toxandoria:旧「toxandoriaの日記」

W,Ⅴ.O.クワインによれば、地理や歴史から物理学や数学、論理学までに至る知識や信念の総体は周縁部(フリンジ)でのみ経験と接する人工の構築物ないしは「境界条件が経験であるような力(持続的ダイナミズム)の場」とされ、この描像の下で理論(又はイデオローグ)と合致しない観察結果が得られたとき生ずるのは何らかの特定の仮説の撤回ではなく、信念体系内部の各命題に割り当てられていた真理値の再配分であり、そこには多くの選択の余地(つまり無限の可能性が絶えず拓ける状態)がある。中山康雄著『科学哲学』(人文書院)

原発推進派の大勝利は驚きだ(英タイムズ)への回答=日本国民は騙された/約7割の反原発意思封殺とフクシマの根本アポリア

toxandoria2013-01-02



【動画】Lara Fabian - Pas sans toi (live)


(プロローグ)


新年のご挨拶に代えて・・・(映画『レ・ミゼラブル』の印象)


昨夜(12/31)、英国映画『レ・ミゼラブル』のロードショーを鑑賞したばかりで余韻を楽しんでます。ロンドンの舞台を観たことがありますが、又、一味違った感動を覚えました。仏・七月革命の動乱期の中でキラリと光る真実の人間愛の物語ということですが、特に現代の日本人に欠けているもの、つまり彼らが歴史的に共有する市民意識の秘密を垣間見たような感動が湧いてきました。ジャンバルジャンを演ずるヒュー・ジャックマンの演技が特に素晴らしかったです。是非、皆様へもお薦めしたいと思います。ヽ(´с_,` )ノ



・・・画像『新作映画/レ・ミゼラブルLes miserables』は、http://urx.nu/2PE8 より。
公式HP ⇒ http://www.lesmiserables-movie.jp/ (現在、全国でロードショー上映中)


【動画】『映画/レ・ミゼラブル Les miserables』予告編


・・・


■オー!レ・ミゼラブル(ああ無情、かつ非条理!)なニッポン/記者クラブ演出<やらせシナリオ総選挙>で<真の国民意思/反原発>を蹴っ飛ばし、恐るべき活断層&大地震列島をものともせず<原発推進&戦前回帰なる原子村御用達の超リスク恫喝・極右型博打政治>へ突撃開始した原発アホノミクスことアホ・カルト(“濃密霊感”妄想政治集団)安倍自民党


・・・以下は、[IAEA福島と同期誕生の<安倍内閣原発推進へのエネ政策復元>も甚だしく品位を欠き、全世界の市民をバカにしている⇒ヨーロッパ緑の党、福島IAEA国際会議に抗議「福島での会合開催は品位を欠く行為」1〜2/ラ・プロヴァンス12.15ふらんすねこhttp://urx.nu/2TLQ hanachancause2012.12.29 15:35]へのコメントの転載・・・


小坂 英資


放射性廃棄物の問題だけでも完全にお手上げになってきているようですが、自民党の方々はどうお考えなのでしょうか(-_-;)(藤原直哉さんのウォールより転載です)


原発から出る一般の使用済み核燃料は青森県六ケ所村の再処理工場に搬出、処理されるが、軽水炉プルサーマル高速増殖炉もんじゅ」(敦賀市)で発生する使用済みのプルトニウム・ウラン混合酸化物燃料(MOX燃料)は対象外。現状では行き場はなく、国は「第2再処理工場」でリサイクルする方針だ。


しかし、その立地場所も建設時期も全くの白紙で、「2010年ごろから検討を開始する」としているだけだ。


「検討を始めても(すぐに)答えが出るわけではない」。国の原子力委員会近藤駿介委員長は、第2再処理工場の実現には今後、トータルで40年程度の期間が必要だと語る。プルサーマル発電が本格化しても、使用済みのMOX燃料の搬出先が決まらず、原発構内でたまり続けるのでは、との懸念は消えない。」http://urx.nu/2TLX


只野 親父


同感です。まるで詐欺師の切り口上(本気度が全然入ってない冷酷なウソ話)のような「第2再処理工場」どころか、再処理そのものを疾うに諦めている米国では、事実上の脱原発が始まっているという現実もある(http://urx.nu/2SMx )ようですので、日本は非常に危険な“安倍・自民党の無責任で冷酷な賭博政治”ならぬ“無責任な賭博科学”ないしは“錬金術的手法に頼る似非科学”の世界にドップリ嵌っている危機的状況(政治的臨終期/http://urx.nu/2SMj )に入りつつあるのかも知れません。以下◆は、他のコメント(http://urx.nu/2SMu )で書いた内容ですが、基底で繋がる部分があると思われますので転載しておきます。


