれば幾らでも水素爆発や水蒸気爆発の危険性があります。 格納されている使用済み核燃料の量が多いので、汚染が予想以上に大きくなる可能性があります。


高速増殖炉も再処理工場も事故が起これば大量のプルトニウム汚染が発生するので被害は甚大です。 個人的な意見を言えば、福島は復興・再生するでしょうが、高速増殖炉や再処理工場の大事故では極めて困難だと思います。


人々が核燃料サイクルに反対するもう一つの理由は、安全性や費用面での問題だけではなく、これが代替エネルギー開発を阻害しているからです。(現在、高速増殖炉もんじゅ」も六ヶ所村再処理工場も事故で頓挫しており、事故処理に多額の予算が計上されている。)


核燃料サイクル政策は、資源の無い日本がエネルギー政策で自立を目指す国策だったのですが、近年の代替エネルギー研究によって、日本が他国の資源に頼らなくとも自立できる可能性が開けています。現時点での有望な候補を挙げると、


(1)メタンハイドレート (メタンの周囲を水分子が囲んだ形になっている固体結晶) 
(2)マグネシウムサイクル さらに、上の2つを補う関連技術として、
(3)超電導送電、および、超電導電力貯蔵
(4)分散型発電(風力や太陽光、地熱、バイオマス発電、燃料電池など)、および、スマートグリッド


高速増殖炉・再処理施設などの核燃料サイクル計画を中止すれば、その多額な予算でこれらの代替エネルギー開発の資金が賄えると多くの人達が考えています。


また、たとえ最悪の場合に脱原発が困難になっても、炉心溶融や臨界事故の危険性がほとんどなく、プルトニウムも排出しない、トリウム炉という選択肢もあります。その原料となるトリウムの埋蔵量はウランの3倍以上あって安価です。 「ウラン燃料が枯渇するから高速増殖炉は必要である」とする根拠は薄いのです。


・・・・・同じくhttp://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20110523/p1#c114592371へ頂いたコメントを以下に転載する。・・・・・


もえおじ 2011/05/23 22:04たびたび失礼します。


我々の原発は、事故による放射能汚染の危険性、および、発電後にできる放射性核廃棄物処理の双方に関して、安全を完全に担保できない点において不完全な技術です。それなのに、何故このような不完全な技術を使い続けているのか?その理由は、大きく分けて2つあります。


理由1.原発保有して原子力技術を獲得すれば、核兵器を製造することが容易になる


ウラン235の(ウラン238に対する)高度濃縮を行なえばウラン型原爆の原料になり、使用済核燃料を再処理してプルトニウムを取り出せば、プルトニウム型原爆の原料になる。


実は、ウラン型原発が標準となったのは、各国が核抑止力のための核兵器保有を前提とする政治的判断があったという経緯があります。とても重要な点なのですが、原発保有する日本以外の全ての国は、いざという時の核兵器製造技術の獲得を念頭に置いています。


トリウム型原発が選択されなかったのも、単に技術的・経済的に難しいという理由だけでなく、ウラン型原発保有すれば核兵器製造が容易になるという側面が大きかったと考えられます。


理由2.化石燃料(特に、石油)が枯渇した後のエネルギーとして、原子力を選択した


ウランの埋蔵量は約60年とされていますが、ウラン燃料のリサイクル技術としてのプルサーマル(ウランを燃やした後に出来るプルトニウムを混ぜてMOX燃料として再利用する技術)を利用することで、理屈上は60年のウランを300年近く利用することが出来ます。

福島第一第3号機は、MOX燃料を原料とするプルサーマル原子炉だったのですが、あまり報道されていません。


今のところ、MOX燃料は仏国メロックス工場(⇒ http://www.kepco.co.jp/plu/qa.html#a1 )で製造されていますが、日本原然は六ヶ所村再処理工場でMOX燃料を作る計画を宣言しています。 


その意味で、脱原発を目指すにはMOX燃料の中止も必要なのですが、報道機関はプルサーマルや再処理の問題に対して報道規制をかけているようです。


ところで、フィンランドのオルキルオトでは世界初の高レベル放射性廃棄物の永久地層処分場の建設が決定し、固い岩を削って作られる地下都市のようなその巨大システムは、10万年間保持されるように設計されます。


「Into Eternity」というドキュメンタリーでは、文明が途切れた数万年後に、人類がこの施設を理解できるかどうかという議論をしています。(⇒http://www.youtube.com/watch?v=H_xdC_wLz5E


将来の人類である彼らは違う言語を話すために、併設される施設説明書を理解できず、核廃棄物を盗掘しようとするのではないかと心配していますが、まるで悪い冗談に聞こえます。実際、それ程に数万年というのは人類によって途方もない長い時間です。長寿命の高レベル放射性廃棄物が、人類にとってとんでもない負の遺産であることを理解させられます。


・・・・・同じくhttp://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20110707/p1#c115054480へ頂いたコメントを以下に転載する。・・・・・


もえおじ 2011/07/24 11:42


ドイツが脱原発を選択できた理由についてですが、個人的には以下の2点が背景にあったことが大きかったと思います。


1. チェルノブイリ原発事故被害を真摯に受け止めた。(いづれ、北欧諸国も脱原発に動くのではないか)。
2. 化石燃料とウラン資源の埋蔵量から、ウラン型原発は「つなぎのエネルギー技術にすぎない」とする認識が、みどりの党などの努力によってドイツで定着した。


「日本原子村はカルトである」という点ですが、これは2つの要素が混ざりあったものです。 一つは勿論、利権と癒着の構造であり、もう一つは「技術神話」と呼ぶべきものです。


技術神話が面白いのは、フランスも同じ立場に立って原子力政策を推進していることです。 一つ目については toxandria 様が十分に書いておられるので、二つ目の「技術神話」について説明させて頂きます。


実は、かなり多くの原子力工学専門家が「安全な原発は、いづれ可能になる」と考えています。 勿論、お抱え学者でない専門家達で反対の意見を持つ人達も沢山います。日本の原発推進政策には、あまり活発に議論されていないのですが、次の2点が決定的な問題があります。


1.日本は、国策として核燃料サイクルを推進している :


⇒ ウランの埋蔵量は約60年とされていますが、プルサーマルにすることで、60年のウランを300年近く利用することが出来ます。さらに、高速増殖炉にすれば、理屈上2000年以上利用することが出来ます。そのために、日本は核燃料サイクル(ウランを燃やした後に出来るプルトニウムを再利用する技術)にこだわっているのです。


2.(東大工学部や東工大工学部などの)専門家の多くが、第3世代・第4世代の原発においては、強化された安全設計によって、原発の安全を確保できると考えている :


⇒ 例えば、最近の「第3世代」の設計は、受動冷却システムなどの安全装置を備えています。 「第4世代型」高速増殖炉の計画もあります。ところが、原発の安全性に関する議論は、完全に一部の専門家が牛耳っており、一般国民が公に議論に加わる仕組みにはなっていないのです。


核燃料サイクルに関しても、「現状では、困難な技術的問題が多く存在するが、将来は克服できる」という考え方に基づいています。 これに対抗するには、「素人の感覚」ではなくて、きちんとした専門知識と健全な見識が必要なのです。学術的技術的論争のない、専門家 対 素人では分が悪く、お抱え学者でない脱原発派の専門家達と連帯するべきです。そして、構造的には、核燃料サイクルを放棄しない限り、脱原発はありえません。


【参考動画2】Lara Fabian A Goettingen -Les annees bonheur