◆激同!権力構造(世襲原発マネー・対マスメディア影響力なども含めた)の上に担がれ、ひたすら自らのスピリチュアル(怨念)を国民層へ強権的に押し付けるのが保守ないしは伝統神道のココロだと思っているなら真逆で、単に其れは彼らが狂気のドツボ(卑しい怨念の肥溜め/似非神道、似非保守、似非愛国パフォーマンス、詐欺エネルギー(原発関連)政策etc)に嵌ってる証拠ですね。反対の精神環境を知りたいなら武士の一分(http://urx.nu/2SMi )、レ・ミゼラブル(http://urx.nu/2SMj )など幾らでも分かり易い教材があるので、安倍・石原・橋下らはネトウヨ的で悪臭がする怨念の肥溜め的世界とのシンパシーでオチャラケるレベルに止まらず、自らのドツボ精神(卑しい怨念の肥溜めに嵌ったカルト的なココロ)を真に“維新(チェンジ)”するため、此れらオタク文化ならぬ本来の意味でのサブカルチャーで庶民層の共感とは何であるかを真剣に学ぶ必要があると思います。


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安倍核カルト草履大臣!脱原発は希望ではないぞ!フクシマ3.11はお前らが種を蒔いた地獄の現実だ!!⇒安倍首相“原発ゼロ政策”継承せず、「希望が政策になっていくということではない」http://urx.nu/2SEp hanachancause2012.12.29 19:21・・・驚愕、何だ此れは?オカルト経済で<日本と原発>の取り戻しを謀る安倍<心臓>!!⇒@maya0520RT @umio924: だそうです(−_−;)⇒「経済政策は大川総裁の本で勉強する」(安倍守護霊) http://t.co/2DtDgS0H RT @finalvent hanachancauseposted at 03:36:35 2012年12月29日


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無神経な安倍総理原発推進フクシマ宣言/安倍総理の財界向け「原発推進フクシマ宣言」、その背景は自民党「福島での詐欺公約選挙」の事実と其れを批判しない記者クラブの共犯関係/前回の総選挙で民主党・公約に騙され今回の総選挙で自民党・曖昧&福島詐欺戦術http://urx.nu/2Tbd に騙され、それでも日本の有権者はナゼ怒らない?⇒「希望を政策にしない」安倍首相、原発ゼロ見直し表明 福島視察http://urx.nu/2Tbf via ついっぷる/twipple2012.12.31 03:41 
・・・[その背景の一つは自民党「福島での詐欺公約選挙」の事実]総選挙の直前に福島で配られていた自民党の約束パンフレットには「県内の原発10基全て廃炉を実現します」などの“魅力的なメニュー”がてんこ盛りに書いてあった(添付画像・出典:Canada de Nihongo、http://urx.nu/2Tbp )。
・・・今回の「無神経な安倍総理原発推進フクシマ宣言」は此れら自民党の“福島でばら撒いた魅力的なてんこ盛りメニュー”が全て嘘(選挙用の偽装看板、詐欺メニュー)であったことの歴然たる証拠となった。


1 12/16総選挙では、約6〜7割の反原発意思が封殺された


民主党政権への批判と自公圧勝のメディア・プロパガンダ効果が<選挙民の消極的な対選挙姿勢(約4100万人の棄権者発生)と現行小選挙制度の致命的欠陥>を出現させ、それが<自民圧勝という錯覚的とも言える非条理な結果/実数的得票では自民の圧倒的敗け(内容後述)にも拘らぬ>をもたらし、<約6〜7割の反原発意思が封殺されている>ということなので、その事情を少し詳しく見ておくこととする。


●総選挙での<安倍自民党の圧勝>に敏感に反応して、英国の高級紙タイムズが12月17日に、「安倍晋三氏は原発推進論者なのに大勝利を収めたことは驚きだ」とし、「同氏の原発に対する方針を国民の大半が熱烈に支持しているわけではない。しかし、(彼らは)原発の一部が再稼働しなければ日本経済は回復しないと考えているようだ」と論じている。またドイツの週刊誌シュピーゲルは「政治的安定への欲求が社会変革の希望を上回った」とし、「安倍総裁は原発を進めようとしているのか?」と疑問を呈している。(東京新聞12/18:『永田町時評』NewsSUN、http://urx.nu/2TC8 /画像は、http://urx.nu/2TCM より転載)


・・・以下は、[2012-12-18・toxandoriaの日記/小選挙区を組織票で制しただけの自民は実質敗退、「国民意思の反映=比例得票数」は前回、前々回を下回る/これで再稼働と吠える安倍自民は狂気ではないか? http://urx.nu/2TCc]から一部分をフィーチャーして再録・・・


●多少の選挙制度上の不備はあるものの民意が出た以上は其れを受け入れるのが民主主義の正しいあり方だとする弁えの良すぎる論が結構ネット上を飛び交っているようだが、そのまま身を任せ諦めるのでは民主主義の進化が永遠に止まるどころか、日本は退化し没落の一途となるだろう。


●しかも、今は未曾有のフクシマの超危機が暗中模索のままであり、原発関連施設立地である故の日本列島時限爆弾化、核燃サイクル、核燃汚染物質処理などについても出口なしのままである。特に、「フクシマ4号機」問題(建屋倒壊可能性に止まらぬ!)が露呈させた<使用済核燃料冷却プール一時保管方式の根本的欠陥>の可能性に対する米(世界)原子村自身の怖れ(これが実証されれば世界中の原発で現行の冷却プール一時保管方式が不可能になる)という深刻な現実を各国政府と主要な一般メディアが隠蔽している問題は深刻である。


●また、表題に掲げた「国民意思の反映=比例得票」という観点からすれば、自民以上に極右的な維新の比例得票1226万票が自民の同得票1662万票に次ぎ第2位である(因みに、民主は963万票、http://urx.nu/2NbA )ことが意味することは自民党の圧勝以上に深刻な問題があることを意識させた。


●つまり、それは小選挙区制の欠陥の問題に止まらず、<特に歴史観が欠落した日本国民(特に20〜30代の若者層に多いとされる)の極右との共鳴という深刻な一種の構造災害的な政治学上の病理>が存在することを浮上させた。


●これは、フクシマ過酷原発事故が、単なる巨大プラント設備の技術的側面に関わる過酷事故ではなく、現代社会では巨大化した科学技術が人文・社会科学分野の問題へも、言い換えれば表面的に無関係に見える一般国民の凡ゆる生活場面へも其れが複雑な影響を与えているという現実を無視したため引き起こされた複合的な構造災害であるとの認識が殆ど欠落していることだ。


●さて、今回の総選挙では、<比例区を加えた総体で約4100万人もの棄権者(1億396万人の有権者総数で、投票率59%、約4100万人が棄権)>が出ており、それが<組織票型・得票率24%(小選挙区に限れば自民党の得票率は43%)の自民が議席の約8割を占めるという異常な姿>を出現させたことになる。


●しかも、全国の比例得票数で、自民党1662万票は2005年の2588万票を大きく下回り、自民党が大敗した前回2009年の1,881万票にも及ばなかったのである。つまり、実数的には<自民が圧倒的に敗けている>のだ!


●結局、今回の選挙結果はマスゴミが大声でわめき散らす如き<総体的民意による自民の圧勝>などではなく、選挙民の消極的拒否姿勢(約4100万人もの棄権者の出現)が僅かな(小選挙区に限るとの意味で部分的に見れば大きな)相対比の変化をもたらし、それが<自民圧勝の錯覚>をもたらしたに過ぎない。


●やはり、決して我われ良識派を自負する国民は諦めるべきではない。それは、此処から窺えるとおり、約6〜7割の反原発意思が現行選挙制度の致命的欠陥により強引に封殺されたというのが、今回の総選挙の実態であるからだ。


●大勝だ、圧勝だという記者クラブメディアの御祝儀チョウチン報道の足元では、非条理な選挙制度と前哨戦からの用意周到なメディア・プロパガンダで封殺された約7割もの反原発の国民意思のマグマが再び煮えたぎり始めているのだ。


●このように<大きな矛盾に満ちた日本社会の現実>を認識せず(むしろ、それは知らぬ振りで善良な一般国民を誑かすハラであるのだろう!)、原発は必ず再稼働する、絶対安全な原発を新設すると吠える安倍・自民党、あるいは原発ゼロを見直せと喚く電事連(日本原子村の総本部)、加えて肝心のフクシマでも原発再稼働だと掌を返したか(or発狂したか?)に見える佐藤福島県知事らの態度急変は噴飯ものである!(下記*)


*【自民圧勝で狂気へ回帰する原子村!フクシマまで再稼働?佐藤福島県知事が発狂?】選挙は禊(みそぎ)と違うぞ!電事連は、選挙制度の致命的欠陥により強引に封殺され膨大な死に票と化した約7割の反原発意思があるのを忘れるな!⇒電事連会長 “原発ゼロ”は見直しを NHK http://t.co/cEYJqQyp hanachancauseposted at 17:41:092012年12月17日・・・金子勝 @masaru_kaneko佐藤福島県知事は、プルサーマル推進の過去を隠し、speediを隠し、東電批判のポーズから、山下俊一や田中俊一などの「原子力ムラ」「放射能ムラ」を隠れ蓑に、被災住民の苦難を隠蔽する側にまわってきた。そして、原発事故処理のためのセンター設立で原発再稼働に加担しようとしています。異常。 via web2012.12.17 11:10


2 12/16衆院選記者クラブが封印した原発政策の根本的アポリア(二つの解決不能問題)


(1)「使用済核ゴミ捨て場の不在/トイレなきマンション」
(2)「使用済核燃料プール保管の超リスク」(フクシマ4号機超リスクの根本)


●特に、(2)「使用済核燃料プール保管の超リスク(フクシマ4号機超リスクの根本)」は、これが一般国民の共通認識レベルで一気に表面化すると世界中の原子力平和利用(原発利用)政策の全てが直ぐにも瓦解しかねない大政治問題化する可能性が高いので、各国政府は秘匿に腐心してきた。(画像『使用済み燃料の貯蔵プール』は、http://urx.nu/2RTs より)


●しかし、当然ながらフクシマ3.11原発過酷事故(特に、4号機事故/問題の核心は建屋倒壊の可能性よりもプール保管そのものの是非という点にある)が此の問題の発火に直結する可能性があることを百も承知の各国政府(特に、IAEAのリーダー米国)は神経を尖らしており、日本政府(民主・自民の如何に関係なく)は米国側の意向に従うしかない微妙な立場に立たされている、と考えられる。


冷泉彰彦氏(詳しくは、以下の(2)を参照乞う)は、一定の原発利用は必要とする立場であるが、日本がフクシマの事故原因(特に、4号機=プール保管の超リスク!)について原因検証が不十分なまま原発を再稼働し推進しようとしていることについては厳しく批判している。


冷泉彰彦氏が以下(該当レポート)で指摘し、懸念する「使用済核燃料プール保管の超リスク(フクシマ4号機超リスクの根本)」は、(1)の問題と共に今回の総選挙の争点から外されただけでなく、その後の民主党自民党への政権交代セレモニーの喧騒の中で経済マター最優先の空気を演出する記者クラブメディアが、再び総掛かりで中途半端なウヤムヤの形で(1)、(2)の一般国民レベルでの顕在意識化を先送りしており、この様な異様な環境下で原発推進が再起動しつつあること自体が日本の最大の危機である。


(1)「『東陽町高知県)核最終処分場問題』が象徴する使用済核ゴミ捨て場の不在(トイレなきマンション問題)


◆「東陽町高知県)核最終処分場問題の概要」(ウィキペディアより)
・・・2007年(平成19年)、田嶋裕起町長(当時)が高レベル放射性廃棄物最終処分場の候補地選定に向けた文献調査を町議会に諮らないまま原子力発電環境整備機構(実際に最終処分場として受け入れるかは別として、調査を受け入れることによる補助金が目当てだったと真相報道 バンキシャ!(日本テレビ系)及びワイドスクランブルテレビ朝日系)の取材で明らかにしていた)に申請していた。このことは「ワイドスクランブル」が最初に取り上げたことから発覚した。
・・・推進派と反対派で町政が混乱し、橋本大二郎高知県知事(当時)や、隣接する徳島県飯泉嘉門知事も反対し、機構理事長の山路亨に対し直接受理の撤回を求めるなどの状況のなか、田嶋が「町民の真意を問いたい」として辞職したことに伴う4月22日投開票の出直し町長選挙では、反対派の沢山保太郎が田嶋の2倍以上の票を得て初当選。4月23日に応募撤回を表明、原子力発電環境整備機構側もこれを受け、取り下げる方向で話を進めるとしており[1]、事態は終息に向かいつつあるが、町民同士の間に出来た溝が埋まらなかったため、その時期に行われる予定だった300年の歴史がある五社神社大祭が初めて中止になった。
・・・以下は、[原発政策ってこんないい加減なものだっだんですか(マル激第317回)2007年04月27日、http://www.jimbo.tv/videonews/000375.php ]より転載・・・


<見えてきた原発政策の限界/ ゲスト伴英幸氏(NPO法人原子力資料情報室共同代表) >


今度の地方選挙には、隠れたもう一つの争点があった。それは、今後日本が、原子力発電所から出る高レベル放射性廃棄物の処分場を見つけることができるかどうかだった。いわゆる「トイレ無きマンション」問題である。


現在日本の原発で発生する核のゴミは、暫定的に青森県六ヶ所村茨城県東海村の再処理施設にプールされている。しかし、どんなに遅くても2030年までにはガラス個体で固めた放射性廃棄物を半永久的に埋めておく最終処分場を見つけなければならない。


しかし、原発推進側の最初で最後の望みだった高知県の東洋町はこの選挙で、20億円と引き換えに町の土地の300メートル地下に「核のゴミ捨て場」を提供する方針を打ち出した前町長を落選に追い込み、誘致反対派の候補が新町長に当選した。これで日本の原発政策の「トイレ探し」はまた振り出しに戻ってしまった。


実際、日本政府は最終処分場探しに躍起になっている。「手を挙げるだけで2億円」と揶揄された立候補地に対する事実上の報奨金も、2億円では過去5年間どこからも手が挙がらず、ご褒美を20億円に増額したところ、ようやく日本中でただ一つ東洋町が手を挙げていた。


これは文献調査を行うことのみに対するインセンティブということなので、文字通り報奨金と呼ぶべき性格を持つ。今回争点となった東洋町の前町長は、この立候補が財政難に苦しむ町財政を救うための報奨金目当てであることを明言し、自ら職を辞して選挙に訴えることで、民意を問うていた。


もっとも東洋町の場合、活断層が近くを通ると言われ、実際に処分場が建設される可能性は低いとの見方が強かった。つまり、本当に「手を挙げただけで20億円」で終わる可能性が高かった。にもかかわらず立候補地一つ現れないのが、現在の日本の原発政策の実情なのだ。


日本に限らず、核廃棄物を最終的にどこにどう処分するかは、世界中で問題になっている。原発問題に長年関わってきた伴氏によると、日本以外の国でも、まだ最終処分場が確保できている国は一つも無い。しかし、それでも先進国の多くが依然として原発にこだわる理由を伴氏は、「日本以外の原発大国はほとんど例外無く核兵器保有国であるため」と説明する。核保有国は安全保障上の理由や軍事的な理由から、原子力政策を継続していく必要がある。しかし、核兵器保有を明確に否定している日本には、本来はその必要性は無いはずだ。


伴氏は、相次ぐ事故や処分場の問題などを考慮に入れた場合、必ずしも合理的とは言えなくなってきている原発に日本政府が依然としてこだわり続けることの真意は、核オプションを維持したいとする一部の政治勢力の思惑にあるとの見方を示す。核兵器を製造する上で必要になるプルトニウムを抽出するための核燃料の再処理に日本がこだわり続ける理由も、「アメリカが認めてくれている数少ない既得権益だから」と伴氏は言う。


しかしそれにしても、昨今明らかになった400件を越える事故隠しや、市民社会が監視機能を果たすことを困難にしている明らかな情報公開の不備、安全性や事故の深刻さを中立的な立場から「リスク評価」できる食品安全委員会のような第三者機関の不在、そして極めつけとも言うべき「トイレ問題」など、日本の原発政策はあまりにも多くの問題を抱えたまま、見切り運転を続けている実態が今明らかになってきている。


ここは一つ取り返しのつかない事態に陥る前に、原子力政策を今一度しっかり再考しておく必要がありそうだ。伴氏とともに、日本の原発政策の現状と今後の課題を考えた。・・・以下、番組内容は省略・・・


(2)「使用済核燃料プール保管の超リスク」(フクシマ4号機超リスクの根本)


・・・以下は、[フクシマ3.11を無視して原発推進を勇ましく叫ぶ安倍政権の関係者あるいは財界人など非常に無責任な日本の国策原発の責任者たちはヤッコ米NRC前委員長のコトバ(下記、NHK/BS1ドキュメンタリーWAVE、12/23)を真摯に聞くべきだ!/同時に、原発推進派であれ反対派であれ、核燃サイクル(使用済核ゴミ捨て場の不在の問題に関わる)と共に「使用済み核燃料保管リスク(フクシマ4号機問題と繋がる)」に関わる意識の共有化が肝心であることに目覚めるべきだ!それは、一般メディアは殆ど報じないが此れこそが全世界の原発利用国に共通する、隠された(しかもアポリア化した)非常に深刻な政治マターであるからだ、そして日本は其の隠された超リスクの最先端に立たされていることを強烈に自覚すべきだ!(詳しくは、末尾へ転載したUSAレポート/冷泉彰彦氏、http://urx.nu/2Q4K 配信日:2012-06-02)] 、http://urx.nu/2RTh より転載・・・


<注>NHKは、番組『原発の安全を問い直す/詳細、下記』で「ヤッコ氏は原発反対派の人間ではないが、自分の目で見たフクシマの現実(プラント被害(最大の関心事は、フクシマ4号機超リスク(使用済核燃料プール保管問題の核心)の究明)と考えられる)および周辺の人的被害者らについて、つまり原発事故全体の現状)を米政府へ伝えて原発の安全についての根本を考え直す契機にしたいと思っている。」と総括している。


(ヤッコ米NRC前委員長)


・・・多くの人がここ(フクシマ)に来て、何が起きたのかを自分の目で見るべきです。


このような事故を招いてしまったことに、原発業界の人間として弁解の余地はありません。


今回の事故から学んで、世界中で二度と同じ過ちを繰り返してはなりません。


・・・私は、これからも日本政府に協力し支援の方法を模索したいと思います。・・・


出典:『NHK原発の安全を問い直す』ドキュメンタリーWAVE▽原発の“安全”を問い直す〜米NRC前委員長 福島への旅 BS1 放送日時: 2012年12月23日(日)
午後0:00〜午後0:50(50分)http://urx.nu/2Q4F 
番組HP http://www.nhk.or.jp/documentary/


・・・この夏、アメリカNRC(原子力規制委員会)のグレゴリー・ヤツコ前委員長が福島への旅に出た。今も放射能汚染に苦しむ被災地の実情を直接に見て、避難を強いられている人々の声に耳を傾け、さらに事故の調査検証委員会のメンバーと議論を交わすためだった。原発大国アメリカの原発の安全に関する責任者だったヤツコ氏。原発事故によってもたらされた現実に、何を感じ、何を考えるのか…。ヤツコ氏の福島への旅を追った。・・・


「福島第一4号機の謎と、米NRCヤツコ委員長の辞意」(from 911/USAレポート / 冷泉 彰彦)


 大飯原発の再稼働問題に関して、動きが急になってきました。私は、エネルギーの多様化を進める中での、変動のない電源供給の一つである原発の供給力は維持したほうが社会全体のリスクが低くなるという立場です。ですが、福島第一の事故原因が曖昧なままの再稼働というのは、いかにも拙速な印象を与えます。


 と言っても、主要な原因は震災と津波による全電源喪失だということは分かっているわけです。とりわけ、福島の1号機から3号機に関しては、詳細の経緯はともかく「非常停止時の全電源喪失」を避けることができれば、再発は防げるという中核の部分に関しては原因に関する専門家と社会の合意はできているわけです。


 ですが、私がどうしても気になるのは4号機です。4号機に関しては、事故当時は定期点検中のため原子炉内の燃料棒は全て除去されて、使用済み燃料棒と定期点検のため使用中の「熱い」燃料棒が、建屋内の上部(オペレーションフロア)にある「燃料プール」で冷却されていました。事故当初は、この冷却水循環が止まり、加熱した燃料棒のジルコニウム皮膜から水素が発生して爆発したという理解がされていたのです。


 この燃料棒の加熱を防止するために、何よりも東京消防庁自衛隊の「決死隊」が編成されて注水の作業が必死に行われたことから考えて、4号機の水素爆発に関しては「プール内での燃料棒加熱」という説明、また「燃料プール空焚き」という解説もされています。


 ですが、その後に東電は何度も「燃料棒の写真を見ると損傷していない」ということから、「燃料プール空焚き説」を否定しています。私はこの説明に関しては、一度も信じたことはないのですが、信頼できる人物で、この事件を現在に至るまで綿密に取材しているジャーナリストの方からも「空焚きはなかった」というコメントをもらっています。どうやら「空焚き」や「燃料棒の冷却停止による加熱」というのは「なかった」というのが政府と東電としては、強固な公式見解であるようです。


 その代わりの説明としては「3号機の燃料棒加熱で発生した水素が配管を通じて4号機の建屋に回った」というのです。確かに3号機と4号機はタービン建屋でつながっていますが、3号機と4号機には稼働時期にも2年の差がある中で、配管は独立していると考えられます。また、仮に行ってはならない水素が遠くの4号機まで回った、そんなことが起きるまでに「配管に損傷があった」のであれば、事故の位置づけが「全電源喪失事故」ではなく、地震津波による物理的な破壊という面からの分析を要求することになってしまいます。


 更に冷静に考えれば、水素というのは非常に比重が軽いわけです。ですから、配管にズレや漏れがあれば、その場所から抜けてすぐに上方に行ってしまいます。配管にはトラブルがあって、3号機からタービン建屋経由で水素が回ったけれども、その経路を通じては水素が抜けるようなことのない「密閉性」が保たれていたというのはどうにも腑に落ちません。


 もっと言えば、3号機の水素爆発が3月14日で、4号機での水素爆発が15日、その後何度か4号機では発火があったと報告されています。また、その後は20日前後になって「決死の注水作戦」が4号機に対して行われています。


 更に妙なのは、昨年の後半から今年にかけて、この4号機のプールの「耐震性」の話が何度も蒸し返されています。報道によれば、プールの底に鋼鉄製の支柱を設置して周りをコンクリートで固める工事を行い、耐震性を20%高めたとか、注水の際に入った海水によってプールが腐食するのを防ぐため、塩分を取り除く装置も設置したそうです。更に東電は、最近になって燃料プールの水位を測定したり、建屋の壁の傾きを光を当てて直接調べたり、プールのコンクリートの強度を特殊なハンマーを使って調べたりするなど、色々なことをしているのです。


 更に、政府も4月23日には復興庁の中塚一宏副大臣が「4号機の建屋の中を視察し、健全性を確認したと強調するなど、不安の払拭(ふっしょく)に全力を挙げていた」(NHKによる)などという報道もあります。こうした報道においても「政府と東電の公式見解」は貫かれています。


 しかし、これも不自然な話です。まず1号機や3号機など水素爆発を起こした建屋の損傷状態を見れば分かるように、福島第一の各炉は「万が一の水素爆発」を想定して、建屋上部のオペレーションルームの外壁は薄くしてあるのです。4号機もこの点に関しては同じだと考えられますし、事故後の外観写真からもハッキリ、オペレーションフロアから上の外壁が吹っ飛んでいるわけです。


 勿論、水素が濃ければ相当な爆発となり建屋全体に負荷がかかるでしょう。ですが、上部の外壁が特に薄く作ってあり、そこが吹っ飛んだ場合に、固いコンクリートの建屋下部は崩壊しないという設計になっているのです。しかも繰り返しになりますが、水素というのは比重が軽いので建屋の最上部に充満し爆発したと考えられます。その場合に、爆発によって外壁が吹っ飛んで爆発エネルギーが放出されるより前に、エネルギーが建屋のコンクリート造りの下部を破壊したり、水があった(という説明ですが)プールの水を爆発の衝撃波が圧迫してプールの底や側壁が破壊されるというのも不自然です。


 この4号機の問題に関しては、3号機から回った水素が混入して爆発したのではなく、4号機の燃料プールの燃料棒が加熱したと考えるのが自然です。燃料棒から水素が発生して建屋の爆発になったし、燃料棒が加熱することでプールの構造から建屋全体の構造が劣化したと考えれば辻褄が合うからです。爆発の後に発火が見られたということの説明もつきます。


 では、仮にそうした可能性が強いとして、どうして「水素は3号機から回った」という説を公式見解にしなくてはならないのでしょうか? それは当初考えられた「4号機では全電源喪失により、燃料プール内の燃料棒が加熱し、水素が発生して爆発に至った」というシナリオは、仮にそうだとすると、大変なインパクトを持つからです。


 まず、1号機から3号機に関しては稼働中の原子炉を緊急停止したところ、全電源喪失により冷却ができなくなり、炉内の燃料が高温となって圧力容器損傷に至ったというのが事故の要約です。従って、現在一部に議論があるような「原子炉を稼働させない」という措置を取れば、この種の事故は避けられる、その点に間違いはありません。


 ところが、使用済み核燃料の冷却というのは、「脱原発」を即刻やるにしてもやらないにしても、原発を一旦利用した社会は背負っていかねばならない問題です。仮に原子炉建屋内のプールに貯蔵しておこうが、そこから隔離した敷地内のプールに集めようが、あるいは各々の原子力発電所の近くではなく集約して管理するにしても(一旦相当冷やさないと運ぶのは不適当ですが)水の循環冷却が必要だという現実から逃げることはできないのです。


 また、1号機から3号機の事故は、ある意味ではこの世代の原子炉が持っていた脆弱性に原因があるとも言えるわけです。少なくとも、現在新しく販売がされている「第三プラス世代炉」では、受動安全性つまり全電源喪失を想定した緊急時の自動停止機能を持っているわけで、福島第一と同じような負荷がかかった場合にも同様の事故を起こすとは考えにくいわけです。

 
一方で、使用済み燃料プールの構造というのは、ハッキリ言って原発が実用化されて以来、何の進歩もないのです。水を満たしたプールに燃料棒を入れてポンプで水を循環させて熱を取る、その基本的な構造は全く変わりません。進歩があったとすれば、炉に近い建屋内に燃料プールを設置するのは危険だから少し離れた場所にしようというぐらいの話です。しかも、この使用済燃料プールというのは、全世界の原発には必ずあるわけです。


 歴史上、大きな原発事故というのはチェルノブイリ、福島、TMI(スリーマイル島)が有名であり、その他にも原子力関係の開発に伴う事故というのは、米国、ソ連、英国などでかなり深刻な事故の歴史があるのです。ですが、原発の歴史の上で、商用に供されていた原発から出た使用済み燃料の冷却失敗による加熱、そして水素爆発という事故は、いまだに発生したことがないのです。他に起きたことがない一方で、どこでも起きる可能性のある事故、仮に燃料プールの冷却失敗というのが現実に起きたとしたら、そうした深刻性を持っているわけです。


 問題はプールでの冷却時に全電源喪失が起きたら大変だというだけではありません。この問題は、そもそも使用済み核燃料をどう処理するかという、原子力のエネルギー利用の長期的な政策に関わってきます。これまで、フランスもアメリカも日本も、使用済み核燃料に関して悩み続けてきました。


 この中では、フランスと福島以前の日本(その他にもロシア、中国など)に関しては、世論はともかく政府と電力業界の方針は比較的ハッキリ決まっていました。それは、使用済み核燃料は、再処理工場で化学処理をしてプルトニウムを抽出するという方向性です。抽出したプルトニウムは、中長期的には炉内の中性子速度を減速させない高速増殖炉(ブリーダー)で高効率の発電に利用するか、短期的にはウランと混ぜたMOX燃料にして「プルサーマル炉(和製英語ですが)」で使用するのです。いわゆる「核燃料サイクル」です。


 一方でアメリカは、プルトニウムという物質は核兵器に転用できることから、世界全体におけるプルトニウムの総量を減らすことが核テロや「ならず者国家」の核武装の危険を下げることになるという立場であり、これを率先垂範するという名目で「核燃料サイクル」に否定的でした。もっとも、最近は化石燃料の枯渇や高騰という危険を意識する中で、MOX燃料の製造を試験的にやろうという動きはあるのですが、基本的には「再処理しない」という立場です。


 さて、この「再処理しない」という政策を前提としますと、膨大な使用済み燃料棒をどうやって保管するかというのは、エネルギー政策上の大問題になるわけです。勿論、再処理をするにしても高濃度の放射性廃棄物は出ますが、再処理をしないで全量を冷却保管するとなると、やはりその量の問題は違ってきます。


 このように、仮に4号機の水素爆発について、使用済燃料が加熱したというのが原因であるということになれば、それは大変なインパクトがあるのです。従って、日本政府、東京電力に関しては、仮に核燃料サイクルを止めた場合に使用済燃料の処分という大問題と向かい合わねばならず、その際に「加熱事故」があったという現実があるのとないのとでは(原子村、民主党、安倍・自民党の皆が此の点を曖昧にしたまま誤魔化している!←toxandoria、補足)、自分たちの施策の自由度は全く違ってくることになります。


 もっと言えば、アメリカの場合は、そもそもこの「使用済み燃料問題」について、ここ10年ぐらいの間、色々な形で政治的な対立があり、極めて敏感になっているという事情があります。選択肢を狭めないとか、余計なコストをかけたくないという立場に立って考えると、アメリカの場合は日本以上に「使用済み燃料プールの加熱事故」というのは「起きて欲しくない」と政府や業界が考えていると見て良いでしょう。


 以上のストーリーは、水素爆発と4号機の損傷という問題をめぐる考察に関しては、私なりに真剣に検討した結果ですが、日本とアメリカの政府や業界の思惑という話に関しては、全くの状況証拠的な推測を積み重ねただけです。ですが、先月5月の21日に、そうとも言えないと思わせるニュースが飛び込んできました。


 アメリカの原子力政策に関する独立機関、NRC(原子力委員会)のグレッグ・ヤツコ委員長が辞意を表明したというニュースです。報道によれば、ヤツコ委員長は委員長を含む総勢5名で構成される委員会の中で完全に孤立しており、他の委員との間で修復不可能な認識の相違があったとされています。他の委員は、昨年この問題に関して、ヤツコ委員長を更迭してほしいという請願をホワイトハウス大統領補佐官に文書で申し立てているというのですから、穏やかではありません。


 具体的な対立というのは、例えば今年に入ってNRCはアメリカの2箇所の原発の新規建設を認可しているのですが、その際の評決では他の4名は賛成、ヤツコ委員長のみが少数意見を述べて反対という結果になっているのです。ちなみに、ヤツコ委員長の反対理由は「福島第一の事故原因が十分に究明され、事故を受けた米国での対策が十分でない以上、新規建設は時期尚早」というものでした。


 実は、ヤツコ委員長は同僚の委員たちとの確執にとどまらず、委員会の事務局の女性に対して恫喝に近い暴言を吐いたとか、色々なトラブルが伝えられています。その中でも、有名な確執というのは、オバマ政権の閣僚である、スティーブン・チュー・エネルギー長官との対立です。


 これが、他でもない福島第一の4号機の問題なのです。事故発生の直後である3月16日にヤツコ委員長は、アメリカ議会の下院エネルギー・商業委員会で証言しているのですが、4号機について「燃料プールの水は沸騰し、カラになっていると思う」と述べているのです。これに対して、順序としては「政権側のチュー長官が否定、両者が対立、ヤツコ氏本人が福島第一を視察して空焚き説取り下げ」というプロセスを踏んでいます。


 勿論、この話も政府東電の公式見解とは辻褄が合うわけです。チュー長官も、そして説得された後のヤツコ委員長も「空焚きはなかった」というのが現在の公式見解なのですから。但し、今回、ヤツコ氏が辞任表明したということになると、そこにはどうしても強い政治性(オバマ大統領らは両義的な意味で4号機の疑念を捨てていない鴨?←toxandoria、補足)を感じざるを得ないのです。

 ところで、今回の辞任劇(ちなみに後任が指名されるまでヤツコ氏は留任しますが)の際に、最も大きな原因とされたのはヤツコ委員長が「ユッカ・マウンテン貯蔵施設計画」を潰した際に暗躍しているのであり、その際に「施設の建設に不利になるデータだけを、不法に公表した」という問題である、そう報道されているのです。


 さて、この「ユッカ・マウンテン」の施設ですが、先ほど申し上げたようにアメリカは「再処理」を基本的には否定しているので、使用済みの燃料棒は最低5年間は「プールで冷却(ウェット貯蔵)」の後は、「金属キャスク」という容器に入れ、不活性ガスを充填したコンテナに密閉すること(ドライ貯蔵)になっています。


 一方で、911同時多発テロを受けた「ポスト911」の「空気」を受けて、「核物質の盗難」や「貯蔵場所への攻撃」に対する危機感が増す中で、この際、半永久的な「地層処分」をやろうということになったのです。その結果として、ブッシュ政権ネバダ州の「ユッカ・マウンテン」という堅い岩盤の中に施設を作る、しかも「100万年」という長期間の保管を前提に計画を立てたのです。


 ところが、この場所が商業都市のラスベガスに近いことなどから、反対運動が激しくなり最終的には、2010年に中止が決定されています。この時に、反対論の急先鋒に立っていたのは地元選出のハリー・リード上院院内総務(民主)であり、実はリード議員はこの2010年の中間選挙が改選に当たり、ティーパーティー系の女性候補に追い詰められて苦しい情勢の中、ユッカの施設への反対論を選挙戦の決め手に使ったという状況もあったのです。ヤツコ氏は、その反対論に極めて近い立場にいたわけです。


 つまり、ヤツコ委員長という人は、相当に一貫して「使用済み核燃料の危険性」について強い懸念を持っていたということが言えます。そのヤツコ委員長が今回5月に辞任に追い込まれたということ、その一方で、今年に入って福島第一の4号機では「燃料プールを含む建屋の構造の劣化」という懸念が増している、この2つを結びつけて考えると、どうしても「空焚きはなかった」とか「3号機からタービン建屋経由で大量の水素が4号機に回って爆発」というストーリーには疑いが残るのです。


 既に原発を相当期間稼働して大量の使用済み核燃料を抱えている社会としては、その安全な冷却のためには24時間365日コンスタントに電力を安定供給できる原発はゼロにはできないというパラドックスを抱えているのもまた事実です。ですが、この機会に使用済み核燃料問題への議論を深め、具体的には建屋内プール保管の禁止、炉だけでなく燃料プールに関しても電源の三重のフェールセーフ体制の徹底などを実現してほしいと思うのです。燃料サイクルの問題、中間貯蔵やその先の問題も避けては通れません。